文化洞トンネル9:20-(0h25m)-1070m付近9:45/55-(1h00m)-毛無山10:55/25-(0h35m)-八ヶ岳12:00/10-(0h15m)-十一ヶ岳12:25/40-(0h50m)-十二ヶ岳13:30/14:35 昼食-(0h35m)-1,460m付近15:10/25-(1h05m)-文化洞トンネル16:30
西湖の湖畔に十二の岩峰を連ねる頂は山梨百名山にも選ばれる十二ヶ岳です。変化に富んだ尾根歩きと富士山の好展望台として知られるところです。
十二ヶ岳の岩峰を見上げながら河口湖の湖畔を回ると文化洞トンネルです。駐車場にはすでに数台に車が停まっています。ここからは樹林帯の中の急な登りが始まります。毛無山までは標高差で600m、三角点のある稜線で幾分勾配は緩やかになるものの展望のきかない登りが続きます。
やがて毛無山の山頂が近付いてくると振り返る視界のなかに大きな富士山がその姿を見せてくれます。低く連なる足和田山の山裾には河口湖と西湖が青い水をたたえていました。
山頂で富士山の展望を楽しんだのち十二ヶ岳を目指すことにします。最初は一ヶ岳、小さなコブのうえに白い山名板があります。
登山道は固定ロープを頼りに二ヶ岳、三ヶ岳へと小さなアップダウンを繰り返していきます。途中の岩のテラスに立つと目の前に大きな富士山、右手には岩壁を纏った十二ヶ岳の山頂がそびえていました。
六ヶ岳からもますます急な岩場が続いています。九ヶ岳はそのピークを巻いているのが山名板を見付けることは出来ません。
たどり着いた十一ヶ岳の道端で一息を入れたのち長い固定ロープで急な岩場を下って行きます。下り切った鞍部にはガイドブックにも紹介されたアルミのつり橋がかかっていました。
ここからが十二ヶ岳へと登る長い鎖場です。2段になった岩場を鎖を頼りに登って行きます。岩の勾配は思いのほか急でないものの長い鎖場に息を切らせながら山頂の肩にたどり着きました。振り返ると十一ヶ岳の山頂、それから続く稜線の先には河口湖の大きな湖面が広がっていました。
たどり着いた十二ヶ岳の山頂は二つの社が祀られた広場です。目の前は西湖を挟んで大きな富士山がそびえています。青空に突きあげる真っ白な斜面には雪煙が巻き上がるのも見えています。
山頂からは節刀ヶ岳、鬼ヶ岳へと縦走路が続いています。鬼ヶ岳の頂の先には濁った空に見え隠れするように南アルプスの稜線が霞んでいました。
山頂で昼食ののち西湖の桑留尾へと下って行きます。このコースは1/25000地形図には描かれていないものの固定ロープや道標なども整備された道です。
桑留尾への分岐から雑木林の急坂を下り始めます。最初から固定ロープを頼りに下る急な坂道です。右手が谷に向かって切れ落ちたところ、小さな岩場などもあり気の抜けない下りでした。振り返る十二ヶ岳の山肌には垂直に切れ落ちた岩壁が見え隠れしています。その稜線は恐竜の背中のようにアップダウンを繰り返しながら山頂へとせり上がっていました。
雑木林の中を緩やかに下って行くようになると程なく文化洞トンネル方面の道標がある分岐点です。ここからは斜面をトラバースするように滑りやすい道が続いています。まだ芽吹きも始まっていない冬枯れの木立の中に、鮮やかな赤紫の花を付けたミツバツツジが咲き始めています。
たどり着いた西湖の湖畔からは舗装道路を文化洞トンネルへと戻ることにします。西湖の湖畔は今が満開の桜に彩られています。見上げるとギザギザと岩のコブを連ねる十二ヶ岳の稜線が青空の下にそびえていました。