仏果山は室町時代のはじめ、煤ヶ谷の正住寺を開いた仏果和尚が修行したと言われる山です。今は関東ふれあいの道が稜線の上をとおり、高取山から仏果山、経ヶ岳へと続く遊歩道は紅葉の季節ともなれば、たくさんのハイカーでにぎわうところです。今日は久ぶりに孫を連れた山行です。宮ヶ瀬湖畔の駐車場に車を停め、宮ヶ瀬越えから仏果山に登りました。
宮ヶ瀬湖の駐車場から煤ヶ谷方向に少し歩いたところに登山口の標識が建っています。急な石の階段を登るといよいよ登山道です。暗い杉の林の中を緩やかに登る登山道はよく整備された道です。低い山の常ですが、道端には目立った花もなく単調な登りが続いています。
しばらく登ると枯れ葉の中に何かうごめく小さな虫。後ろから登ってきた単独行の小父さんの話では、この登山道には山ヒルがいるとか。千葉の麻綿原高原に向かう途中で見かけたことがありますが、あまり会いたくはない虫です。
なだらかだった登山道も次第に急になり、木の根が煩い急な山道を登るようになります。しばらく急な登りに汗を流すと仏果山と高取山の鞍部である宮ヶ瀬越です。ここから登山道を右に。左手は木の間に視界が開け、半原の山里や津久井湖などがその姿を見せてくれます。小さなコブを越えながら明るい稜線を登って行くと、山頂直下の急な登りに差し掛かりました。狭くなった尾根には桟道や固定ロープが張られたところもあり、小さな子供にもなかなか楽しげなところです。
たどり着いた仏果山の山頂は木立に覆われたところです。高さ10メートルほどの小高い展望台の上に立つと霞んだ津久井湖や丹沢の山々を見渡すことが出来ます。しかし生憎の曇り空で視界は期待できるはずもありません。
山頂で昼食を楽しんだ後、車を置いた宮ヶ瀬湖の駐車場に下ることにします。途中、登りではかなり気になっていた山ヒルもあまり見当たりませんでした。