禾生駅9:00~杉山新道分岐9:15~595m付近・小休止9:50/55~九鬼山11:00/05~紺屋の休場(昼食)11:35/12:05~田野倉駅13:25
山の会の山行は中央線沿線の九鬼山です。九鬼山は桃太郎にちなんだ山、百蔵山が桃太郎、扇山で扇を拾い、猿橋でサル、犬目で犬、鳥沢でキジを家来にし、九鬼山の鬼を退治したと伝えられるところです。数年前にも登ったことがありましたがこの時は愛宕神社から天狗岩をたどり山頂へそれからは菊花山に縦走しました。今回の登りは杉山林道を使用する計画です。
集合は富士急の禾生駅です。都留には大学もあるようでトーマス号が描かれた電車は思いのほか混雑していました。
駅前の国道を左に、昨日の雨はこの周辺では雪になっていたようで見上げる三ツ峠や高川山の稜線は真っ白い雪が張り付いていました。
国道を右に折れると落合の水路橋です。レンガ造りのアーチ橋は明治時代に作られたものと言います。やがて道は道標に導かれ杉山新道へ、杉の林の中を緩やかに登って行く道はあまり人が歩いていないようです。
昨日の雨で湿った登山道をジグザグに登って行きます。たどり着いた804mの標高点からは稜線歩きになります。さらにしばらく登ると久美山です。ここから右に折れるふみ跡は鈴懸峠を越え高畑山へと続いているようです。
さらに杉林の稜線を登って行くと富士見平です。木立の間からは白い雪を被った富士山、その手前に横たわるのは御正体山の稜線にも雪も張り付いていました。またここは愛宕神社から九鬼山へと登ってくる道を合わせるところです。
初めて九鬼山に登ったときは猿橋から神楽山を超え九鬼山へ、下山は間違って富士見平から左手のふみ跡を下り始めました。おそらく杉山新道を下り始めたのでしょうが杉の植林地に続いていたふみ跡は途中で薄くなっていた記憶が残っています。
僅かに登ると山梨百名山の道標が建つ九鬼山の山頂です。北側が開けた山頂からは滝子山から続く小金沢連嶺の稜線が見えています。雲に頭を隠す大蔵高丸周辺の頂にも薄い雪が張り付いているようでした。
九鬼山からは冬枯れの雑木林を下る急坂が始まります。小さな岩場や落ち葉に覆われた急坂には固定ロープも張られていました。山腹を巻くようにして下る道は右手が谷に向かったザレたところです。地元の人が登山道の整備をしてくれているようですが気の抜けないトラバース道と行ったところでした。
さらに下ると紺屋の休場、目の前が開ける広場で昼食です。珍しい名前の由来は「紺屋の職人が仕事の帰りに休憩をとった場所」とか。今も雛鶴峠の近くに藍染めの工房があるということでかつてはこの山道を職人が越えて行ったのでしょう。
ここから猿橋までは3時間近く、かなりアップダウンの尾根道が続きます。今回は少し足が辛そうな仲間と田野倉に下ることにしました。札金峠の手前から杉林の中を下って行くと程なく林道にたどり着きました。
ここからは林道の道、さらに下ると車の流れも多い国道です。たどり着いた田野倉駅では30分ほどの待ち合わせ、この時間の富士急の電車はあまり便利が良くなさそうでした。
それでも明るい春の日を浴びたハイキング、山里はオオイヌノフグリやホトケノザなど春の花が咲き始めていました。