9月の山の会の班山行は「温泉を求めて東京から埼玉に山越え」をテーマに棒ノ折山を目指すことになりました。このコースは棒ノ折山と黒山、岩茸石山を結ぶ長い縦走コースで、低いながらもアップダウンの多い尾根道が続いています。
参加者は17名、数が多いこともあって川井から岩茸石山の山頂を踏んでから棒ノ折山に向かう「うさぎさんチーム」と、バスで八桑口に向かい名坂峠から棒ノ折山に向かう「カメさんチーム」の2チームに分かれての山行になりました。我々は、ゆっくりカメさんチームで行くことにしました。
川井駅前で挨拶をしてから2チームに分かれます。うさぎさんチームは岩茸石山を目指して出発、我々は川井駅近くのバス停でバスを待つことにします。休日ということもありバスを待つ人はたくさんいます。目指す先は川苔山でしょうか棒ノ折山でしょうか。
たどり着いた八桑口のバス停でバス降りたのは我々のほか数人。近くにあるマスの釣り場を目当てに降りた人もいるようです。道標に導かれながら小さな集落の中から山道へ。すでに夏の野山を彩る花は影をひそめ、マツカゼソウやツリフネソウなどがひっそりと咲いています。
杉林の中の登山道はジグザグに尾根を目指して登っていくます。たどり着いた名坂峠は棒ノ折山と岩茸石山を結ぶ縦走路の中の鞍部で、うさぎさんチームは右手の坂道を岩茸石山へと登って行ったようです。
名坂峠で一休みしたのち、棒ノ折山を目指して歩き始めます。この縦走路は関東ふれあいの道にも指定された道で、所々に道標が建っていました。登山道は棒ノ折山を目指し小さなアップダウンを繰り返しながら徐々に高度を上げていきます。途中、左手に川苔山など奥多摩の山々を見渡せるところもありましたが、雑木林やスギの植林帯の中をたどる登山道はあまり展望の良い道ではありません。
途中、小休止をしたのち、急な坂道を登って行くと小さな黒山の山頂です。木立に覆われた山頂には木のベンチが置かれています。また道標の傍らには3等三角点もありました。今日はここでお弁当を広げることになりました。しばらくするとうさぎさんチームも登って来ました。
昼食ののち、ふたたび棒ノ折山へ向かい心地良い稜線の道を歩いて行きます。やがて山頂へと続く木の階段にひと汗を流すと、明るく開けた棒ノ折山の山頂にたどり着きました。目の前にはうすい雲の下に奥武蔵の山々が広がっています。武甲山や大持山、晴れていれば浅間山など上州の山も見えるようですが、今日の天気では望むべくもありません。