西吾野駅10:10~高山不動登山口10:30~荻の平茶屋跡11:10~高山不動11:55/12:00~不動茶屋跡12:15/35~関八州見晴台13:05/20~花立松ノ峠13:50~傘杉峠14:20~顔振峠14:45/15:00~吾野駅16:00
奥武蔵のグリーンラインは毛呂山と秩父を結ぶ林道でサイクリングロードや林道ドライブで知られています。途中にある関八州見晴台は360度の展望を楽しめるところで、顔振峠や黒山三滝などを結ぶハイキングコースとして多くのハイカーが訪れるところです。
登山口は子の権現の山行にときも利用した西吾野駅、時間が少し遅くなったこともあるのか電車を降りたのは我々を含め数人です。
国道299号線の手前を右に、秋の色を深くする川沿いの集落をしばらく進むと高山不動入り口です。古い石垣に山里の暮らしを刻む集落の中を登り始めます。やがて集落を離れた道は暗い杉林の中をジグザグに登って行きます。
良く踏まれた道は高山不動の参道として使用されていたようで古い信仰の歴史が残っているようです。しばらく登ると道端に崩れかけた荻の平茶店跡、休憩のポイントとして紹介されているところでベンチも置かれていました。
緩やかになった登山道はやがてパノラマコースを合わせる分岐、天保の文字が刻まれた古いお地蔵さんが祀られていました。左手が開けた梢の先は高畑の集落です。この谷には不動滝や白滝がかかっているようで、ここを登って来る滝コースも歩かれているようです。
高山不動の大イチョウへと下って行く道を右に分けると程なく高山不動の本堂です。成田山新勝寺、高幡不動とともに関東三大不動の一つにも数えられる高山不動は白雉5年(654年)創建と伝えられる古刹です。本尊は木造軍茶利明王立像で行基の五大明王像の一つとも伝えられています。
現在の建物は幕末の再建と言います。軒先に掲げられた奉納額は風化が進み文字も見えにくくなっていました。
本堂脇の急な坂道を登って行くと展望が開ける不動茶屋跡です。目の前には青いシルエットとなって続く奥多摩の山々、御前山の傍に富士山が見えるはずですが雲の中にその姿を隠していました。
車道脇の東屋で少し遅い昼食です。ここからは明るい尾根道を関八州見晴台へと登って行きます。
葉を落とした明るい尾根道を登って行くとやがて丸山のコブ、一度グリーンラインの車道を横切り急な登りに息を切らせると山頂直下です。すでに紅葉はその盛りを過ぎているようですがマユミの真っ赤な実が登山道に彩りを与えていました。
たどり着いた広い山頂は360度の展望を楽しむことができるところです。南側は霞む都心の街並みが広がるところです。気温が上がっているようで池袋のビル群が霞んでいるようですがスカイツリーの尖塔は白っぽい空の中です。
西側は奥多摩の稜線です。右手が切れ落ちた武甲山、それから続く稜線は大持山や子持山の頂です。その奥には長沢背稜から続く蕎麦粒山、川苔山などの頂を見付けることができました。
さらに北側は木立が邪魔をしているものの赤城山、その右手には男体山など奥日光の山々も見えているようです。
山頂には週末に行われるジャングルぐるぐるというイベントの案内がありました。越生から関八州見晴台までを周遊するトレランの大会のようです。途中で出会った若者はその練習を行っているようでした。
山頂で展望を楽しんだのち顔振り峠へと向かうことにします。かつてここを訪れたときは傘杉峠から黒山三滝へと下って行ったようですが当時の記憶は全くありません。
山頂から緩やかに下って行く登山道は暗いヒノキ林を下って行くことになります。岩っぽいところもありサラサラ滑る急坂は少し下り難いところです。
たどり着いた暗い鞍部は七曲り峠とか、現地の目立たない案内板には四寸道峠と書かれていました。ネットなどではこの先に蟻の戸渡と呼ばれる岩場があるとか、奥武蔵は低山と言っても岩っぽいところがあるようです。
ヒノキ林を抜けると花立松ノ峠です。さらにグリーラインから関東ふれあいの道の道標に従い巻き道をたどると傘杉峠にたどり着きました。登山道は大峯山と呼ばれるピークを越えているようでしたが我々はグリーンラインを通って顔振峠に向かいました。
たどり着いた顔振峠は義経、弁慶の主従が奥州を目指して落ちのびたとされる伝説が残るところです。顔振峠は「かおふりとうげ」「こうぶりとうげ」などと呼ばれ、現在は「かあぶりとうげ」と呼ばれるのが一般的とか。地名の発音はなかなか難しいものです。
峠には平九郎茶屋や店を開いています。集落の先に広がる奥多摩の展望を見ながら柚味の味噌おでんを食べることにしました。
顔振り峠からは吾野駅に下って行きます。茶店のおばさんの話では下りは40分ほどとか、吾野の町までと言うことだったのかも知れませんが疲れ始めた足のためか吾野駅までは1時間近くかかってしまいました。
杉林で電波状態が悪いのかGPSLogは欠測しています。