入笠山~スズランの咲く花の山~ 


標高
入笠山 1995.4m
山域
南アルプス
登山日
2020年6月21日(土)、曇りのち晴れ、23℃
歩程
行動時間 4:45、歩行時間 3:40
歩行距離
9.3km
標高差
176m
累積標高差
+516m、-516m
登山口
富士見パノラマリゾートmapon
交通機関
 ゴンドラ・富士見パノラマリゾート
登山コース
ゴンドラ山頂駅~入笠湿原~入笠山~大阿原湿原~入笠湿原~ゴンドラ山頂駅
コース定数:14.9
コースmap
入笠山

 

 コースタイム


ゴンドラ山頂駅10:00~入笠湿原10:30/35~新御所平10:45~入笠山11:20/12:00~首切り清水12:20/25~大阿原湿原12:40~大阿原湿原展望台13:05/13:15~入笠湿原14:20/25~ゴンドラ山頂駅14:45

 

 リフト山頂駅~入笠湿原~御所平登山口~入笠山


新型コロナの緊急事態宣言も終了し、19日には県をまたいでの移動も解除になりました。近くで比較的楽に登れるということで目指したのは入笠山、初夏を迎えるこの時期はスズランやアツモリソウの花が咲く山としても知られているところです。

たどり着いた富士見パノラマリゾートの駐車場はたくさんの車です。ハイキングに訪れた人のほかマウンテンバイクでダウンヒルを楽しむ若者も多いようです。

コロナの感染対策と言うことでゴンドラの係員も全員マスク、乗り場にはアルコール消毒も用意してありました。

ゴンドラ山麓駅
ゴンドラで山頂へ

ゴンドラでたどり着いた山頂駅は薄い雲の中です。気温は20度を切っているようで少し肌寒いくらいでした。

山頂駅の目の前はドイツスズランのお花畑、その先はアヤメやニッコウキスゲ、マイズルソウなどが咲く山野草公園になっています。目指すホテイアツモリソウは暑さ対策なのか黒いネットの中、赤黒い大きな花が10株ほど咲いていました。

シラビソの樹林帯の中を緩やかに下って行くと鹿除けのゲート、その先は広く開けた入笠湿原です。乾燥化が進み始めた湿原にはレンゲツツジの朱色の花が目立ちます。

明るい入笠湿原
湿原の出口に鹿除けのゲート
山彦荘
林道から沢沿いの道へ

小さく登った山彦山荘の前はベンチが置かれた広場になっています。小さな池には赤いホテイアツモリソウ、黄色の小さな花を付けるキバナアツモリソウも咲いています。

キバナアツモリソウは環境省が指定する絶滅危惧種の一つ、中部山岳に自生地があると言いますが山で見ることはできそうにありません。ここの花は栽培されたものなのでしょう。

山荘前から沢沿いの道へ、雑木林の中に道にはクリンソウが咲いています。サラサラと音を立てる流れの傍には朱色の群生が広がっていました。

新御所平からはレンゲツツジが咲く草原状の斜面を登って行きます。ジグザグに登る明るい斜面はスズランの群生地になっています。ここに咲くスズランは日本スズラン、君影草の名前があるように大きな葉の下に小さな白い花が咲き俳句の季語にも詠まれているいると言います。

クリンソウの群生地
レンゲツツジが咲く草原状の登り
シラビソの林を登り
小さな鎖場もあります

ジグザグに登る登山道はヤナギランもあるようです。夏の終わりには赤いお花畑がこの斜面を彩っているのでしょう。

やがて登山道は右手の雑木林の中を登って行きます。登山道は岩場コースと岩場迂回コースに分かれます。岩場と言っても小さな鎖場があるだけ、急になった登りに息を切らせると程なく入笠山の山頂にたどり着きました。

入笠山の山頂はたくさんの人
入笠山の山頂に展望版

広い山頂には山頂標識と三角点があります。長野でもこの周辺が梅雨前線の雲と青空が覗く晴れの空気が分かれるところ、南側は少し厚めの黒い雲が巻き上がっていました。

 

 入笠山~仏平峠~首切り清水~大阿原湿原~入笠湿原~ゴンドラ山頂駅


山頂はたくさんのハイカーで賑わっています。梅雨の晴れ間の週末と言うこともあって家族連れなど多くのハイカーが訪れていました。

山頂からは大阿原湿原方面に下ることにします。まだ芽吹き色のカラマツの林の中を下って行きます。息を切らせながらこの斜面を山頂へ登ってくる人もいるようです。

しばらく下ると仏平峠、さらに下ると御所平から登ってくる車道です。

山頂から大阿湿原へ
大阿原湿原へ
仏平峠の道標
緩やかに下って行きます

僅かに車道を進むと首切り清水です。ベンチが置かれた休憩所から大阿原湿原へと下って行く山道が分かれていました。雑木林の中を下る山道は沢を横切るところもありぬかるんでいるところもあります。

やがて視界が開けると大阿原湿原の休憩所です。乾燥が進んだ湿原には木道が続いています。この時期、湿原には咲き始めたレンゲツツジの朱色の花、白いズミはそろそろ花の終わりを迎えているようです。

御所平から続く林道に出ます
首切り清水から山道へ
木道が続く大阿原湿原
テイ沢分岐

湿原を半周するとテイ沢への分岐です。ここからテイ沢、入笠牧場を超え御所平へと続く道があるようですがゴンドラの最終が3時半と言うことで多少時間的には厳しいようです。今回は舗装道路を歩き御所平へ戻ることにしました。

大阿原湿原の案内板
シラビソの林の中に木道
大阿原展望台
入笠山の案内板
八ヶ岳ビューポイント

途中、八ヶ岳ビューポイントから巻き上がる赤岳や横岳、蓼科山などを眺めながら車道を下って行くと入笠湿原です。まだたくさんの人で賑わう湿原から緩やかに登り返すとゴンドラの山頂駅にたどり着きました。

林道に入笠湿原に戻ります
入笠湿原
木道が続く入笠湿原
ゴンドラの山頂駅

山頂駅にはマウンテンバイクを楽しむ若者でにぎわっていました。冬はスノボーやスキー、夏はハイカーだけでなくマウンテンバイクの若者、この山は一年を通じたくさんの人で賑わうところのようでした。

 

 入笠山に咲く花たち


入笠山はスズランの咲く山として知られています。山頂駅近くの山野草公園にはアヤメやニッコウキスゲのほかホテイアツモリソウが咲いています。ホテイアツモリソウはアツモリソウの変種で、花が紅紫色でより濃く唇弁がより大きくなるとされています。

入笠山のアツモリソウは釜無ホテイアツモリソウ、釜無山周辺に咲くアツモリソウで自然のなかで見ることは困難と言います。山野草公園では組織培養技術を用いて種子から育てることに成功してとされ、園内には20株ほどが花を付けていました。

御所平へと続く林道にマタタビの花が咲いていました。この時期マタタビの葉は白い紋が現れます。高山には葉が赤くなるミヤママタタビがあると言います。

 

 コース GPSmap


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