甲州街道・高尾から相模湖 


 歩行時間:行動時間 4:34、歩行時間 4:03
 歩行距離:13.3km
 累積標高差:+595m、-559m
 往路:中央線・高尾駅、復路:中央線・相模湖駅
 訪問日:2025年4月19日

 

 コースタイム


高尾駅8:36~小仏関跡~常林寺~浅川神社、寶珠寺10:10~小仏バス停~ヤゴ沢登山口10:23/26~小仏峠10:19/23~小仏峠登山口10:52/12:05~底沢バス停~小原の郷12:32/37~小原宿本陣~相模湖駅13:11

 

 高尾駅~小仏関跡~日影沢林道入口~寶珠寺~ヤゴ沢登山口~小仏峠


甲州街道の街道歩きは高尾駅から始まります。東海道や大山道のように大きな川がない甲州街道にも笹子峠と小仏峠の難所があります。笹子峠は五街道の中の最大の難所、小仏峠も甲州街道で最初の山越えの道です。

八王子市・高尾駅の駅前
高尾駅の駅前
八王子市・高尾駅駅前に国道20号線
駅前は国道20号線

高尾駅前は何時もたくさんのハイカーで賑わうところです。駅前の国道20号線しばらく歩くと旧甲州街道の分岐、舗装街道をさらに進むと小仏の関跡です。かつての関所は小仏峠にありましたがその後ふもとに遷されました。江戸時代には「入り鉄砲と出女」と言われるように厳重な監視が行われた関所と言います。明治時代になると大垂水峠が開通し甲州街道も大垂水峠を通るようになりました。

八王子市・国道を右に旧甲州道へ
国道を右に旧甲州道へ
八王子市・小仏関跡
小仏関跡
八王子市・駒木野宿の石碑
駒木野宿の石碑
八王子市・八王子JCTの高架橋
八王子JCTの高架橋

かつての駒木野宿は小仏関にあったようです。近くには大きな駒木野宿の石柱がありました。

曹洞宗の常林寺、高尾山の水行を行う蛇滝への道を分けるとやがて日影林道の入り口です。この周辺はニリンソウやハナネコノメ、タカオスミレなど高尾の春を彩る花が多いところです。林道わきの駐車スペースは花を目当てに訪れたハイカーの車で賑わっていました。

八王子市・老人ホームからは蛇滝への道
老人ホームからは蛇滝への道
八王子市・里ザクラと花が終わった枝垂れ桜
里ザクラと花が終わった枝垂れ桜
八王子市・常林寺
常林寺
八王子市・浅川国際ます釣場
浅川国際ます釣場はたくさんの人

中央線の下をくぐるレンガ造りのトンネルをくぐった付近には小さな小仏宿があったとされています。

小仏のバス停は小仏城山や高尾山へと向かうハイカーで賑わっています。好天に恵まれた休日と言うこともあり3台のバスが連続してお客さんを運んでいました。

八王子市・日影沢林道の入口
日影沢林道の入口
八王子市・春色の山里の作は高尾の稜線
春色の山里の作は高尾の稜線
八王子市・小仏バス停
小仏バス停
八王子市・寶珠寺
寶珠寺

近くには小さな浅川神社や臨済宗南禅寺派の寶珠寺があります。寶珠寺の境内にあるカゴノ木はクスノキなど同じ照葉樹で東京都の天然記念物に指定されていると言います。

たくさんのハイカーと一緒に小仏峠の道へ、ヤゴ沢の駐車スペースにはたくさんの車です。ここから小仏城山や景信山に登る人もいるのでしょう。杉林の中を登って行く暗い道はジグザグを切りながら高度を上げていきます。

八王子市・景信山への登山口
景信山への登山口
八王子市・ヤゴ沢にはたくさんの車
ヤゴ沢にはたくさんの車
八王子市・樹林帯の道を登って行きます
樹林帯の道を登って行きます
八王子市・小仏峠からは春色に染まる山肌
小仏峠からは春色に染まる山肌

