御岳平9:33~御岳山ビジターデンター9:41/52~御嶽神社神門10:09/13~天狗の腰掛け杉10:28/32~奥ノ院岩場~奥ノ院峰11:10/12:05~鍋割山(巻き道)12:18~芥場峠12:40~上高岩山12:49/13:04~上高岩展望台13:27/48~芥場峠14:00~長尾平~御岳山駅15:18
丹沢の檜洞丸はシロヤシオの群生地で知られますが奥多摩の鍋割山周辺にもシロヤシオの群生地があると言います。山の会の仲間から聞いた情報に期待しながら鍋割山を目指すことにしました。
御岳山ケーブルの滝本駅はゴールデンウィークの最中と言うこともありお客さんが多いようです。ここは「ワンちゃんと一緒に楽しめる山」として紹介され、ケーブルカーにペット専用スペースがあり一緒に乗ることができます。でも慣れない環境なのか途中鳴いている犬もいました。
ビジターセンターもすでに開いています。あまり山に登ったことがない人も訪れているようで、登山コースなど詳しく説明をしていました。
御師宿を過ぎると急な登り、登山道沿いの春の花もクサノオウやヤマブキ、キケマンなどに代わってきているようです。
御嶽神社の鳥居の先で一息入れたのち暗いスギ林の登山道を歩くと天狗の腰掛け杉です。ここから鍋割山への登りが始まります。
木の根が目立つヒノキ林の中の道を登ると尾根、道端には日本酒が供えられた弟橘媛命の石碑があります。ジグザグに登って行く急坂、先行している女性のパーティも息を切らせながら登っていました。
鍋割山の直下には左が切れ落ちた岩場があります。鎖が張られていますが足を踏み外すと笑い事では済まなそうなところです。
ひと登りすると展望がひらける岩の上、ミツバツツジのピンクの花の先に霞んだ町並みが見えていました。
更にひと登りすると日本武尊を祀る男具那社、覆い堂の中に赤い社が祀られています。この頂は修験道の地で御嶽山神社では滝行や山駆けといった修験道の山岳修業が行われていると言います。
奥ノ院の脇をひと登りすると標高1,077mの奥ノ院峰です。灌木に覆われ展望はあまり期待できませんがこの周辺にもシロヤシオがあるようです。しかしまだ蕾さえも開いていないようです。
山頂で出会った女性2人連れはまだハイキングの初心者とか、上級者コースと知らず岩場を登ってきたと言います。下りの岩場は危なそうなので一緒に鍋割山を越えて下ることにしました。
奥ノ院峰からは小さな岩場の下り、途中目を上げると枝先にシロヤシオが咲いています。まさに今日開いたばかりという清楚な花、また蕾も多いようです。この斜面が満開になるのはゴールデンウィーク明けになるのでしょう。
岩場を下るとなだらかな縦走路です。緩やかな尾根道を登って行くとやがて鍋割山の巻き道です。緩やかな尾根道は新緑に包まれ目を上げた先にはまだ山桜の花が咲いていました。
しばらく歩くと大岳山へと登る登山道です。ここから大岳山へは30分くらい、昨日のニュースによると大岳山の岩場で死亡滑落事故があったとか、鎖やフェンスが張ってあるところなのでしょうが事故は思いがけないところで起こるものです。事故現場を見る気にもなれないので大人しく上高岩に立ち寄り帰ることにしました。
小さな岩場を登った上高岩は視界が効かない灌木の中です。木立の下にイワウチワの群生がありますがすでに花の時期は終わっています。それでも枯草の中に小さな花が咲いていました。
この頂もまたシロヤシオが咲くところです。山頂標識の近くには咲き始めた白い花を見付けることができました。
上高岩の展望台は広い展望を楽しむことができるところ、展望台の下にはまだ蕾のシロヤシオが数本あります。
振り返ると大岳山の山頂、その山肌はまだ若草色に染まり山桜がポツポツと灯りをともしたように咲いているようです。
山頂からは芥場峠に戻りケーブルカー駅に、若草色に彩られた心地よい山道を下って行きます。綾広ノ滝の上部を巻くようにたどるハイキングコースをしばらく歩くと、ブナの斜面にヤマウツボの群生がありました。
ヤマウツボは葉緑素を持たない寄生植物、その形が矢を入れる靭に似ていることから名付けられたと言います。似たものにはヤセウツボやハマウツボ、オニクなどがあるようで思いのほか見付けることが多いようです。三頭山の登山道でも見つけたことがありました。
天狗の腰掛け杉を越えると程なく長尾平、奥ノ院峰で出会った女性二人連れに逢いましたがロックガーデン、天狗岩を廻ってきたと言います。やはり若いだけあって元気が良いものです。
少し急いで3時20分のケーブルカーで下山、満開のシロヤシオには少し早かったですが天気と新緑に恵まれた山行でした。