高原ハウス9:35-展望デッキP10:05-展望デッキQ10:25/35-キスゲ平10:40-円山11:05/35-八平ヶ原12:10-1430m付近12:35/40-高原ハウス13:10
山の会の班山行はニッコウキスゲが咲く霧降高原です。日光行きの快速電車が出発する北千住に6時過ぎに集合では間に合わないと言うことで、我々は車で霧降高原に向かいました。
ニッコウキスゲの時期と言うことで大型の観光バスで訪れる人も多いようです。すでに駐車場は満車のようで第1駐車場からシャトルバスで高原ハウスに向かいました。
高原ハウスの前からは1445段という階段が始まります。かつては霧降高原スキー場としてリフトが運行されていましたが2010年に廃止となったとか、はじめて霧降高原に登った時はリフトでキスゲ平へと登った記憶が残っています。
たくさんの観光客と一緒に良く整備された階段を登って行きます。ニッコウキスゲが咲く草原にはヨツバヒヨドリやチダケサシ、カラマツソウ、ハナニガナなどの花も咲いています。
遊歩道や階段を登って行くと視界が開け日光の街の傍には鳴虫山、雲海はなかには夕日岳、地蔵岳など見慣れた頂が続いています。高原ハウスの左手には高原山やマウントジーンズスキー場の明神岳、その先に霞むのは大佐飛山や日留賀岳などの頂です。
展望デッキで一休みしながら長い階段を登って行きます。山頂までもう少し1200/1445段と書かれた階段に励まされながらひと登りすると鹿避けの回転扉が現れました。
扉をくぐるとキスゲ平です。赤薙山への登山道が笹の斜面に続いています。昼からは雷雨と言う天気予報に我々は丸山を廻って高原ハウスに戻ることにしました。
シラカバ林の登山道は丸山へと登って行きます。木の階段が整備されていますが雨などで土が流れ歩きにくい登りです。途中には多少岩っぽいところもありました。登山道に落ちたサラサドウダンの花柄が目立つようになると丸山の山頂は目の前です。
広く開けた山頂からは雲海の上に浮かぶ鳴虫山など前日光の山々、天気予報が当たっているのか赤薙山の山頂付近は黒い雲が降りてきているようです。
しばらくすると雲の中からポツポツと雨が落ちて来ました。雨具などを取り出してみましたが程なく日の光も差し始めてきます。天気とくらすでも風が強く降水確率も高かった予報でしたが梅雨時の天気はなかなか読めないものです。
丸山からは八平ヶ原を廻り高原ハウスに向かうことにします。赤土の斜面は滑りやすい急坂です。トラロープが張られたところもありますが草や木に根につかまりながらの急坂で彼方此方に滑った足跡も残っていました。
急坂も緩やかになると八平ヶ原です。ここを右に折れるとシラカバ林の中を高原ハウスに向かう道が続いています。
やがて道は小さな沢に向かい岩っぱい道を下って行きます。左手には霧降高原道路は通っているようで姿は見えないもののツーリングの若者が走り抜けるバイクの音が響いています。
さらに岩が転がる沢を越えると赤薙山へと登って行く旧道です。ここからは鹿避けの柵に沿った道を下って行くと高原ハウスは目の前です。
かつてスキー場であった草の斜面にはニッコウキスゲをはじめとしてカラマツソウやヨツバヒヨドリハナニガナなど高茎草原の花が咲いています。
昭和の終わり頃から平成の始めにかけて、霧降高原のニッコウキスゲはシカの食害により激減したと言います。戦場ヶ原や櫛形山や高ボッチでも鹿の食害が自然を大きく変えていると言う話を聞きます。
霧降高原はたくさんのハイカーが訪れることもあり、登山道や鹿の保護柵なども整備されています。これらの努力によりニッコウキスゲなどの咲く自然も戻りつつあるようです。