自動車祈願殿8:35~貴布祢橋9:05、吉高菊一稲荷神社(クマガイソウ群生地)9:10~西山峠10:15/30~金毘羅山11:50/12:00~大洞山12:15~大垂水峠12:40~五差路13:00/15~高尾山下分岐14:15~高尾山トイレ14:30/35、5号路休憩所14:35/15:00~高尾山ケーブル山頂駅15:35
都会ではサクラの花の満開が過ぎ去ろうとする頃、高尾の山はヤマザクラに彩られる季節が始まろうとしています。南高尾山稜の春を訪ねるハイキングということで自動車祈願殿の駐車場に車を停めました。
平日とは言いながら広い駐車場にはたくさんの車が止まっていました。甲州街道を小仏方面にしばらく歩くと梅ノ木橋、さらに歩くと貴布祢橋です。稲荷神社の鳥居の奥に群生地があるようですがクマガイソウは芽吹いたばかり、満開までにはまだしばらくかかるでしょう。
良く知られた群生地なのかバス停からは20名ほどのツアー客が歩いてきます。若いガイドさんが色々花のお話をされていました。
ここからは春の花が咲く集落の中をたどることになります。うかい鳥山への道を分けると入沢川に沿った暗い林の中を登る道になります。
やがて小さな橋を渡るとニリンソウの群生地です。ここで出会った大きなレンズを抱えた男性、山の自然に詳しいようで石の下に低い声で鳴く蛙がいると話していました。
幾分急になった坂道を登ると西沢峠です。草戸山から続く尾根道を左から合わせる南高尾山稜のハイキングコースです。すでに足の速いトレランの若者が大垂水峠方面から下ってきていました。
明るい雑木林の中をたどる道はやがて広く開けた展望台に、目の前には津久井湖、その奥には丹沢の山々が霞んでいます。津久井湖の湖畔には淡いソメイヨシノの花が見えていました。
中沢山を巻き道で超えさらに小さな岩場を登ると金毘羅山です。目の前には小仏城山とそれから高尾山へと続く稜線が見えていました。
金毘羅山から小さく下り登り返すと大洞山です。この付近が南高尾山稜コースの中間地点になります。
大洞山からは大垂水峠へと下って行きます。杉林の中を下って行くと崩壊地があります。鉄パイプの柵で補修工事がされていましたが台風による崖の崩壊は彼方此方にあったようです。
大垂水峠にかかる橋を超えると道は大平林道方面へ緩やかに登って行きます。しばらく登ると五差路、大平林道、学習の歩道と一丁平からの道が交差するところです。
かつて台風の影響で通行止めになっていた学習の歩道も通行止めが解除されていました。
学習の道から道標に従い高尾山方面へ、途中の崩壊地はかなり大きな工事が行われたようで真新しい木の桟道が懸けられていました。
やがて一丁平から下ってくる道を合わせるとたくさんの人が歩くハイキングコースです。付近にミツバツツジの群生地があったと思い立ち寄りましたがまだ蕾が開きかけたばかり、今年の春は花の咲き始めが少し遅いのかも知れません。
分岐からはもみじ山、高尾山を巻き道で越え5号路に、途中の管の中にハクビシンが隠れています。人の多い高尾山もイノシシやサル、タヌキ、ムササビなどが生息しているようです。
アライグマやハクビシンは外来動物ですが有害動物として駆除の対象とはなっていないようです。山の会の仲間からハクビシンが屋根裏で騒ぐ被害にあったと聞いた記憶があります。
五号路のベンチで一息を入れたのち薬王院から1号路をたどりケーブルカーの高尾山駅に下りました。ケーブルカーには晋山のマーク、晋山(しんざん)は新しく住職になる僧がが初めてその寺に入ることで、その儀式を晋山式と言います。今年は薬王院の第33台世貫首の晋山が行われ高尾山はそのお祝いムードに包まれているようでした。
緩やかなアップダウンをたどるコースは13km、それほどきついコースではないもののやはり結構時間がかかりました。でも今が高尾の春を満喫できる一番良い季節のようでした。
稲荷神社の鳥居の奥にクマガイソウの群生があるようでしたがまだ芽吹いたばかり、ニリンソウは咲き始めていましたがイチリンソウもまだ少し先のようです。
西山峠直下の斜面はニリンソウの群生地、5月にはヤマブキソウも咲くところのようです。この周辺は高尾山の中でも花の多いところのようでした。