西湖の湖畔には陽だまりハイキングの山としてガイドブックなどにも紹介されている足和田山があります。五湖台とも言われるこの山は、目に前の西湖を始め山中湖、河口湖、本栖湖、精進湖の富士五湖を眺めることのできる好展望台と言われています。冬晴れの一日、孫たちを連れて気軽なハイキングに行きました。
中央自動車道の大月JCTから川口湖ICへ。三ツ峠山を右手に眺めるころから道端にも白い雪が目立ち始めました。河口湖ICからは国道139号線を西に。足和田山入り口からはダートな悪路を登って行くようになります。道は融け出した雪で泥濘のようで、タイヤもすぐに泥んこ状態。4WDなのでこのような悪路でも気になりませんが、普通の乗用車ではけっこう大変なところです。
たどり着いた紅葉台のレストハウスの前に車を停め、足和田山を目指すことにします。この稜線はあまり雪が積もっていないものの、登山道そのものが緩やかなため霜柱や雪が融けた泥で道はドロドロです。
やがて登山道は明るい稜線の上にたどり着きます。広く開けた展望台は三湖台。目の前には青く水をたたえる西湖、竜ヶ岳の手前に霞む本栖湖、精進湖を望むことのできる展望台です。向かい側にそびえる岩山は十二ヶ岳。急峻な岩峰をめぐらせた山々は富士五湖周辺の登山コースとしてガイドブックに紹介されているところです。さらにその右手にはたくさんのアンテナを頭に載せた三ッ峠山が霞んでいます。温かい早春の日を浴びながら、日向ぼっこを楽しんでいるグループもいましたが、我々は足和田山の山頂を目指すことにします。
ここからは雑木林の中の登山道が続いています。木の階段をたどり鞍部に下った後、泥だらけの緩やかな登山道を歩いて行きます。道端には霜柱が融け残り、昨日積もったのか雪が所々に残っています。まだこの時期、雑木林の中は木々の芽吹きも始まっていません。また視界が開けるところもあまりなく、単調な尾根歩きが続きます。
登山道には所々に掘り返されたような穴があいています。恐らく猪が食べ物を探して掘り返した穴のようです。この周辺にはかなりの数の猪が生息しているのでしょう。
雪が積もった杉の林の中を小さく登って行くと目指す足和田山の山頂です。ここには大きな展望塔が建っていました。
足和田山は五湖台とも言われ、この山頂からは、目の前の西湖、先ほどの精進湖、本栖湖のほか、河口湖や山中湖も見えると言います。しかし目の前に木々が生い茂り、はっきりとその姿を見せてはくれません。山頂のベンチの腰を下ろして遅い昼食です。食事の最中、うす曇の空の中から富士山が顔を出してくれました。
食事の後は、車を停めた紅葉台に戻ることにします。たどり着いた紅葉台の駐車場で泥まみれの靴とズボンを気にしながら車に乗り込みます。目の前には青空の下にそびえる大きな富士山が顔を出していました。