広沢寺駐車場9:35~218m付近9:50/55~見城10:30~日向山11:35/12:00~470m付近12:55/13:05~浄発願寺分岐13:20~大沢分岐14:15~すりばち広場14:40~見晴広場B15:00/20~ひょうたん広場16:10/20~三段の滝分岐16:30~広沢寺駐車場17:25
新型コロナの緊急事態は21日に解除されましたが新規感染者数は微増、リバンドの懸念も増しているようです。
東丹沢登山詳細図によると数日前に登った弁天御髪尾根から続く尾根道は見晴広場コース、梅ノ木尾根コースと呼ばれ日向山周辺コースへと周回できるようです。ここはかつての日向修験の行者道であったところとで、日向薬師では山伏による薬師修験の儀式が今も行われていると言います。
計画では釜弁財天道入り口から上弁天北東尾根のVルート登り見晴広場ルートに登る予定でしたが、午後には小雨も降ると言う天気予報に逆ルートで見城から梅ノ木尾根へと登ることにしました。
広沢寺駐車場の先には愛宕権現の赤い奉納旗がたなびいています。小さな石段を登った社の裏から急な登りが始まります。最初からの急坂に息を切らせると220mの稜線、ここからも急な登りが山頂へと続いていました。
山頂直下は東側の視界が開けるところで、咲き始めた桜の先に厚木周辺の街並みが見えているようです。僅かに登ると見城の山頂です。お馴染みの七沢城跡の案内板によるとここは七沢城の物見の兵がいたところ、物見峠や山麓の七沢城、糟屋館を結ぶのろし台であったのでしょう。
見城からは日向山に向かいます。鹿除け柵をくぐり踏み跡を下りましたがとんだ道間違い、道の先は急な斜面へと消えていました。
山頂に戻り大釜弁財天への道標を下って行きます。ここからは整備された日向山周辺ルートと呼ばれるハイキングコースです。大釜弁財天への道を右に分けひと登りすると日向山の山頂です。
ナイスの森の案内板の脇には古い石祠が祀られていました。日向薬師から簡単に登って来ることができるようで休日には軽装のハイカーも多いようです。
日向山からは広い稜線歩きのハイキングコースが続いています。弁天の森キャンプ場から登って来る道を合わせ明るい雑木林の尾根道を登って行きます。咲き残ったツバキの花を眺めながら高度を上げて行くと浄発願寺奥ノ院へと下って行く分岐点です。
ここからは梅ノ木尾根コース、木の根がうるさい登りが始まります。まだ芽吹きが始まっていない木立の先にはアンテナを頭に載せた大山の山頂も見えていました。
やがて道は両側が切れ落ちた痩せ尾根を登って行くようになります。670mのコブを越えた道は木の根を頼りに急坂を登り大沢分岐にたどり着きました。
かつて大山から日向修験道の道を広沢寺へと向かったときはこの道を下った記憶が残っています。咲き始めたヤマザクラの先には大山三ツ峰の稜線が見えていました。
大沢分岐からの尾根道も思いのほか荒れた下りです。固定ロープが張られていましたがザレた急坂は少し気を付けなければならないところでした。
下りも緩やかになるとマルバダケブキが芽を出す樹林帯の中を下るようになります。しばらく下った鞍部はすりばち広場です。かつて八菅修験道の行者の宿があったとされるところです。
ここからは明るい尾根道が続いています。ひと登りしたコブは見晴広場A、見晴コースの最高点のようです。さらにしばらく進むと先日の弁天御髪尾根の山行で訪れた見晴広場Bです。
目の前には展望が開けていますが暗く曇った空の下からは視界も今一つでした。
見晴広場で一息を入れたのち、弁天見晴へと急坂を下って行きます。固定ロープが張られていますが、滑りやすい急坂は気が抜けないところです。
地形図には急坂の途中に右手に下る道があったようです。しかし崩壊が進んでいるのか踏み跡さえも消えているようでした。
弁天見晴からは道標に従い弁天の森キャンプ場に下ることにします。あまり人が入っていないようで固定ロープが張られているもののザレた滑り易い下が続いています。
しばらく下るとひょうたん広場、古い東屋が建っていました。ここから先も固定ロープを頼りに急坂を下って行きます。たどり着いた沢沿いには古い道標が建っています。かつて近くにあった弁天の森キャンプ場は建物の跡さえ見当たりませんでした。
4時を過ぎても日没までにはまだまだ時間があります。緩やかに舗装道を下って行くと車止めのゲート、春景色が広がる集落の中を僅かに下ると車を停めた広沢寺の駐車場は目の前でした。
朝は10台以上あった車もすでに1台だけでした。この近くでは広沢寺の岩トレ、鐘ヶ嶽などのハイカーが多いのでしょうか。荒れた痩せ尾根は人気が薄いのか梅ノ木尾根では人に会いませんでした。ヤマレコなどの山行記では唐沢峠から大山へと向かうコースは阿夫利神社へ下社、大山三峰山も煤ヶ谷に下るのが一般的なようです。歩程が長いこともありこちらも健脚向きのコースのようです。
10年ほど前、弁天見晴コースを下った記憶では木の階段が整備されていたはずです。しかし人が入っていないようで道は荒れ放題、固定ロープでもなければ下るのも大変な状態です。
しばらく人が入っていない山道は崩壊が進みやがて廃道となって行くと言うことでしょう。自然を守るのは多くの人の力が必要なようです。