新燃岳~今も噴煙を上げる大きな噴火口が口を開ける火の山~ 


標高
中岳 1,332m、新燃岳 1,420.8m
山域
九州
登山日
2010年3月14日(日)
歩程
合計 3:40
歩行距離
9.0km
標高差
440m
累積標高差
+587m、-587m
登山口
高千穂河原mapon
交通機関
 宮崎道高原ICから28km
登山コース
高千穂河原~中岳~新燃岳(往路を戻る)
コースmap
新燃岳 登山コース

 

山行の記録

 コースタイム詳細

高千穂河原-(0h30m)-遊歩道-(0h40m)-中岳-(0h30m)-新燃岳-(0h25m)-獅子戸岳下降点-(0h15m)-新燃岳-(1h20m)-高千穂河原

 

 高千穂河原~中岳~新燃岳

韓国岳と高千穂峰の間に位置する新燃岳は霧島火山群の中でも最も新しい火山のひとつです。江戸時代にも噴火を繰り返し周囲に火砕流や泥流が発生したと言います。最近では2008年8月にも小規模な水蒸気爆発が発生し登山禁止の措置がとられていました。まさに現役の火の山と言うことができます。

天気予報では晴れが期待できるようですが辺りは深い霧の中です。ビジターセンター前には新燃岳へ向かうたくさんの団体客がいました。大学の先生がガイドをする新燃岳の火山活動に関するガイドツアーのようです。ビジターセンターに立ち寄り天候が回復するまで一緒に話を聞いていました。

しばらくすると青空が顔をのぞかせてくれます。ビジターセンター脇の小さな沢から石畳の登山道が始まります。やがて登山道は明るいカヤトの中をたどる気持ちの良い登りになります。もう暫くすると付近一帯はミヤマキリシマのピンクの花で彩られるようですが、今はつぼみさえも見付けることはできません。振り返ると、昨日は雲の中に隠れていた高千穂峰がその姿を見せてくれました。昨日霧の中を登った稜線を目で追いかけながら山頂に目を移すと、小さく国旗が棚引いているようでした。

高千穂河原の駐車場
ビジターセンター脇の登山口
ミヤマキリシマの群生地
親子ずれの鹿

中岳への登りは岩交じりの急な登りです。中岳の噴火で流出した溶岩などが積み重なったもののようです。ひと登りしたところが中岳です。浅い火口原を持つこの山もまた高千穂峰や新燃岳と同じ時期に誕生した火山ですが、すでに活動を終えた火口は広い草原となっていました。

左手に兎の耳と言う岩場を眺めながら小さく登ると新燃岳です。大きく口を開けた噴火口は今も盛んに噴煙を上げる火の山で、その中央にはコバルトブルーの水を湛える火口湖が横たわっています。最近では2008年8月にも小噴火があったとか。この山はまさに現役の火の山と言うことができます。

中岳へ登る岩交じりの急坂
姿を見せる高千穂峰
中岳の大きな火口跡
新燃岳の山頂
エメラルドグリーンの火口湖

山名表示 ※クリックすると山名を表示・非表示します。
噴煙を上げる新燃岳の噴火口

火口を1周しようと思いながら獅子戸岳への下降点まで。しかし火口壁の東側は噴気孔に近いこともあり立ち入りが禁止されていました。仕方なく往路たどり山頂標識の近くまで戻り昼食です。地形図ではこの付近に3等三角点があるようですが見つかりません。噴火による火山礫などで無くなったのかもしれません。

 新燃岳~獅子戸岳下降点~新燃岳~高千穂河原

山頂で昼食ののち噴火口を眺めながらひと休みです。気が付くとビジターセンターで見かけたツアーの一行が火口を眺めながら噴火や火山地形などについてのレクチャーを受けていました。「火口湖の色は2価の酸化鉄によるもの・・、噴火が起きた時は火山弾を避けるため後ろ向きで逃げてはいけない・・などなど」なかなか専門的な話のようでです。

噴煙を上げる新燃岳の噴火口
獅子戸岳の先に韓国岳
木の階段を下って自然観察路へ

帰りはツツジコースと名付けられた自然観察路をたどりビジターセンターに戻りました。5月の中にはこの一帯もミヤマキリシマの花園に変わるようですが今は冬枯れのススキが揺れているだけでした。

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