圓教寺 


 寺社の種類:天台宗、別格本山
 山号:書寫山(しょしゃざん)
 創建の時期:康保3年(966年)、開基:性空上人
 本尊:如意輪観音(摩尼殿安置)
 札所:西国三十三観音27番
 所在地:兵庫県姫路市書写2968
 訪問日:2006年11月9日

 

西の比叡山と言われ西国三十三観音霊場最大の規模を誇る圓教寺はまた長い歴史の重みと静けさを感じさせてくれる古刹です。

書写山に登っていくロープウェイは4分ほどで標高371mの山頂に運んでくれます。振り返ると目の前には姫路の町並みが広がっているようですが、あいにくの靄に覆われあまりよく見えないようです。

ロープウェイから参道を登って行きます
参道の脇に山門
山門の脇に仏足石
円教寺の仁王門

山上駅からは長い参道を登っていきます。参道の両脇には三十三観音霊場の本尊にちなんだ仏像が祀られています。

仁王門をくぐると暗い杉林の参道が続いています。しばらく参道を進むと目の前に大きな舞台造りの摩尼殿が現れます。急な石段を登っていくと、京都の清水寺と同じような舞台を持った本堂です。

参道脇には塔頭もあります
舞台造りの円教寺の本堂
本堂へは急な石段を上っていきます
円教寺の本堂
真っ赤な提灯が奉納された本堂
本堂から見下ろす境内

秘仏という本尊の如意輪観音は暗い本堂の中です。本堂の前で参拝した後、本堂の裏手をめぐる散策路を歩くことにしました。雑木林の中を緩やかに登っていく道は小さな白山権現社にたどり着きます。この社の裏が書写山の最高地点と言います。

本堂にご詠歌の奉納額
円教寺の本堂
円教寺の本堂
白山権現の社
白蛇が祀られる白山権現
白山権現の案内板

書写山縁起によるとこの峰を准胝峰 (白山)と言い、素戔之鳴 (すさのお)が降臨されたところとか。性空上人か円教寺を開山する以前から素戔嗚尊を祀りスサノオの杣と呼んでいたようです。これから書写の名の由来といいます。でもこれと白蛇の関係は如何なのでしょうか。

紅葉が始まった境内
性空上人を祭る開山堂
護法堂
護法堂
開山堂
性空上人の奉納提灯

白山権現から少し下ると性空上人を祭った開山堂や御法堂が建っています。ここから少し戻ると大きな広場に大講堂、食堂、常行堂の3つの堂が建ち並んでいます。ここは映画ラストサムライのロケ地とか。

開山堂
大講堂はラストサムライの舞台
大きな大講堂
大きな食堂
大きな食堂
林の中の石碑

境内の隅には展望台があります。天気のよい日には播磨灘をはさんで四国の山々も望むことができると言います。しかし生憎の霞みに包まれ姫路の市街地さえも霞んでいました。

鐘楼
金剛堂
境内からは姫路の町を一望
瀬戸内海の展望の案内板

 

関連記録・コース

 天台宗(てんだいしゅう)

法華経を根本経典とする大乗仏教の一派。575年隋の智顗(ちぎ)が天台山にこもって大成。日本へは奈良時代に唐僧鑑真(がんじん)が初めて伝え、平安初期に最澄が比叡山に延暦寺を建て開宗。のち山門派と寺門派、さらに真盛(しんぜい)派に分かれた。

 

 如意輪観音(にょいりんかんのん)

六観音または七観音の一つで如意宝珠と法輪の力によって生きとし生けるものを救済するという。延寿、安産、除難の功徳があるとされている。普通は6臂の像で、座像は輪王座。右の第一手は必ず思惟(しゆい)手となるのが特徴。

 

 西国三十三観音霊場・西国三十三ヶ所

近畿地方を中心に散在する33ケ所の観音霊場。花山法皇の巡礼を創始とすると伝えられる。室町時代から民間人の参拝が増え、江戸時代に盛んとなった。

 

 西国三十三観音霊場・西国三十三ヶ所

近畿地方を中心に散在する33ケ所の観音霊場。花山法皇の巡礼を創始とすると伝えられる。室町時代から民間人の参拝が増え、江戸時代に盛んとなった。

 

 如意輪観音(にょいりんかんのん)

六観音または七観音の一つで如意宝珠と法輪の力によって生きとし生けるものを救済するという。延寿、安産、除難の功徳があるとされている。普通は6臂の像で、座像は輪王座。右の第一手は必ず思惟(しゆい)手となるのが特徴。

 

 鑑真(がんじん)・過海大師・唐大和上(とうだいわじょう)

中国、唐代の高僧。日本律宗の開祖。揚州大明(たいめい)寺で戒律を講じ名声があった。742年日本僧栄叡(ようえい)らの請に応じて来日を志したが海賊や風波の災で5度挫折の後、754年渡来した。

 

 最澄(さいちょう)・伝教大師

平安初期の僧。767~822年。天台宗の開祖。比叡山に入り根本中堂を建立。延暦23年(804年)空海とともに入唐し翌年帰国した。

 

 六観音(ろくかんのん)

六観音は六道輪廻の思想に基づき、六種の観音が六道に迷う衆生を救うという考えから生まれたもの。地獄道 - 聖観音、餓鬼道 - 千手観音、畜生道 - 馬頭観音、修羅道 - 十一面観音、人道 - 准胝観音、天道 - 如意輪観音とされる。天台系では准胝観音の代わりに不空羂索観音を加えて六観音とする。

 

 六観音(ろくかんのん)

六観音は六道輪廻の思想に基づき、六種の観音が六道に迷う衆生を救うという考えから生まれたもの。地獄道 - 聖観音、餓鬼道 - 千手観音、畜生道 - 馬頭観音、修羅道 - 十一面観音、人道 - 准胝観音、天道 - 如意輪観音とされる。天台系では准胝観音の代わりに不空羂索観音を加えて六観音とする。

 

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