夜叉神峠登山口9:10~1580m付近9:40/45~夜叉神峠10:20/35~1890m付近11:00/10~2050m付近11:40/12:00~杖立峠12:25/35~2227m付近13:05/15~2400m付近13:55/14:05~苺平14:30/40~南御室小屋15:10(宿泊)
行動時間 6:00、歩行時間 4:30、歩行距離:7.5km、累積標高差:+1237m、-146m
海の日を挟んでの連休の最終日、例年であればそろそろ梅雨明けと言う時期ですが今年はもう夏も本番です。
狭い南アルプス林道をジグザグに登って行くと夜叉神峠の駐車場です。100台ほど停まることができると言う駐車場は半分ほどの車が停まっていました。連休の真っ最中にはこの駐車場は満杯、芦安の駐車場からバスまたは乗り合いタクシーで夜叉神峠まで登って来なければならなかったようです。
登山口からは樹林帯の中の登りが始まります。気温はかなり上がっているようで歩き始めから汗が落ちてきます。
ジグザグを繰り返しながら高度を上げると夜叉神峠、目の前には北岳から間ノ岳、農鳥岳へと続く稜線がそびえています。
ここからはブナ林の中の登りが始まります。しばらく登るとコメツガなどの樹林帯の中の登りになります。岩っぽいところもある急な登りに汗も噴き出してきそうです。南御室小屋にテン泊したのか大きなザックを担いだ夫婦連れ、登山を始めたばかりと言う女性の2人連れも夜叉神峠を目指して下っていました。
たどり着いた杖立峠は暗い林の中です。ここからはシラビソの林の緩やかに下ることになります。緩やかに登り返すと山火事跡と呼ばれる明るい雑木林の登山道です。
急になった登りに汗を流すと苺平にたどり着きました。ここは千頭星山へと下る道が分かれるところですがあまり利用する人はいないようです。
苺平からはシラビソの林を緩やかに下って行きます。やがて東側、千頭星山の方面の視界が開けると南御室小屋は目の前です。
テントサイトには1人用のテントが4張りほど、今夜この小屋に宿泊するのは我々だけのようです。さっそく小屋前のベンチで自炊です。今夜のメニューはご飯を炊いてカレーと切り干し大根のサラダ。鍋で炊くご飯は水加減と火の強さがポイントとか、沸騰して3分、火を停めて10分、さらに弱火で10分ほど蒸らすと美味しいご飯が炊けるようです。
カレールーを使った野菜たっぷりのカレーです。レトルトカレーよりは美味しいようですが食材は結構重そうでした。
山小屋の管理人はアルバイトなのか女性が2人だけ、小屋の消灯は7時半と言います。あまり話も盛り上がらないまま布団に潜り込むことになりました。
南御室小屋5:30~2565m付近6:00/05~2700m付近6:30/40~薬師小屋7:00~薬師岳7:15~観音岳7:50/8:20~2635m付近9:05/10~アカヌケ沢ノ頭9:40/10:10~2703m付近10:35/45~高嶺11:10/30~白鳳峠12:25/35~2220m付近13:15/25~1920m付近14:10/20~1774m付近14:40/50~林道出会い15:15~広河原バス停15:30
行動時間 10:00、歩行時間 7:30、歩行距離:8.4km、累積標高差:+679m、-1588m
朝食はサンマの缶の混ぜご飯とニョッキスープ、昨日のご飯が余ったと言うことでアルファ米は使わなかったので食材は余ってしまいました。
まずは観音岳を目指すことに、最初からシラビソの林の中の急な登りはかなり息が切れるところです。
しばらく登ると大きな岩が現れます。左手の大岩の傍からは北岳の稜線が見えるところです。さらに登ると砂払岳の登りです。付近一帯は風化した花崗岩の白砂で覆われています。
タカネビランジやタイツリオウギなどの花を眺めながら小さな岩場を登って行くと砂払岳の山頂です。広がる展望は北岳から間ノ岳、農鳥岳。その稜線は塩見岳や荒川岳などへと続いているようです。振り返ると雲海の上に大きな富士山がそびえていました。
小さく下ると薬師岳小屋です。最近改築が行われたようで赤く塗られた小屋が木立の中に建っていました。
白砂を踏み染めながら岩場を登って行くと山頂標識が建つ薬師岳、さらにハイマツの稜線を緩やかに登って行くと観音岳にたどり着きまた。
ここは360度の展望が広がるところです。目の前には地蔵岳のオベリスク、その先には甲斐駒ヶ岳や仙丈岳もそびえています。
雲海の上には奥秩父の北奥千丈岳から金峰山、小川山のシルエット、赤岳を盟主とする八ヶ岳の山塊も見付けることが出来ました。
観音岳で一休みしたのちアカヌケ沢ノ頭に向かうことにします。一度小さく下った登山道はハイマツ帯の稜線を小さく登り返します。鳳凰小屋に泊まったのか、賽ノ河原から観音岳へと登ってくるハイカーも何組かいました。
アカヌケ沢ノ頭からは高嶺に向かうことにします。高嶺は標高100山にも選ばれた山ですが栗沢山やアサヨ峰から縦走する人以外は訪れる人は多くありません。
一度小さく下った尾根道はハイマツの稜線を登り返します。三角点が置かれた広い山頂はからは目の前に北岳、山頂から続く稜線はアサヨ峰、栗沢山へと続いていました。
山頂からは急な岩場が始まります。固定ロープなどは無いものの足がかりもありそれほど危なそうでもありません。
たどり着いた白鳳峠は暗い樹林帯の中です。ここからは標高差850mの下りが始まります。最初はゴロゴロとした歩き難いガレ場の下りです。目の前の大きな北岳を見上げながらの下りは陽の光を遮るものも無くなかなか辛い下りです。
やがて登山道は樹林帯の中を下って行くようになります。ジグザグを切りながら下って行く道は左手の尾根を越えるようにして急坂を下って行きます。途中には4連になった鉄梯子や壊れかけた木の梯子などもありました。
ジグザグと下る急坂に飽きはじめるころ木の間から野呂川の流れが見えてきました。たどり着いた白鳳峠の登山口は落石防止のフェンスの切れ目、赤く塗られた踏み石が無ければ見落としそうなところです。
ここからは野呂川に沿った林道を広河原のバス停へは15分ほどの舗装道路歩きです。
広河原からのバスは1時間ほどの待ち合わせ、北沢峠から下ってくるバスを待って乗り合いタクシーが出発するようです。お客さんは我々のほか北沢峠のバスから乗ってきた若い夫婦連れ、イワナを吊りに来たという人もいました。
鳳凰山も色々な花を見付けることが出来るところです。タカネビランジは南アルプスの特産種、花の色も白いものから濃い赤まで変化があるようです。
南御室小屋の近くにはテガタチドリが咲いていました。また小屋近くにはヤナギランも咲くようでピンクの蕾が膨らみかけていました。