ゴンドラ山頂駅、入笠山スズラン山野草公園10:50/11:05-入笠湿原11:20-山彦荘11:30-入笠登山口11:50-入笠山12:30/50-首切清水13:15-大阿原湿原入口13:30-大阿原湿原展望台13:35/40-入笠湿原14:40-ゴンドラ山頂駅15:00
諏訪南のインターでは大型バスが2台、この時期は花を目当てに入笠山を訪れるツアー登山も人気があるようです。またゴンドラの下にはマウンテンバイク専用のコースがあるようで、ヘルメットにプロテクターを付けた若者が訪れているようです。
ツアー登山の一行やマウンテンバイクの若者でゴンドラは長い行列ができていました。ようやくたどり着いたゴンドラの山頂駅はガスに包まれています。
山頂駅周辺は山野草公園となっています。ドイツスズランのほかササバギンランやアマドコロ、マイヅルソウなどお馴染みの花が咲いています。保護柵の中にはホテイアツモリソウも咲き残っていました。
山野草公園から樹林帯の中をしばらく進むと入笠湿原です。シラカバとレンゲツツジの花が湿原に生える一帯はお花畑です。数は多くないようですがアヤメやクリンソウなども咲いています。
遊歩道をしばらく進むと御所平です。この山を訪れたのは24年前の秋のこと、マナスル山荘近くの駐車場から山頂を往復した記憶が残っています。
ここはかつてゲレンデがあったところか、鹿避けのゲートの先からは明るい草原の中を登る登山道が始まります。
やがて樹林帯の中を登るようになると岩場コースと岩場迂回コースの分岐、岩場コースと言っても小さな鎖があるだけです。
レンゲツツジの咲く尾根をひと登りすると広く開けた山頂にたどり着きました。山頂は学校登山の子供たちとツアー登山のハイカーで賑わっています。ゴンドラで山頂近くまで登れる花の山と言うことで人気の山と言うのも頷けるものです。
梅雨時のこの時期、さすが南アルプスや八ヶ岳の展望は望むべくもありませんが小入笠山の先には諏訪湖、美ヶ原高原の稜線も雲に霞んでいました。
入笠山からは大阿原湿原に下ることにします。樹林帯の急坂をしばらく下ると佛平峠、その先は首切登山道にたどり着きます。この林道は伊那へと下って行けるようで一般の車も登ってくるようです。
首切清水は樹林帯の中の水場で近くの案内板によると高遠藩の金奉行が盗賊に襲われ首を切られたところとか、またこの周辺は甲州街道の富士見と高遠を結ぶ古い道があったところで、身延山久遠寺への信仰の道であったことから法華道と呼ばれているようです。
舗装道路を緩やかに下って行くと大阿原湿原の入り口です。乾燥化が進んだ湿原はズミの花が咲くところで展望台の先まで車椅子でも入ることができる木道が敷かれていました。
湿原にはレンゲツツジがまばらに咲いているもののワタスゲなども時期が違うのか咲いていません、展望台で一休みしたのちゴンドラ駅に戻ることにしました。
緩やかな舗装道路には八ヶ岳のビューポイントもありますが巻き上がるガスにその姿を見せてくれません。見上げるシラビソの枝にはサルオゼが垂れ下がっていました。
入笠湿原から樹林帯をひと登りするとゴンドラの山頂駅です。ゴンドラは16時半まで、まだマウンテンバイクを楽しもうと若者、付近を散策するのか軽装のカップルなどがゴンドラで登ってきます。この時期の入笠山は子供ずれや若者の賑わいで溢れている山でした。
入笠山山野草公園には思いのほかたくさんの花があります。遊歩道沿いにはすでに満開の時期を過ぎようとするドイツスズランやマイズルソウ、ニリンソウ、アマドコロなどが咲いています。
保護柵の中にはホテイアツモリソウが赤い花を付けていました。ホテイアツモリソウは亜高山帯に咲き花の色は赤紫で大型とか、こちらもそろそろ花の時期を過ぎようとしていました。
入笠湿原は木道が敷かれた明るい湿原です。色鮮やかなレンゲツツジがシラカバに生えています。木道沿いにはアヤメのほかクリンソウが真っ赤な花を付けていました。
湿原の脇には山彦荘が建っています。店の前の池にはホテイアツモリソウとキバナノアツモリソウが咲いていました。これらは環境省の絶滅危惧種に指定された花、盗掘も多いようで近くには監視カメラ設置の案内板もありました。
入笠山へと登って行く草の斜面にはこの時期レンゲツツジが咲いています。道端に目を落とすとスズランやツマトリソウを見付けることができます。またこの斜面はヤナギランの咲くところで夏には赤い花が斜面を彩ることになるでしょう。