阿夫利神社下社-(0h25m)-見晴し台-(0h35m)-970m附近 -(0h55m)-大山-(0h15m)-不動尻分岐-(0h30m)-893m分岐-(0h45m)-大沢分岐 -(0h30m)-見晴し台A-(0h05m)-弁天の森キャンプ場分岐-(0h45m)-弁天の森キャンプ場-(1h10m)-広沢寺入口バス停
大山は何時もたくさんのハイカーで賑わう山です。ケーブルカーで阿夫利神社の下社まで登ると簡単に山頂に立てることから冬場のスノーハイクなどでも何度か訪れたところです。しかしこの山域は古い修験道の歴史を残すところで、一般の登山ルートを外れると往時の痕跡を残す踏み跡が今も残っています。
今日は歩程が長いこともありケーブルカーで阿夫利神社の下社へ、観光客で賑わう下社から雷ノ尾根の見晴し台を目指すことにします。
この数日寒い日が続いていますが雪はほとんど積もっていません。暗い杉林の中を緩やかに登っていく登山道は右手が切れ落ちているところもあります。
たどり着いた見晴し台にはベンチと東屋があります。青空の下には大山の山頂。右手には鐘ヶ嶽へと下っていく長い尾根が続いていました。
大山の肩の下でひと息を入れたのち、わずかに雪の残る坂道をひと登りすると大山の山頂です。たくさんの人で賑わう山頂からは大山三峰山の小さな岩峰を見下ろすことができます。その右手には鐘ヶ嶽、さらにその奥には経ヶ岳や仏果山の頂が白い空の下に霞んでいました。
大山山頂の三角点は国土地理院の地形図には記載されていませんでしたが、山頂標識の近くに新しく三角点が設置されていました。ネットで確認すると昨年の夏に新たに移設されたとか、まだ成果停止中でしたがしばらくすると大山の標高も変わることになるのでしょう。
山頂を下ると程なく不動尻への分岐です。ここからは木の階段が続く明るい稜線を下って行きます。春先にはツツジや桜の花が咲く心地良い尾根道のようですが、今は梢の先の蕾も堅いままです。
893mの標柱から日向修験の行者道に下って行きます。急な細い稜線を下って行く道は道標などもない荒れた道です。狭い稜線は谷に向かって切れ落ちているところもあり、確かに一般の登山道とは違う道と言うのが実感です。
小さなアップダウンを繰り返しながら小さなコブを越えていくと大沢分岐にたどり着きました。右手は日向薬師へと向かう道、我々は道を左にとることにします。この付近からは私製の道標も見かけることができるようになります。
狭い稜線を下って行くと暗い杉林の中に大きなあずま屋が建っていました。この先の窪地がすりばち広場と呼ばれるところで、かって修験道の行者が宿泊したところと言います。
ここから登り返した頂が見晴し広場です。小さな2つの頂に見晴し広場A、Bの案内板が建っていました。目の前には霞んだ厚木の町並み、稜線の先には鐘ヶ嶽の頂がそびえています。
狭い稜線のアップダウンで思いのほか時間がかかったようで、ここから鐘ヶ嶽の山頂をたどり煤ヶ谷に向かうのは時間的に少し難しいようです。今日はここから天狗の森キャンプ場へと下ることにしました。
天狗の森キャンプ場への下りも滑りやすい急な坂道です。地元の人が登山道の整備を行っているようで、手作りの木の階段などが付けられている所もあります。
あずま屋の建つひょうたん広場から幾分緩やかになった坂道を下っていくと天狗の森キャンプ場近くの沢にたどり着きました。
天狗の森キャンプ場はバンガローなども整備された広いキャンプ場で、夏は家族連れなどで賑わうところのようです。しかし案内板の下にはヒルに注意。またツキノワグマに注意の看板も幾つか。キャンプ場にヒルが出ると言うことはキャンプどころではないようです。
ここから光沢寺入口のバス停までは1時間近くの舗装道路歩きになります。途中、左手には日向薬師まで60分の道標が建っていました。この付近は関東ふれあいの道が通るところで、日向山など向かったのか道端には車が2台停まっています。
またここは光沢寺の岩場と言う岩登りの練習ゲレンデのあるところです。沢の向こうにそびえる岩場は60mほど、交通の便が良いこともあり何時もたくさんのクライマーが練習をしていると言います。高低差はあるものの今までに死亡事故などはなく初心者にも安心できる練習ゲレンデとか、道端で出会った地元の人が自慢げに話していました。