作場平駐車場10:15~一休坂分岐10:50~ヤブ沢峠下11:40/55~ヤブ沢峠12:00~笠取小屋12:20~小さな分水嶺12:35/45~笠取山13:20/13:50~水干14:40~ベンチ14:50/15:15~笠取小屋15:35/40~1575m付近16:20/35一休坂16:40~作場平駐車場17:10
笠取山は奥秩父縦走路の頂の一つ、日本三百名山や山梨百名山、新花の百名山にも数えられています。アズマシャクナゲが咲く初夏やカラマツの紅葉に包まれる秋には多くのハイカーが訪れる山としても知られています。
たどり着いた作場平の駐車場はたくさんの車、何処かのツアー登山なのか中型のバスも止まっていました。
作場平からはヒノキ林の中の登山道が始まります。ここは東京都水道局の水源地ふれあいの道、水干を源流とした流れが一乃瀬川、丹波川と名前を変え奥多摩湖に流れ込むようです。まさに東京都の水源の森と言うこところです。
緩やかに登って行く道は一休坂への道を右に分けヤブ沢沿いに登って行きます。春ゼミの声がシャワーのように降り注ぐ登山道はジグザグを繰り返しながら高度を上げていきます。
たどり着いたヤブ沢峠は轍ができている広い道、車も通ることができるようです。
まだ若葉色のカラマツ林を緩やかに登って行くと笠取小屋です。トイレの改修工事が行われているようで数人の若者が作業をしていました。
ここからは明るい稜線の道、夏には黄色いマルバタケブキが群生するところです。
たどり着いた小さな分水嶺、説明版によるとこの峰の東側に降った雨は、関東平野の西部を潤す荒川となって東京湾へ注ぎ込みます。また、西側に降った雨は甲府盆地を南下したのち、富士山の西側を通り抜け太平洋に注ぐ富士川となります。そして南側に降った雨は、東京水道水源林で磨かれ、奥多摩湖に蓄えられたのち多摩川となって都民の生活の水になると説明されていました。
小さなコブを超えると笠取山の山頂へ登って行く急坂です。標高差は200mほど、見上げるササの斜面に息を切らせると笠取山の山頂にたどり着きました。
小さな岩場の上には山梨百名山の山頂標識が建っています。南側にそびえる山々は大菩薩峠から柳沢峠、三窪高原へと続く稜線です。たなびく雲の中には富士山の山裾が隠れていました。西側は北奥仙丈岳から黒金山、乾徳山へと続く稜線です。さらにその右には古札山、水晶山、雁坂嶺と続く奥秩父縦走コースの山々が見えていました。
この山頂周辺にはアズマシャクナゲが咲いています。またミツバツツジもまだ赤い花が咲き誇っていました。
狭い岩の稜線はアズマシャクナゲとミツバツツジのトンネル、しばらく進むと1953mの山頂標識が建っていました。
ここからは木の根がうるさい斜面を下って行きます。さらに笹の斜面を下ると唐松尾山への分岐、まっすぐに下って行く道はシラベ尾根を一ノ瀬へと下って行く道です。
ここを右に、カラマツの林の中の道を緩やかに下って行きます。やがて水干の標柱、多摩川の源頭と書かれていましたが岩の穴には水がありません。その先から沢に向かって下って行く道がありましたが水が流れているところがあるようです。
カラマツ林の中を下って行く道は笠取小屋へ、小さな分水嶺やコブは巻き道をたどって行きます。
途中で出会った銃を担いだ2人の女性のハンター、鹿の駆除を行っていると言います。テレビなどでも紹介されていましたがハンターの世界でも女性が活躍しているようです。
笠取小屋ではヘリコプターが工事のための荷揚げを行っていました。資材を下ろす広場は強い風が巻き上げられていました。
小屋の下には水場があります。ここから続く沢を下って行きます。ジグザグを繰り返しながら雑木林の中を下って行くと一休坂、さらに下ると登りで出会った分岐にたどり着きました。
さらに暗い樹林帯の中を下って行くと作場平にたどり着きました。すでに車は数台、登り始め遅かったのか山頂で少しゆっくりしすぎたのか、秋の短い時期では下山が少し遅いような時間でした。
帰りは作場平から柳沢峠へ、天気予報で関東北部に雷雨の予報が出たいましたが、南アルプスの稜線には黒い雲がかかっていました。
ヤブ沢沿いにはシロバナノヘビイチゴやシロカネソウ、クリンソウが咲いていました。
笠取山の岩っぽい稜線にはアズマシャクナゲのピンクの花が咲いていました。