秩父観音霊場27番の寺は竜河山大渕寺、曹洞宗の寺院です。現地の案内板によると大渕寺は、明治・大正と2度にわたる大火で堂宇をすべて焼失しました。その後、本堂観音堂を兼ねた仮堂として再建されていたが、平成7年裏山を切り開き、三間四面、宝形屋根の観音堂が再建されました。本尊は聖観音です。門前には市指定史跡影森用水路跡もみられます。
その昔行脚の僧宝明、諸国をめぐり、この地に霊境の多いにうたれ、春秋7年を過ごし思わぬ足の病となり行住坐臥して念誦するにみとなりました。弘法大師この地に至りてこれを愍たみ1体の観音を刻みて与えました。
宝明は悦び吾一人拝するはもったいなしと里人に伝え一宇の堂を建て本尊をまつり、宝明を第一祖にしたという縁起がありますと書かれていました。
ここを訪れたのは羊山公園から琴平丘陵を歩いた時でした。大渕寺の参道からは見上げると奥ノ院の護国観音を見上げることができました。
禅宗の一派。中国の禅宗第六祖慧能の法系である洞山良价 (807~869年) を祖とする。中国禅宗五家七宗の一つ。鎌倉時代に道元が入宋して伝えた。福井県の永平寺と神奈川県の総持寺とを大本山とする。
鎌倉時代の仏僧。曹洞宗の開祖。内大臣久我通親の子。幼くして比叡山に上ったがその教学に疑問をもち、栄西について禅を学び1223年明全(みょうぜん)とともに入宋した。天童山で如浄の印可を受け1228年帰国した。
六観音は六道輪廻の思想に基づき、六種の観音が六道に迷う衆生を救うという考えから生まれたもの。地獄道 - 聖観音、餓鬼道 - 千手観音、畜生道 - 馬頭観音、修羅道 - 十一面観音、人道 - 准胝観音、天道 - 如意輪観音とされる。天台系では准胝観音の代わりに不空羂索観音を加えて六観音とする。
源頼朝によって発願され、源実朝が西国の霊場を模範として制定したと伝えられてる33ヶ所の観音霊場。神奈川・埼玉・東京・群馬・栃木・茨城・千葉にかけてある札所を巡拝すると1,300キロメートルになると言う。