中間平緑地公園10:15~釜伏峠11:20~釜伏神社11:30/45~釜伏山12:00~日本水分岐12:20~釜伏山12:40/13:05~荻根山入口13:30~荻根山山頂13:45/55~覗岩展望台14:00~へそ曲がり神道分岐14:35~荻根山入口14:45~釜伏峠15:00~中間平緑地公園15:35
外秩父七峯縦走路の近くにかねてから気になったいた釜伏山と荻根山があります。釜伏山は日本水と呼ばれる名水の湧き出す山として知られ、日本武尊の東征の歴史が伝えられるところです。
たどり着いた中間平緑地公園はモミジの名所として知られています。カメラを抱えモミジ狩りを楽しんでいる人が目立つところです。暖かい日が続いていたこともあり今年の紅葉は1週間ほど遅れているとか、まだ色付きが薄いところもあり来週末が紅葉のピークでしょう。
真っ赤な紅葉をカメラに収めながら遊歩道を進むと舗装道路に出ました。ここからは緩やかに釜伏峠へ登って行きます。モミジ狩りで訪れる車やサイクリングの自転車が下ってくるところです。
途中には釜伏峠の関所があります。現地の案内板によると明治時代までは建物が残っていたようで旅人の安全を守るための脇関の役目をしていたと紹介されていました。
たどり着いた釜伏峠からは釜伏神社の参道が続いています。釜伏神社は日本武尊が東征伐の時、粥焚きの神事を行ったと伝えられるところです。また釜伏山の山麓から湧出す日本水(やまとみず)も日本武尊が喉の渇きを覚え岩肌に剣を振るうとこの泉が湧き出したと伝えられています。
またこの神社は秩父地方に多い狼信仰の神社の一つで参道には8組の狼像が祀られていると言います。
釜伏神社の脇から釜伏山への山道が始まります。ここは関東ふれあいの道の一部となっているところです。ひと登りしたコブで塞神峠へ下って行く道を分けると小さな鞍部へ、ここからは露岩の急坂が始まります。この山は蛇紋岩でできた山と言い日本水が湧き出す岩壁はその露頭となっているようです。
鎖が張られた急坂をひと登りすると奥の院が祀られた山頂です。眼下には長瀞を挟んで城峯山や御荷鉾山の頂が秋の青空の下に広がっていました。
日本水への下りもまた急な露岩帯、鎖が張られていますが気の抜けない急坂です。たどり着いた鞍部を左に折れると日本水ですが岩が崩落する恐れがあるとかで通行止め、ロープの先には薄い踏み跡もあるようですが台風のあとと言うこともあり往路を戻ることにしました。
急な登りに息を切らせながらと釜伏山の山頂へ戻ります。振り返ると青空の下には日光の男体山、その左には赤城山や子持山、榛名山などを見付けることができます。霞んだ空に僅かに見え隠れするのは筑波山の双耳峰のようでした。
釜伏山の山頂で少し遅い昼食ののち荻根山に向かうことにします。
先ほどの塞神峠への道を下って行くと風布へ続く舗装道路です。埼玉でも豚コレラの流行が懸念されていることもあり、道標には「登山靴の泥は良く落としてください」との案内が張られていました。
荻根山の入口には小さな石仏や奉納札など、パワースポットとして紹介されていますがかなり怪し気なところです。
岩場、クライミングなどのキーワードのほか暴力、虐待、修行、善行などなど、幸せ研究山花が書いたと言う小さな木札が登山道脇に立てられていました。岩の傍には奉納札も祀られていましたが山岳修行の霊場と言う雰囲気ではないようです。
ヒノキ林中を登って行くと原人洞窟への道、固定ロープが張られた急坂を登るとへそ曲がり神道への道が分かれています。ここからは固定ロープが張られた急坂です。ロープが無ければ下りはかなり厳しそうな所でした。
ひと登りすると雑木林の稜線です。木立の先は視界が開ける宝城展望台、真っ赤に色付いた紅葉の先には宝登山、その先には秩父の山並みが見えていました。
ベンチが置かれた荻根山の山頂にも幸せ研究山花の案内札、朽ちかけた木札はあまり良く見えませんがこの先には覗岩展望台や開運岩、樹海広場などがあるようです。小さく下った岩の上が覗岩展望台です。目の前には登谷山の電波塔やソーラーパネル群が見えていました。
下山は固定ロープを頼りに山頂を巻くように下って行きます。この山には奥駆け36霊地とか名付けられたところがあるようす。途中から固定ロープは土の子?という岩場に続いているようで道を間違えてしまいました。
この道はほとんど人が入っていない踏み跡程度の道です。左手は切れた急斜面で細い固定ロープが張られていましたが滑り落ちたら怪我だけでは済みそうにありません。なかなか気が抜けそうにないところでした。
やがて固定ロープが太くなってくると赤岩から山頂へと登って行く道が分かれています。歩く人も多くなっているようで踏み跡もしっかり付いていました。
たどり着いた分岐にはへそ曲がり神道の道標、山頂への往復で30分ほどと言う山行記も多いようですが、人があまり入らないコースは整備されていないこともあり山頂から40分もかかってしまいました。
登山口にはパワースポットなどの立て札もありましたがハイキング気分で足を踏み入れるとかなり危険、岩場に不慣れな人は避けたほうが良さそうなところでした。
登山口からは釜伏峠を経て中間平緑地公園に戻ることにします。途中には先日の台風の爪跡が彼方此方に残っています。倒木のほか斜面が崩落しブルーシートが掛けられているところもありました。
背丈が低いこともあり気軽に登れる奥武蔵の山ですがあまり人が入らないコースも多いようです。気軽に足を踏み入れ痛い目に合いそうなとこでもあるようでした。