7合目登山口7:20-(0h30m)-1695m付近7:50/55-(0h55m)-黒岳8:50/55-(0h40m)-黒岳石室9:35-(0h15m)-赤石川渡渉点9:50-(0h50m)-2006m付近10:40/50-(0h25m)-北海岳山頂11:15-(0h50m)-2075m付近12:05/15-(0h15m)-白雲岳分岐12:30/40-(0h30m)-白雲岳13:10/20-(0h25m)-白雲岳分岐13:45/14:25-(0h15m)-小泉岳14:40-(0h40m)-赤岳三角点15:20-(0h50m)-こまくさ平16:10/25-(0h55m)-銀泉台17:20
今回は2台の車を利用しての山行です。前日宿泊した大雪防災センターの駐車場を出発、まずは銀泉台に向かって車を走らせます。
銀泉台にはハイカーに混じり観光客も訪れていました。霞んだ空の下に溶け込むように阿寒の山々が浮かんでいました。この駐車場に車を停めたのち黒岳のロープウェイ駅に向かいます。
黒岳ロープウェイで五合目駅へ。朝一番のロープウェイで山頂に登った人も多いようで駐車場が一杯にもかかわらずロープウェイは空いていました。五合目駅からはリフトで七合目まで。振り返ると朝日を浴びたニセイカウシュッペ山、平山から続く稜線は武利岳、武華岳と続いています。武華岳の肩には小さくライオン岩も見えていました。
ここまでは軽装の行楽客もやってくるようで七合目のベンチには神戸からやってきたという夫婦連れが自宅に電話しています。この展望を眺めながら朝食をとったのち黒岳を目指すことにします。
登山道には多少雪渓は残っているもののアイゼンを付ける必要はありません。ジグザグを切りながら登って行く登山道はなかなかきつい登りです。やがてまねき岩が目の前に現れると山頂は目の前です。最後の岩混じりの急坂を登ると広く開けた黒岳山頂にたどり着きました。
ここは大雪山の広大なお鉢を一望できるところです。右手には凌雲岳とその先には大きな千鳥と白鳥の姿を山肌に残す北鎮岳、左手にはこれから向かう白雲岳の頂が広がっていました。
たくさんのハイカーと一緒に黒岳石室を目指して下って行きます。砂礫交じりの登山道はエゾツツジやタルマエソウの花盛りです。
たどり着いた黒岳石室で道を左に折れ赤石川の渡渉点へ下って行きます。付近はまだ雪渓に覆われます。この斜面にエゾコザクラのお花畑が見られるのはまだ1、2週間後のことでしょう。
雪解けの冷たい赤石川を渡る渡渉点はまだ厚い雪渓の下、僅かにクラックが入っているものの登山靴を濡らすことはありません。一度小さな沢を越えると北海岳への登り返しが始まります。右手には広大なお鉢を挟んで凌雲岳や北鎮岳がそびえていました。
たどり着いた北海岳の山頂は縦走路上の通過点と言ったところで山頂を示す道標が建っています。山頂に横たわっていた標石は宮標石、北海道の山にも御料地があったとは意外な気がするところです。
山頂は強い風が吹き抜けるところで気温もかなり下がっています。ここは立ち止まらず白雲岳を目指すことにしました。緩やかに下って行く登山道はキバナシオガマの咲くところです。まだ蕾も膨らんでいませんがユキバヒゴダイの群生も見られるようです。
だらだらと登り返すと白雲岳分岐です。真っ直ぐ進む道は白雲岳避難小屋を通り高根ヶ原、忠別岳、五色岳を通りトムラウシ山へと続く縦走路です。
ここで道を右に折れなだらかな岩混じりの道を登って行きます。しばらく登ると白雲岳のグランドのような火口原にたどり着きます。目指す白雲岳の山頂は溶岩塊が岩峰の上です。狭い山頂にたどり着くと正面には後旭岳や熊ヶ岳、その先には旭岳、この時期その山肌は雪渓とハイマツのコントラストが際立ち観光ポスターなどでも紹介されているところです。
白雲岳からはひとまず分岐に戻り昼食です。ここからは小泉岳分岐を目指して小さく登り返します。小泉岳は分岐を僅かに進んだ所です。
赤岳の山頂は小さな岩塊の上です。ここにも三角点があるようですが山頂標識からはかなり離れているようです。ふみ跡も無い砂礫地を少し進んだ岩塊の上に三角点がありました。
赤岳からは銀泉台を目指して下って行きます。しばらく下ると第4雪渓、雪は腐っているもののかなり大きな雪渓が残っています。さらに下ると第3雪渓、こちらもかなりの長い雪渓のです。疲れ始めた足にはなかなか疲れる雪渓歩きです。
小さく登り返した所がこまくさ平で砂礫地をピンクに彩るコマクサの群生が広がっていました。
小さな第2雪渓、第1雪渓を下ると銀泉台は目の前です。雪解け水でぬかるんだ登山道を下って行くと第1花園にたどり着きます。ここには大きな雪渓が残っています。左手は谷に向かって切れ落ちているところで少し緊張しそうなところです。
雪渓が終わるとあとはダケカンバの雑木林の中を下って行くくだけ。建設途中で廃止された大雪縦貫道路跡を下って行くと銀泉台の駐車場にたどり着きました。
この時期、雪渓が消えかけた大雪の山にはたくさんの高山植物が短い夏にその艶やかさを競っています。黒岳へと登って行く登山道にはチシマノキンバイソウやミヤマカラマツ、ハクサンチドリなどの花が咲いています。
北海岳へと登って行く稜線もたくさんの花に彩られたところです。この斜面には珍しい白いイワブクロが咲いていました。
小泉岳周辺はホソバウルップソウの群生地で花の百名山にも紹介されているところです。彼方此方に棒のような花茎が立っています。しかし花の時期は終わりを迎えているようで紫色の花を付けているのが僅かでした。