熊野那智大社は熊野速玉大社、熊野本宮大社と並ぶ熊野三山の一です。社殿の隣に青岸渡寺が軒を並べていることからわかるように熊野那智大社は神仏習合の歴史を強く残すところです。
青岸渡寺の境内から熊野那智大社の境内へと入ると大きな屋根を広げた朱塗りの社殿が建っています。境内には大きな絵馬もかかっていました。
日本古来の神と外来宗教である仏教とを結びつけた信仰のこと。すでに奈良時代から寺院に神が祀られたり、神社に神宮寺が建てられたりした。平安時代頃からは本格的な本地垂迹(ほんじすいじやく)説が流行し、中世になって両部神道などが成立した。
菩薩や仏陀がかりに神の姿をとって垂迹するという説、神は権現と呼ばれるようになった。神の正体とされる仏を本地仏と言う。神々に付会される仏は、宗派、信仰、寺院、神社によって異なる。