今年最後の山の会の山行は忘年山行。幾つかのチームにわけ御岳山を目指したのち、宿坊の一つ静山荘で忘年会を開こうとするものです。コースは上養沢の三ッ合鍾乳洞を見物したのち七代ノ滝から岩石園へ。東京の奥入瀬と呼ばれている岩と苔に覆われた渓谷から御岳神社に向かう気楽なハイキングコースです。
JR武蔵五日市駅から西東京バスで三ッ合鍾乳洞入口へ。バスは秋川渓谷に沿って狭い集落の中を進んでいきます。たどり着いたバス停からは枯れ葉が梢の先に残る舗装道路を登って行きます。そろそろ霜の降りる季節になったようで日陰にはまだ白く霜が融け残っています。
たどり着いた三ッ合の鍾乳洞には古びた茶店が店を出しています。まだ新しい鍾乳洞には鍾乳石も発達していないようですが、オーロラ天井や地底への誘い、昇殿の間など名付けられた岩が続いています。鍾乳洞の上に出るとこの鍾乳洞発見のきっかけとなった天の岩戸と言う岩屋もありました。
三ッ合鍾乳洞からは養沢川にそった集落の中を登って行きます。綺麗な水がなかれる清流には川魚の姿も見えています。緩やかに車道をたどる道は七代ノ滝へと登って行きます。シーズン中は車で近くまで登れるようで、道端には10台ほどの車が駐車できる駐車スペースもありました。
やがて道は右手の斜面を巻くようになります。杉林の間をひと登りすると七代ノ滝がかかる小さな広場にたどり着きました。落差は10mほど、あまり水量は多くないものの小高い岩の上から白いしぶきを上げながら滝が落ちています。
七代ノ滝からは鉄の階段が続く急な斜面を登って行きます。やがて長尾平の手前に登って行く道を右に分けると大きな天狗岩がそびえたつ広場です。鎖を頼りに天狗岩の上に登ると、小さな祠と恐ろしげな顔をした天狗の銅像が祀ってありました。
天狗岩で昼食ののち、明るい沢沿いの道を岩石園に向かって登って行きます。青い苔に覆われた大きな岩の間を小さな流れが沢音をたてていました。しばらく登った広場には休憩所とトイレがあります。
さらに明るい沢を登って行くと綾広ノ滝です。鳥居の建つ滝は水垢離の修行が行われたところのようで、近くには修験道の匂いを感じさせる石碑が建っていました。
登山道は綾広ノ滝を巻くように登って行きます。たどり着いた休憩所は大岳山と御岳山を結ぶ登山道の一角。左へ向かう道は芥場峠を経て大岳山へ向かう道です。ここからは広く開けた遊歩道のような道を御岳神社へと向かいます。すでに山は晩秋、紅葉の最中には赤や黄色に色付いていたもみじも、今は枯れ葉が梢の先に残っているだけです。