秩父観音霊場24番の寺は光智山法泉寺、臨済宗南禅寺派の寺院です。現地の案内板によるとこの観音堂は江戸中期に作られたもので唐様を随所に配し変化のある意匠をこらし妙味ある本堂です。特に唐戸は凹字に後退しでつけ左右に仁王像をまつり、八角柱で変った造りを見せていると紹介されていました。
117段のすり減った石段を登ると狭い境内、その奥に本堂が建っています。本堂のわきに祀られた御神木は「龍泉層塔」と言い、上部には黄色の龍が掘られていました。
長い階段を上った境内からは秩父の町並み、その先に砕石によりその山肌を土削られた武甲山がそびえていました。
六観音は六道輪廻の思想に基づき、六種の観音が六道に迷う衆生を救うという考えから生まれたもの。地獄道 - 聖観音、餓鬼道 - 千手観音、畜生道 - 馬頭観音、修羅道 - 十一面観音、人道 - 准胝観音、天道 - 如意輪観音とされる。天台系では准胝観音の代わりに不空羂索観音を加えて六観音とする。
源頼朝によって発願され、源実朝が西国の霊場を模範として制定したと伝えられてる33ヶ所の観音霊場。神奈川・埼玉・東京・群馬・栃木・茨城・千葉にかけてある札所を巡拝すると1,300キロメートルになると言う。