瑞牆山(みずがきやま)~奇岩の間を登り八ヶ岳や金峰山を一望する頂へ~ 


標高
瑞牆山 2,230.2m
山域
奥秩父
登山日
1993年5月1日(土)
歩程
上り2:05、下り1:45、合計3:50
歩行距離
5.4km
標高差
715m
累積標高差
799m、-799m
登山口
瑞牆山荘mapon
交通機関
 中央道韮崎ICから31km
登山コース
瑞牆山荘 -0:40→ 富士見小屋 -0:20→ 天鳥川源頭 -1:05→ 瑞牆山 -1:00→ 天鳥川源頭 -0:45→ 瑞牆山荘
コースmap
瑞牆山 登山コース

 

奥秩父の西端にそびえる瑞牆山は樹林の山肌を突き抜けて、奇岩巨石を天に突き上げる岩山です。深田久弥氏の日本百名山にも名前を連ねる山で、2,200メートルを越える標高のわりには比較的簡単に山頂に立つことが出来る山です。広い岩峰の山頂からは目の前の金峰山を始めとして360度の大展望が期待できます。さらに山麓の増富温泉は日本有数のラジューム温泉で、観光地化されていない静かな秘湯と言われています。

中央自動車道の韮崎インターから心地よい田園風景の中を増富温泉へ向かいます。木賊峠への道を右に分けトンネルを潜ると通仙峡。さらにしばらく走るとひなびた増富温泉です。数件の旅館や土産物屋が軒を並べていました。ここから本谷川に沿う林道を登って行くと洒落たテラスの瑞牆山荘にたどり着きます。

山行の記録

 瑞牆山荘~富士見小屋~天鳥川源頭

瑞牆山荘前の駐車場に車を停め、シラカバの林の中を登り始めます。ジグザクに登る急坂に汗を流すと小尾根に飛び出します。目の前には瑞牆山のゴツゴツした岩峰が目に飛び込んできました。ここからは稜線沿いの登山道を登って行きます。しばらく登ると富士見小屋直下の水場にたどり着きました。冷たい水に喉を潤わせさらにひと登りすると富士見平。唐松林の中に富士見小屋が建っていました。小屋の前はキャンプ場になっているようで、たくさんのパーティが色とりどりのテントを広げています。

急峻な岩壁をめぐらせた瑞牆山
瑞牆山から眺める金峰山
雪の残る山頂は八ヶ岳の赤岳
黒いシルエットとなって霞むニセ八

富士見小屋からは、暗い針葉樹の林の中を天鳥川に向かって下って行きます。木の間越しに瑞牆山の奇岩巨石が天に向かってそびえ立っていました。やがて小川山への道を右に分け、滑りやすい急坂を下って行くと天鳥川の源頭です。すでに時計は昼を過ぎていました。まだ山頂までは1時間以上もかかりるようです。今日はこの川原で昼食としたのち山頂を目指すことにします。

 天鳥川源頭~瑞牆山

天鳥川からは瑞牆山の山頂に向かっての本格的な登りが始まります。暗い針葉樹の林の中をたどる急坂は、巨石の間を縫うようにして登って行きます。所々に木の梯子が取り付けられていますが、まだ溶けていない残雪に足元も危なそうです。ふり返るとる五丈岩を山頂に乗せた金峰山がその大きな姿を見せてくれます。

やがて真っ直ぐ天に向かってそびえ立つ大ヤスリ岩の基部を廻り込むと、瑞牆山の山頂である東峰と弘法岩と呼ばれる西峰との鞍部にたどり着きました。真っ白に残る残雪に足を取られながら、シャクナゲの密生する岩場をひと登りすると目指す山頂です。

山頂からは素晴らしい展望が広がっています。曇り空もすっかり晴れ渡り、正面には山頂付近に白い残雪を残した金峰山。その右手にはすっかり低くなった茅ヶ岳や金ヶ岳。さらにその右手には白い雪を被った白峰三山、甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山などの南アルプスの峰々が霞みの中に浮かんでいます。ふり返ると赤岳を中心とする八ヶ岳の岩峰が大きな裾野を広げていました。

遥かに霞む雪の稜線は南アルプスの稜線
山頂直下にそそり立つ大ヤスリ岩

 瑞牆山~天鳥川源頭~瑞牆山荘

山頂からの大展望を心行くまで楽しんだ後、往路を瑞牆山荘へと下ることにします。滑りやすい下り坂は登りよりも神経を使いそうです。ようやくたどり着いた天鳥川で小休止です。

ここからは、瑞牆山の岩峰に別れを告げながら富士見平へと登って行きます。たどり着いた富士見平のキャンプ場ではすでに夕食の準備が始まっていました。天気予報では今夜から天気は崩れるとか。テント山行も雨に祟られるとなかなか辛いものがありそうです。富士見小屋から明るい雑木林の中をたどる尾根道を下って行くと、車を停めた瑞牆山荘は目の前です。

その他のコース・山行記録
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