法性寺駐車場9:45~法性寺9:55~奥ノ院10:20~お船観音10:25~大日如来10:35/40~425m送電鉄塔下10:55/11:05~釜ノ沢五峰入口11:35~388m付近11:50/12:00~一ノ峰12:05~440m付近12:10/40~二ノ峰12:50~三ノ峰13:05~四ノ峰13:15~五ノ峰13:30~p565m13:35~金精神社14:25~文殊峠14:30/55~中ノ沢ノ頭15:00~竜神山15:15~鉄塔15:30~賽ノ河原15:35~兎岩15:55~兎岩登山口16:10~法性寺駐車場16:40
山の会の仲間との山行は釜ノ沢五峰です。ここは秩父観音霊場32番札所、法性寺の奥ノ院から続く岩山です。小鹿野アルプスともよばれる小さな岩峰には鎖などが張られた軽い岩尾根歩きが楽しめるところです。
先週末に咲き始めた桜は秩父の山にもピンクの花灯りを点し始めています。しかし法性寺のある小鹿野町は長瀞などに比べ気温も低いようで付近はまだ梅の花が満開を迎えている時期のようです。この山里に桜の花が咲き競うのは4月になってからと言うことでしょう。
法性寺の山門からは急な石段の参道が始まります。ひと登りすると本堂、秩父観音巡礼に訪れる人が参拝をしていました。
本堂からは石段の参道を登って行きます。観音堂を右に分けると岩の裂け目を奥の院へと登って行きます。やがて大きな口を開けた龍虎岩、長い鎖を頼りに登って行くと岩窟の中には小さな祠が祀られていました。
さらに月光坂を登って行くとたくさんの石仏が祀られた岩窟があります。その上には奥ノ院の分岐、右手には開けた大きな岩の先にお船観音が祀られていました。
左手は落差30メートルほどの垂直の絶壁、視界は開けていますがゆっくり景色を楽しめる余裕はありません。
分岐に戻ると大日如来を祀る岩峰です。ここも鎖と細いガイド用の柵を頼りに登ることになります。
大日如来からは長若荘へと下ることにします。小さな沢を超える思いのほかアップダウンが多い道です。
送電鉄塔の下で小休止、右手に登って行く道は直接565m峰の分岐へと登る道のようでネット上にはこれを利用している山行記も幾つかあるようでした。
ここからは雑木林の中を長若荘へ下って行きます。途中には大きな亀岩を望む亀岩展望台や雨乞岩洞穴がありました。埋もれかけた雨乞岩洞穴の前に小さな祠、岩窟の中は動物が冬眠でもしていそうなところです。
たどり着いた長若荘の裏手は春本番を迎えようとしています。大きな早咲きの桜が咲きはじめ赤紫のミツバツツジが春の訪れを伝えています。
沢に架かる朽ちかけた橋を渡ると釜ノ沢五峰の登りが始まります。沢を離れた登山道は暗い杉林の中を登って行きます。左手にそびえる大きな岩、その上には360.7mの三角点があるのでしょうが登って行く道はありません。
急な斜面を登って行く道はやがて右手が切れ落ちた一ノ峰にたどり着きました。岩の上に一ノ峰の石柱が建っていなければ見過ごしそうなところです。。
さらに斜面を登って行くと二ノ峰です。目の前が開ける岩峰の上には三ノ峰と書かれた石柱があります。だれかが誤って書き加えたものでしょうか。
二ノ峰の先は15mほどの鎖場です。木があるためそれほど危険ではないものの人数が多いと渋滞を引き起こすところです。
さらに上ると三ノ峰です。ここもまた展望が開けるところです。目の前の岩場を下ることはできないようで山頂の手前から右手を巻いて行く道が付いていました。
四ノ峰、五ノ峯と小さな岩峰を越えた稜線は565mのピークにたどり着きました。開けた展望の先には両神山や二子山の岩峰を見付けることができます。その手前の山並みの中にはフクジュソウの咲く四阿屋山が見えているようでした。
ここからは思いのほかアップダウンの多い稜線です。南へと方向を変える小さなピークは目の前が伐採され、ここからも広い展望を楽しむことができます。左手の稜線は秩父御岳山、その先はまだ白い雪を被った和名倉山のようでした。
中ノ沢ノ頭からわずかに下ると金精神社です。その先は釜ノ沢からの林道が登ってくる文殊峠です。
天文台のドームと東屋がある広場で展望を楽しみながら一休みしました。目の前の桜はまだ蕾が赤くなっただばかり、開花するまでにはまだ数日かかりそうでした。
中ノ沢ノ頭に戻り兎岩方面に下ることにします。暗い杉林の稜線を下って行くと竜神山です。さらに下って行くと見上げる送電鉄塔の下を超えることになります。思いのほかの急な岩場、巻き道を探した足跡が彼方此方にありましたが結局は直登することに。数年前に訪れたときは伐採されていなかったのかあまり記憶にないところでした。
その先は大きな岩の裾を巻くようにして下る賽ノ洞窟、その先は滑りそうな小さな岩場がありました。
さらに小さな岩場を超えると視界が開ける兎岩です。左手は切れ落ちた絶壁、ガードロープが張られていますが、無ければ少し嫌らしそうなところです。振り返ると逆光に兎の耳と胴体、これが兎岩の名前の由来でしょう。
さらに滑りやすそうな雑木林の道を下ると兎岩登山口にたどり着きました。ここから春を迎えようとする釜ノ沢の集落の中を法性寺の駐車場に戻ることにしました。
これで2度目の釜ノ沢五峰、わずか600mに満たない山とは言いながら、小さな岩場や鎖場が続く道はまさに大人のアスレチック、思いのほか変化に富んだ山歩きが楽しめる山の一つでした。