仁科峠8:45~なべ石8:50/55~猫越岳展望台9:45/50~猫越岳山頂の池9:55~猫越岳10:05~猫越峠10:30/40~手引頭11:10/12:10~猫越岳展望台13:25/40~仁科峠14:30
4月最後の山の会の山行は伊豆の猫越岳、この時期の伊豆山稜歩道はアセビの花やマメザクラの咲くところです。またこの周辺は雪の少ない山域に育つブナの巨木で知られたところです。
たどり着いた仁科峠は数年前の秋の終わり、伊豆山稜歩道を天城峠まで歩いたときに訪れたところです。
仁科峠からは笹尾根をひと登り、なべ石と呼ばれるコブの上からは明るい尾根の上に続く伊豆山稜歩道、達磨山の上には雲を被った富士山も見付けることができます。
晴れているものの白く濁る空の下では駿河湾を挟んだ山々は望むべくもありません。それでも霞んだスカイラインの中に山伏や笊ヶ岳の頂が見えているようでした。
なべ石から小さく下ると天城放牧場のゲートを超えることになります。ここからはマメザクラやアセビの花が咲き競う緩やかな登り返しが始まります。目立たない後藤山を越え、照葉樹の林の中のアップダウンを繰り返すと猫越岳の展望台です。
ベンチが置かれた展望台もまた視界が開けるところで、達磨山の先には雲の中に頭を隠そうとする富士山、青く広がる駿河湾には三保の松原も見え隠れしていました。
展望台の先には山頂の池があります。現地の案内板によると猫越岳は古い猫越火山が浸食されたところとか、小さな水をたたえる池は溶岩台地の窪地に水が溜まったものと言います。
山頂の池からアセビの林を進むと猫越岳の山頂です。木立に覆われた目立たない山頂には三角点がありました。
ここからはアセビやマメザクラのトンネルをたどる緩やかな道です。登山道沿いには芽吹き始めたブナの巨木、温暖な関東周辺にはブナの巨木が彼方此方にあります。ブナの樹齢は200年から300年ほどとか、苔に覆われた巨木は江戸時代からの歴史の流れを見守って来たのでしょう。
アセビのトンネルをたどると猫越峠です。右手には西伊豆に下って行く道があったようですが道が崩壊しているのかトラロープが張られていました。
しばらく進むと左手にブナの大木、近くの道標にはマジックで大ブナ峠と書かれています。ここからはふみ跡をたどり手引頭へと登って行きます。あまり人は入っていないようですが明るい尾根の上にはふみ跡も残っていました。
たどり着いた一帯にはブナの巨木が彼方此方に、手引頭と書かれた山頂標識の先でお弁当を広げることにしました。
食事ののちブナの巨木探しです。山頂標識近くで見つけた巨木は幹回りが7mほど、大人5人が手を繋いでもようやくと言ったところです。
大きく枝を張った幹は2本の木がくっ付いたようです。幹の直径は1mを越えているようで樹齢は300年以上なのでしょう。伊豆新聞にも手引頭の大ブナとして紹介されていましたがこのほかにも天城には大ミツバや巨大アセビなどの巨木が多いところのようです。
手引頭からは往路をたどり仁科峠に戻ることにします。視界が開けるとまだ雲の中から富士山がその頭を出していました。
猫越岳の展望台で富士山を眺めながら最後の休憩、天城放牧場を眺めながら稜線をたどると車を停めた仁科峠にたどり着きました。
帰りには源泉かけ流しと言うテルメいずみ園で汗を流し、伊東駅近くで地元の魚料理を楽しんだのち帰路を急ぐことにしました。