鎌倉古道下道・日吉本町から池上 

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 コースタイム

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日吉本町駅10:20～西量寺10:35～ＵＲサンヴァリエ日吉10:45～専念寺11:05～八太神社11:20～矢上川11:27～小関橋11:35～大戸神社11:55～武蔵中原駅12:05～泉澤寺12:15/20～御主殿跡12:33～原家旧住宅表門12:43～丸子橋・多摩川13:00～多摩川浅間神社13:15/20～六郷用水13:30/45～東光院13:52～蜜蔵院13:58～増明院14:20～鵜ノ木八幡神社14:25～光明寺14:34～藤森稲荷神社14:43～徳持神社15:10～池上本門寺15:30～妙見堂15:45～池上駅16:05

 

 日吉本町駅～小関橋～大戸神社～丸子橋

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先日の鎌倉道下道の続きは日吉本町町からです。駅前から住宅地の中を登って行きます。港町の印象が強い横浜でもその郊外は低い丘陵の上に住宅地が造られアップダウンが多いものです。やがて石段の上に西量寺、本堂の前には水掛け観音が祀られていました。

住宅地の中をしばらく歩くと大きなＵＲの賃貸住宅が建っています。日吉駅にも近いことから渋谷など東京への通勤が便利なところなのでしょう。

しばらく歩くと専念寺です。尾根の上で川崎に変わったようでマンホールの蓋のデザインが変わっています。専念寺に立ち寄ったのち八太神社へ、住宅地の急坂に立つ小さな神社ですが途中道を間違えてしまいました。境内の案内では明治の初め近郊の神社に合併されましたが昭和初期にこの地に戻ったと言います。

この周辺は鎌倉街道の歴史を色濃く残しているところのようで道端には庚申堂が建てられていました。

しばらく歩くと小関橋です。江川せせらぎ遊歩道として整備されたところで、春には桜が咲くところと言います。

県道４５号線は平塚と江戸虎ノ門を結ぶ中原街道です。ここには大戸神社が祀られていました。拝殿前の狛犬は砲弾を抱えている珍しいもので、国家神道が華やかだった頃の歴史が残っているのでしょう。

ここで道を右に折れると南武線の武蔵中原駅、その先には泉澤寺があります。ここは戦国時代の豪族・吉良氏の菩提寺です。吉良氏は足利義氏の長子である長氏を祖とする三河吉良氏と、長氏の弟義継を祖とする奥州吉良氏（蒔田氏）があります。三河吉良氏は吉良義央（吉良上野介）が関わった赤穂事件のために改易となりました。

奥州吉良氏は鎌倉公方に使え武蔵国荏原郡世田谷に世田谷城を築き土着します。江戸時代には徳川氏に仕え、高家として存続しました。

ここの泉澤寺は吉良頼康が現在の地に移して再興したものです。境内には川崎市の保存樹というチャボヒバがありました。

等々力競技場の周辺は川崎七福神巡りでも訪れたところで、かつて小杉陣屋がおかれたところで近くには御主殿跡、原家旧住宅跡など古い歴史を今に伝える建物などがあります。

やがて道は車の流れが激しい丸子橋の交差点、左手は多摩川を越える丸子橋です。多摩川沿いの南部沿線通りには丸子の渡し跡があったようですが見付けることはできませんでした。

多摩川の河川敷には野球場やピクニック広場などがありますが平日のためか訪れる人はまばらです。長い橋を渡ると神奈川県を離れ東京都の田園調布になります。

 

 多摩川浅間神社～六郷用水～密蔵院～池上本門寺～池上駅

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丸尾橋を渡り最初に訪れたのは多摩川浅間神社です。ここは５世紀末～６世紀初の前方後円墳があったところとか、多摩川台地には多摩川台古墳や亀山古墳など古墳が点在すると言います。参道は田園調布富士という富士塚で黒い溶岩の中に白糸の滝や小御岳石尊、見禄の碑がありました。

広い拝殿の前には初宮参りの赤ちゃんなのか、たくさんの家族連れが参拝していました。多摩川を見下ろす展望台に立つと大山から続く丹沢の山々、あいにく富士山は白い雲の中でした。

