相模湖駅-(0h15m)-與瀬神社-(1h15m)-林道手前-(0h25m)-明王峠-(1h15m)-景信山-(0h25m)-小仏峠-(0h25m)-城山-(0h15m)-一丁平-(0h20m)-もみじ台-(1h05m)-高尾山口駅
富士山の山頂に日が沈むダイヤモンド富士は富士山の展望の良い山や峠などの一部で見られる現象です。なかでも冬至の日にダイヤモンド富士が見られるところとして高尾山の山頂が知られています。
久しぶりに乗った電車は相模湖駅に到着しました。冬を迎える時期でもこの周辺の山に登る人は多いようで、我々と同じようにリックザックを背負った中年の一行や家族連れがホームに降りてきました。
高尾山への登山口は駅のすぐ脇から始まります。線路沿いの狭い道を進むと中央線の袴線橋を越えて與瀬神社の参道が続いています。鬱蒼とした林に包まれる社殿の脇から登山道が始まります。最初から急な木の階段が続く登りにすぐに汗も噴き出してきました。
急な坂道に息を切らせながら登った稜線は杉林の中の暗い道です。登山道が巻いている右手の小さなコブは孫山ノ頭でふみあとが続く先には三角点を見付けることができました。
杉林の斜面を巻くように高度を上げると目の前に明王峠が通る稜線が見えてきます。與瀬神社を出発して1時間、日当たりの良い道端で一休みしました。
底沢から登ってくる林道を越えると明王峠への明るい登りが始まります。この林道は車を入れることができるようで、林道脇には数台の車が停まっていました。
登山道は明るい稜線を登って行きます。途中には石投げ地蔵嬢ヶ塚と言う石積みがあります。ここは戦国時代、佐竹氏に嫁いだ武田一族の姫が生んだ白百合姫にまつわる伝説が伝えられるところです。
茶店の建つ明王峠にはたくさんの人が休憩をしていました。この時間は陣馬山から高尾山へと向かう人が多いようで、我々と同じ中年のハイカーや家族連れが茶店のベンチに腰をおろしていました。またこの峠からは富士山を一望することができます。晴れ渡った空の下、大室山から菰釣山へと続く稜線の上に白い雪を被った富士山がそびえていました。
ここからは高尾山を目指して小さなコブの続く尾根道を歩いています。左手に登って行く道は堂所山へ登って行く道です。
小さなコブを幾つか越えると景信山が目の前に見え始めます。景信山手前のコブで一息入れたのち、小さく登り返すと景信山の山頂です。たくさんのベンチが置かれた山頂は展望の良いところで、たくさんの人が昼食の輪を広げていました。コッヘルを取りだしお鍋を楽しむ人、焼き肉などをするパーティもいるようです。
景信山からは小仏峠へ下って行きます。高尾山方面からはたくさんのハイカーが登ってきます。小さく下った峠は狸の石像が立つ小仏峠。峠に建っていた茶店は建て替え中のようでブルーシートが張られています。
ここからは城山への登りが始まります。暗い杉林の中を緩やかに登る道には融け始めた霜柱で少し湿っていました。たどり着いた城山もたくさんの人は休憩しています。時計はまだ2時前、ダイヤ門富士の時間までは少し時間があるので山頂のベンチに腰をおろし再び休憩です。
ここからは明るい尾根道を一丁平へ。この展望台からも大きな富士山を眺めることができます。山頂には小さく雲もかかっていますが富士山に日が沈む時間には取れてほしいものです。
たどり着いたもみじ台は高尾山の肩に当たるところで、すでに沢山の人がダイヤモンド富士が始まる時間を待っています。我々もフリースを着込みその時間を待つことにしました。
4時過ぎ傾きかけた日は富士山の頭を目指し落ちて行きます。山頂にあった雲も取れ山頂の右肩に落ちる夕日はまさにダイヤモンドのような輝きを残しながら沈んでいきます。やがて残照が山頂付近の空を包み、山頂の肩からは雪煙が金色に輝いていました。
急速に迫り始める夕闇にせかれるようにたくさんの人と一緒に高尾山口を目指すことにします。途中には初詣のためか裸電球が参道を照らしていますが暗い道を下るのは辛いものがあります。たくさんの人で迷子になる人も出てきそうな混雑でした。