登山口8:25-(1h25m)-万計沼まで0.8km点9:50/10:00-(0h25m)-万計沼10:25/35-(0h45m)-1,100m付近11:20/40-(0h45m)-空沼岳12:25/13:10 昼食-(1h25m)-万計沼14:35/15:00-(1h15m)-登山口16:15
札幌市の郊外に頭を持ち上げる空沼岳はなだらかな地形から、子供連れでも容易に山頂を踏むことのできる山として多くのハイカーを集めるところです。また花の百名山にもオクトリカブトの咲く山として紹介されている山で、春先から初夏にかけてたくさんの花を見ることができる山です。
たどり着いた空沼岳の登山口には20台ほどの車を置ける駐車スペースがあります。地元札幌ナンバーの車に交じり多摩ナンバーの車も停まっていました。
登山口からは小さな川を渡ることになります。数年前に訪れた時は鉄製の橋がかかっていましたが大雨で流失したようで丸木橋がかかっていました。
登山道は暗い樹林帯の中を緩やかに登って行きます。昨日の雨のためか小さな水たまりも残っています。小さな沢を越えながら緩やかに登って行く登山道は視界に恵まれない単調な登りです。曇っているものの気温はかなり上がっているようで、額からは大粒の汗が滴り落ちてきます。
やがて登山道は万計沼から流れ落ちる沢を渡るようになります。昨日の雨で水量を増している沢には丸木橋もかかっていました。緩やかに登る登山道は右手に青沼への道を分けると万計沼にたどり着きます。
湖畔には古い万計山荘が建っています。この山荘は地元のボランティアの人たちで管理されている山小屋です。山荘の裏手までは車で登ってくることが出来ると言いますが管理は大変でしょう。
万計沼からは雑木林の尾根道を登って行きます。しばらく登ると登山道は広く開けた真簾沼のほとりにたどり着きました。ここは子供たちと空沼岳に1泊したときに早朝の湖畔で遊んだところです。大きな石が転がる水辺にはエゾサンショウウオを見付けた記憶があります。
真簾沼からは雑木林の中の急坂を登って行きます。このコースでこの登りが一番の急坂でしょう。ひと登りした稜線から一度小さく下ると山頂直下の登り返しが始まります。前日の雨に濡れた急な登りに汗を流すと札幌岳へと向かう縦走路を分ける分岐点です。
たどり着いた山頂は小さな岩場の上の広場と言ったところです。若者のパーティや単独行の中年など思いのほか多くのハイカーが山頂でお弁当を広げていました。晴れていれば正面に羊蹄山、右手には札幌岳や無意根山を見渡せる頂も、曇り空の中に僅かに漁岳の頂が霞んでいるだけです。雲の中に頭を出しているのは支笏湖湖畔の紋別岳のようです。
食事の最中、エゾシマリスが目の前に姿を見せます。ハイカーが餌を与えるのか人を恐れる気配もなくあたりを歩きまわっています。リスなどは可愛いものですがヒグマなどが餌に釣られて出てくるのは勘弁してほしいもの、札幌郊外の盤珪や西野、市内の中心に近い円山公園にクマが現れたと言うニュースを聞いた記憶も残っています。
巻き上がるガスの中、今にも雨が落ちてきそうな天気です。あまり山頂で長居をしてもと思いながら登山口を目指して下ることにしました。途中、若い夫婦連れや中年のパーティと先になり後になりながら下って行きます。幸い雨にも合わずに登山口にたどり着きましたが下着などは汗が滴り落ちそうでした。札幌周辺の山は標高が低いこともあり、暑い夏の山行にはやはり辛いものがありそうです。
背丈の低い空沼岳に咲く花はそれほど種類が多いわけではありません。それでも真簾沼の周辺にはハイオトギリやイヌゴマなどの花が咲いていました。
樹林帯の登山道わきには白いランが咲いていました。キソチドリでしょうか、トンボソウの仲間は見分けるのが難しい花の一つです。