２０１６年に公開された映画「シン・ゴジラ」で多摩浅間神社はゴジラとの戦闘の前方指揮所がおかれたところでした。強靭なゴジラらを撃退することはできませんでしたが多摩川浅間神社が破壊されずに済みました。

このことからゴジラからの危機を逃れた「災害から守られる」「災害を跳ね除ける」場所として、ゴジラファンの間で人気の高いスポットとなっていると言います。

中原街道のガードの下には六郷用水跡があります。多摩川を水源として世田谷領と六郷領、現在の狛江市から世田谷区を通り大田区に至る用水路でした。現在は用水路の跡に遊歩道が整備され近郷の人が散策に訪れるところです。建設の指揮を行った小泉次大夫の名を取って次大夫堀（じだゆうぼり）とも呼ばれています。

六郷用水沿いには東光院や蜜蔵寺、増明院、鵜ノ木八幡神社、光明寺、藤森稲荷神社など多くの寺社が点在しています。

密蔵院は真言宗豊山派の寺院で、境内には塔頭・金剛尊院がありました。本堂に立つと本尊の大日如来から五色の紐が伸びています。

長野善光寺の御開帳のとき回向柱に「善の綱」という五色の紐が伸びているを見たことがありますが、この綱にふれることでご本尊と繋がることができるということでしょう。

近くにある鵜ノ木神社は鵜ノ木村の名主・天明家の祖である五郎右衛門光虎が下野国佐野から移住してきたとき一族の守護神として八幡大神を祀ったものとか。鵜野森という地名は、かつてこの一帯に鵜が多く住み着いた森があったことから名付けられたと言います。

光明寺は浄土宗の大きなお寺です。境内の奥には大金山の扁額を掲げる本堂、隣には阿弥陀堂がありました。天文年間に行基により開創されたのち、空海が真言宗として再興、現在は浄土宗に変わったという歴史を持つお寺です。

池上線の踏切を商店街の中を歩くと徳持神社です。赤い八幡造りの拝殿の近くには長寿石と健康石がありこれを廻ったのち健康を祈願する健康歩道の案内がありました。

池上本門寺までは本門寺通りの商店街の中をしばらく歩くことになります。

ここの名物はくず餅、幾つかの老舗があるようでお店の先には久寿餅などと書かれたお土産が売られていました。

呑川を渡る霊山橋を越えると池上観音堂や鬼子母神堂、本城院などの塔頭寺院があります。その先は池上本門寺の総門です。

表参道の９６段の石段は此経難持坂（しきょうなんじざか）と言い、江戸時代に加藤清正が寄進したものとか。急な石段を登って行くと広く開けた境内です。見上げるような仁王門をくぐると日蓮宗の井桁橘の紋幕張り巡らせた本堂です。本堂の周辺には長栄堂や日朝堂、宝物伝、経堂のほかたくさんの墓地があります。

本堂の脇には昨年改修されたという清正公堂の三重塔が建っていました。鐘楼の隣には日樹上人五輪塔、墓地の中には前田利家側室の層塔があります。日樹上人は不受不施事件で流罪となった日蓮宗の名僧と言います。

前田利家の側室・寿福院は豊臣秀吉の没後、徳川家との微妙な主従関係を解決するため江戸に人質として差し出され江戸で病没したと言います。古い歴史のあとがここに残っているようです。

そびえたつ池上本門寺の五重塔を廻り妙見堂に向かいます。妙見堂の彫刻は江戸時代の神社装飾の特徴を伝えるものとか、また戦災による焼失を免れた貴重な建物と言います。

本尊に祀られる妙見菩薩は北極星を神格化した尊像で、国土を守り、災難を除き、長寿をもたらすとされ、眼病平癒の霊験があるとされています。日蓮上人も篤く信仰したことから日蓮宗の守護神として信仰されたと言います。

日吉本町から始まった今回の鎌倉街道をめぐる街歩きは池上で終点、この次は鎌田付近から江戸を目指すことにします。

 

 コースGPSmap

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 その他のコース・山行記録

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