秩父観音霊場30番の寺は瑞龍山法雲寺、臨済宗建長寺派の寺院です。現地の案内板によると法雲寺の創建は13世紀中頃の鎌倉時代、本尊は如意輪観音で唐の玄宗皇帝の作と言われる。皇帝が戦場にあって楊貴妃の冥福を祈り、観音の御心にすがる真情がうかがえて、美しく尊厳に満ちたものである。
堂宇は江戸初期には観音堂、本堂、仁王門等を備えていたが喜栄年間(1849年)火災に遭い、観音堂のみを残し悉く焼失した。昔日の面影を残す観音堂と四季折々の花で彩られる浄土庭園との調和は見事であり、訪れる人の心を和らげてくれると紹介されていました。
駐車場から続く禅宗庭園は四季折々の花が咲くとされていましたがまだ桜の蕾も開いていません。庭園の池には冬の眠りから目覚めたたくさんのヒキガエル、大きな声をあげるカエル合戦は春の風物詩と言います。
千社札が張られた観音堂には三千女の奉納額、霊鏡の因縁によってこの寺に楊貴妃観音が祀られたと書かれていました。
納経所脇の池にはふじ棚とモミジの木があります。ここから観音堂を見上げる景色は四季を彩る景色としてガイドブックにも紹介されているところとか、しかしここに春が訪れるのはまだ数日かかりそうです。
六観音または七観音の一つで如意宝珠と法輪の力によって生きとし生けるものを救済するという。延寿、安産、除難の功徳があるとされている。普通は6臂の像で、座像は輪王座。右の第一手は必ず思惟(しゆい)手となるのが特徴。
六観音は六道輪廻の思想に基づき、六種の観音が六道に迷う衆生を救うという考えから生まれたもの。地獄道 - 聖観音、餓鬼道 - 千手観音、畜生道 - 馬頭観音、修羅道 - 十一面観音、人道 - 准胝観音、天道 - 如意輪観音とされる。天台系では准胝観音の代わりに不空羂索観音を加えて六観音とする。
源頼朝によって発願され、源実朝が西国の霊場を模範として制定したと伝えられてる33ヶ所の観音霊場。神奈川・埼玉・東京・群馬・栃木・茨城・千葉にかけてある札所を巡拝すると1,300キロメートルになると言う。