大楠芦名バス停9:15~125m付近ベンチ9:40/50~大楠山10:15/25~前田橋バス停11:25~立岩11:40/12:00~円乗院12:15~長者ヶ崎12:35~神明社12:50~葉山御用邸12:55~森戸神社13:20/35~清淨寺13:45~逗子駅14:25
前回の関東ふれあいの道、稲村ケ崎・磯づたいのみちに続き大楠山と佐島の海岸線を歩いてみることにしました。大楠山は何度も登ったことがあるところですが今回の登山口は大楠芦名バス停、ここは舗装道路が山頂へと続いているところです。
たどり着いた逗子駅からは京急バスで大楠芦名バス停へ、何人か軽装のハイカーもバスに乗っていましたが風早橋で降りていました。
芦名バス停からは舗装された道を登って行きます。程なく道は左手へ、途中には地元の小学生が書いた外来種に関する壁新聞が張り出されていました。大楠山ではアメリカザリガニ、タイワンリスそれにトキワツユクサが増えているようです。ノハカタカラクサとも呼ばれる白い花も要注意外来生物に指定されているようです。
舗装された山道は車でも登って行けるようで車止めはありません。それでも登山道のため一般車両の通行はご遠慮くださいの標柱が建っていました。
気象レーダーの白い塔が木立の先に見え隠れすると山頂直下です。道標に従い木の階段を登ると広く開けた山頂にたどり着きました。
標高は241m、高度感はないものの武山、砲台山の先には富山など房総の山々、展望塔の脇からは白い雪を被った富士山か見えていました。
下りは前田橋へ、気象レーダーの脇から下って行く山道はスダシイなどに覆われた心地良い下りです。
平日にもかかわらず山頂を目指すハイカー、トレーニングなのか若者が数人山道を目指して駆け上がっていました。
既に11月、登山道にはサザンカの花が咲いています。山頂周辺にはセイタカアワダチソウ、コセンダングサのほかツリガネニンジンなど秋の花が咲いていますがあまり目立った花は目に留まりません。
階段をしばらく下ると前田川です。橋の手前に前田川遊歩道への道が付いていました。踏み石を頼りに浅い流れを下って行きます。途中には桟道や魚道なども整備されていました。
前田川バス停からは国道134号線を逗子方面に歩いて行きます。明るい海岸線沿いにしばらく歩くと立石です。
立石は海に突き出した高さ10mほどの岩でかながわの景勝50選にも選ばれているところです。目の前に続く岩礁は磯釣りのポイントのようで、沖に向かいリールを投げている人が目に付くところです。
公園の案内板によると秋谷周辺には立石のほか天神島・笠島、子産石などの荒浜があります。三崎や城ヶ島など三浦半島南部は三崎層と呼ばれる地層、佐島周辺は三崎層、葉山層が混在しています。三崎層は1200万年から400万年前の地層、葉山層はそれよりも古い1650万年から1200万年の地層で三浦半島では最も古い地層と言います。南部の荒磯に比べ比較的穏やかな海岸線をしているのはこのためなのでしょうか。
立石からは国道134号線を逗子方面に向かいます。途中に子産石があったようですが見付けられませんでした。
付近は海抜10mほど、南海トラフ巨大地震ではこの海岸線にも津波が予想されているようです。集落の裏手は山道も付いていない急斜面になっているようで避難はなかなか大変なようです。
国道145号線を逗子方面へ、途中にあったお寺は真言宗の円乗寺です。山門の脇にはへちま加持の寺と書かれていました。へちま加持は弘法大師が庶民を助けるため行ったもので、古くから仲秋の名月の日に病苦退散、家内安全を願い行われてきたと言います。境内には大きな弘法大師の石像が祀られていました。
白い波が打ち寄せる海岸線を進むと長者ヶ崎です。大きな駐車場に立つと岬の先には伊豆の山が霞んでいます。ここは長者ヶ崎の夕照として三浦八景にも選ばれたところです。
現地の案内板によると八景とは15世紀に中国から伝わったもので、夜雨、帰帆、秋月、夕照、晩鐘、晴嵐、落雁、暮雪の景色を基本とするもの、近江八景や金沢八景などが有名です。時間が許せばここからの夕景色を見てみたいものですが徒歩ではなかなか難しいものがあります。
海岸線を離れると程なく御用邸のある葉山です。関東ふれあいのみちはここまでですが、時間もまだ早いようなので逗子駅まで歩くことにしました。
車で逗子に向かう時は道幅の広い山廻りの道を通ることが多いですが今回は真名瀬海岸を通り逗子に向かうことにします。緩やかに登って行く道は大峰山の麓を回り込むようにして真名瀬海岸へ下って行きます。
真名瀬海岸からは沖合まで続く岩礁の上には白い灯台と赤い鳥居、その先には江の島が見えています。
さらに細くなった道を進んでいくと森戸神社です。折からの七五三とあってたくさんの参拝客が子供の無事を祈っていました。
ここも森戸の夕景としてかながわの景勝50選に選ばれたところです。また境内にはビャクシンの古木があり葉山町指定の天然記念物に指定されていると言います。
狭い町並みをたどる道は葉山ヨットマリーナの傍を通り渚橋へ、しばらく川沿いの道をたどると新逗子駅は目の前でした。