道了尊9:05、道了尊登山口9:45-林道10:35-見晴らし小屋10:45/11:00-神明水11:20-920m付近11:50/12:05-明神ヶ岳12:50-明神ヶ岳直下12:55/13:30-宮城野分岐14:05-明星ヶ岳14:55/15:00-宮城野橋16:05
箱根登山鉄道の大雄山駅からは道了尊に向かいます。ここからは明神ヶ岳のほか矢倉岳へのバスの便もあるようで思いのほか多くの人がバスを待っていました。
たどり着いた大雄山最乗寺は庵慧明禅師を開山とする曹洞宗の古刹です。開山に尽力した修験道の道了尊は最乗寺の守護神道了大菩薩として祀られ今も多く人の崇拝を集めると言います。
境内は真っ赤なもみじの紅葉に彩られています。見上げる瑠璃門は紅葉のビューポイントの一つのようで大きな三脚を抱えたアマチュアカメラマンがファインダーを覗いていました。
明神ヶ岳への登山口は碧落門の先にあります。ここからは暗い杉林の中の急な登りが始まります。
木の根がうるさい登山道は緩やかになったり急な階段を登ったりを繰り返しながら高度を上げていきます。しばらく登ると林道を横切り再び杉林の中へ。地形図上では534.4mの三角点があるはずですが見つかりません。この登山道は新しく付け直されているようです。
やがて登山道は見晴らし小屋の広場にたどり着きます。目の前は木立が切り開かれ真っ青な空の下に大山から塔ノ岳、蛭ヶ岳へと続く稜線が続いています。大倉尾根の長い稜線も見付けることができました。
見晴らし小屋からしばらく登ると登山道はは雑木林の中を登るようになります。右手には大きな鉄塔、しばらく登ると朽ちかけたリフトの滑車がありました。
ネットなどによると昭和40年ごろ明神ヶ岳の東山麓に観光施設を造る計画がありその資材運搬に索道が建設されました。温泉の掘削に失敗したのか計画は途中で中止されたと言います。この鉄塔は往時の名残のようです。
登山道は明るいカヤトの稜線を登って行きます。登山道の脇には神明水と呼ばれる湧水があります。さらに登ると視界が開け振り返ると霞んだ湘南の海が広がっています。黒々と連なる稜線は曽我丘陵、その先には湘南平も見付けることができます。
雨に土削られた登山道を登って行くと山頂から続く沢の源頭を回り込むようになります。さらにハコネザサの目立つ道を登って行くと明星ヶ岳への巻道が分かれる分岐です。ここから稜線までの登りは思いのほかきつい登り、明神ヶ岳の山頂は急坂を登った分岐の先にありました。
視界が広がる山頂はたくさんに人で腰を下ろす場所もありません。広がる展望の先には金時山と雲を被った富士山、白い噴煙を上げる大湧谷からはジェット機のような音が聞こえていました。
山頂下の広場で昼食をとったのち明星ヶ岳へと向かうことにします。ハコネザサのトンネルをしばらく進むと宮城野分岐へと下って行く急坂です。
宮城野へ40分と書かれて道標からは小さなアップダウンが続く道です。防火帯のような広い道にはリンドウやリュウノウギク、大きな棘が目立つハコネアザミの花を見付けることができます。
奥和留沢みはらしコースの道を左に分け小さく登ると明星ヶ岳です。地形図上では山頂に三角点があるはずですがGPSで確認しても見付かりません。
山頂標識の建つ小さなコブの傍には御嶽神社の石祠と古い石像が祀られていました。ここから塔ノ峰へは90分、箱根湯本まではさらに60分ほどの歩程と言います。日の短い季節では多少無理なようで宮城野へ下ることにしました。
宮城野分岐に戻り雑木林の坂道を下って行きます。しばらく下ると大文字焼きが行われる広場です。広がる視界の先には金時山、宮城野の街並みの上には大きな箱根山がそびえていました。
ここから宮城野への下りは思いのほか急な下りです。道が荒れていることもあり木の根につかまりながらの下りが続いています。道端の登山道のポイントを示す杭がに励まされながら急坂を下ると舗装道路にたどり着きました。宮城野橋のバス停までは15分ほどの舗装道路歩きが待っていました。