池の茶屋駐車場9:45~奥仙重10:35/55~櫛形山10:50/11:05~バラボタン平~裸山分岐11:40~裸山12:05/30~アヤメ平12:55/10~2005m付近14:05/10~櫛形山14:00~池の茶屋駐車場15:05
今年の梅雨明けは8月にずれ込むとか、毎日曇り空の日が続いています。東京を中心に感染が広がる新型コロナは感染ピーク時の新規感染者に迫る勢いになっています。月末の4連休に合わせ始まるGoToキャンぺーンに東京が対象から外されたものの、人の移動が多くなると感染の拡大が危惧されるところです。
山の会の山行は櫛形山です。南アルプスの前衛にそびえる2000mの稜線でかつてはアヤメの咲く山として知られていました。鹿による食害でその数を減らしていましたが最近では裸山を中心にたくさんの花が咲くと言います。
林道丸山線を登りたどり着いた池の茶屋の駐車場には地元の軽四輪が数台、すでにアヤメの最盛期が過ぎているのか登山者の車は多くありません。
登山道のイラストが描かれた休憩所の傍から登山道が始まります。コメツガの林の中を登て行くと防火帯のよう尾根道、コバイケイソウの群生の先からは急な登りになります。
思いのほか急な登りに汗をかくと三角点が置かれた奥千重の山頂です。少し早いようでしたが担いできたフルーツ白玉で一休みです。暑い夏、山頂で冷たいものと思い買ったのがThermosの真空スープジャー、今回はアイスクリームを入れ、フルーツ缶と白玉団子でフルーツ白玉です。
緑に包まれたコメツガの稜線を進むと櫛形山の山頂です。山梨百名山の山頂標識が建つところですが何もなければ通り過ぎてしまいそうなところです。標高は2053m、確かにこの稜線の最高点と言うことでしょう。
緩やかにたどる稜線の道は明るい草原の鞍部、バラボタン平です。右手には氷室神社へと下って行く道が分かれていました。
樹齢300年と言う櫛形山のカラマツを超えると程なくアヤメ平への分岐です。ここで道を左に、明るい緑に包まれたカラマツの林を過ぎると裸山のお花畑です。希少野生動植物として保護が行われているコヒョウモンモドキの生殖地で柵がめぐらされています。生息状況を調査すると言うことで近くには緑の腕章を付けた監視員の方がいました。
すでに満開の時期を過ぎているようですがアヤメの群生、コヒョウモンモドキが蜜を吸いに集まると言うクガイソウも咲いています。
緩やかにお花畑を半周すると裸山の山頂です。ベンチと三角点が置かれた山頂は展望が広がるところですが曇った空の下での展望は期待できません。
山頂で出会った3人のハイカーは浜松の人とか、林道櫛形山線の見晴台から登ってきたと言います。浜松の近くには湖西アルプスや葦毛湿原があります。仲間のなかには頻繁に湖西アルプスに足を運んでいる人もいるようです。
裸山からはアヤメ平に下ることにします。シダの下草に包まれた道をジグザグに下るとアヤメ平です。乾燥化が進んだ草原には木道が敷かれ、左に進むとトレッキングコースをたどり池の茶屋の登山口に、右手の道は見晴台を経てグリンロッジ、伊奈ヶ湖へと下る道です。
古いアルペンガイドで紹介されたいた櫛形山の登山道は中尾根登山道や丸山登山道とアヤメ平に続く北尾根登山道、グリーンロッジからは8時間半の歩程として紹介されていた記憶があります。
アヤメ平には避難小屋があります。しばらくすると細かい雨が落ちてきます。天気予報では午後から小雨、それほど強い雨ではないものの雨具を着込み池の茶屋登山口に戻ることにしました。
梅雨時の展望は期待するほうが無理と言うもの、登山道の途中には富士山や北岳のビューポイントが幾つかありますが低く棚引く雲の中です。
池の茶屋への下りでも雲に頭を隠した北岳が見えていました。しかし低い雲の中では山頂を同定するのもなかなか難しいものです。
GPSログのアプリは良く利用していますがAR山や山カメラなど山座同定のアプリも幾つかあります。カシミールのスマホアプリでも山座同定ができるとか、有料と言いますが時間があればインストールしてみたいものです。
裸山周辺にはアヤメやクガイソウ、タカネグンナイフウロウが咲くお花畑が広がっています。
アヤメ平はかつてアヤメの咲くところとして知られていましたがすでに時期を過ぎていたのか、乾燥化の進んだ草原にはクダイソウやヤマブキショウマが咲いていました。