卜雲寺からは国道299号線を超え西善寺に向かいます。西部秩父線の線路をくぐり山里の中に道を登って行くと西善寺にたどり着きます。
広い西善寺の境内には大きなこみねかえでがあります。青く苔むした幹に大きく枝を張ったカエデは樹齢600年ほど、秋には見事なまで真っ赤に紅葉すると言います。しかし今は枝先のつぼみも堅いようです。
寒さの厳しい秩父の山里にも春の足音は着実に訪れているようで、民家の庭先には福寿草の黄色い花を見つけることができました。
六観音は六道輪廻の思想に基づき、六種の観音が六道に迷う衆生を救うという考えから生まれたもの。地獄道 - 聖観音、餓鬼道 - 千手観音、畜生道 - 馬頭観音、修羅道 - 十一面観音、人道 - 准胝観音、天道 - 如意輪観音とされる。天台系では准胝観音の代わりに不空羂索観音を加えて六観音とする。
源頼朝によって発願され、源実朝が西国の霊場を模範として制定したと伝えられてる33ヶ所の観音霊場。神奈川・埼玉・東京・群馬・栃木・茨城・千葉にかけてある札所を巡拝すると1,300キロメートルになると言う。