登山道わきにはキロポストがあります。小仏峠を挟んで東京側は都道516号線、神奈川側は県道516号線で全長9.4kmとか、山道の部分は人専用の登山道で明治天皇が小仏峠を越えたときにも輿に乗ってこの峠を越えたとされています。小仏峠には明治天皇小仏峠御休所及御野立所の石碑が建っていました。

 

 小仏峠~小仏峠入口~底沢バス停~小原宿本宿~相模湖駅


小仏峠は小仏城山と景信山を結ぶ峠、裏高尾縦走路を歩く人が多いところです。アップダウンも少ないことからトレランを楽しむ人も目立ちます。

八王子市・小仏峠には狸の親子
小仏峠には狸の親子
八王子市・裏高尾山縦走路の道
裏高尾山縦走路の道
八王子市・杉林の中を下る甲州道中
杉林の中を下る甲州道中
八王子市・甲州道中歴史案内図
甲州道中歴史案内図

峠からは相模湖方面に下ることにします。甲州道中歴史案内図には往時の甲州道中地図と宿場などが説明されていました。

緩やかに下っている道は良く整備され、この峠道を歩く人も多いようで良く踏まれています。汗をかきながら登ってくる人にも数人で出会うことができました。

相模原市緑区・緩やかに下って行く甲州道
緩やかに下って行く甲州道
相模原市緑区・小仏峠入口
小仏峠入口
相模原市緑区・東海自然歩道の案内板
東海自然歩道の案内板
相模原市緑区・高速道路拡張の工事現場
目の前は高速道路拡張の工事現場

ジグザグを繰り返しながら下って行くと小仏峠登山口、千木良方面と相模湖方面の分岐になっています。ここからは相模湖方面の舗装道路歩きです。目の前には小仏トンネルの渋滞緩和のため行われている道路拡張工事の現場で、高速道路の高架橋とクレーンがそびえていました。

その先には照手姫の案内板があります。小栗判官との恋物語として浄瑠璃にも登場するようで藤沢遊行寺の長生院には小栗判官の墓があります。

小栗判官は常陸小栗の城主小栗満重の子、小栗城が足利持氏に攻められて落城したのち藤沢の遊行寺に逃れました。その後家名を再興し照手姫を妻に迎えたと伝えられています。

相模原市緑区・高速道路の高架橋
目の上に高速道路の高架橋
相模原市緑区・照手姫の案内板
照手姫の案内板
相模原市緑区・高速道路の橋脚脇に馬頭観音
高速道路の橋脚脇に馬頭観音
相模原市緑区・小原の集落
小原の集落

小仏峠城山から相模湖駅までは東海自然歩道の一部となっています。高尾山から大阪の箕面を結ぶ長大な歩道コースで、その一部としてこのコースが歩かれているようです。道端には東海自然歩道の案内板がありました。

舗装道路を下って行くと底沢のバス停、ここはたくさんの車が走る国道20号線です。さらにしばらく歩くと小野宿です。国道沿いに小原の郷がありました。ここは休憩所のほか地元の資料館となっているところ、かつての小野宿のジオラマや資料などが展示されています。しかし食べ物などを扱おうお店屋さんもありません。駐車場に車を停めた家族連れが遊んでいましたが訪れる人もまばらでした。

相模原市緑区・底沢バス停
底沢バス停
相模原市緑区・小原の郷
小原の郷
相模原市緑区・小原宿のジオラマ
小原宿のジオラマ
相模原市緑区・小原宿本陣のカラーマンホール
小原宿本陣のカラーマンホール

小原の郷の傍には小野宿本陣跡があります。戸塚とともに神奈川県にある本陣の一つで本陣の建物が現存するのは小原宿だけと言います。

相模原市緑区・小原宿の高札所
小原宿の高札所
相模原市緑区・小原宿本陣
小原宿本陣
相模原市緑区・小原宿本陣に大名駕籠
小原宿本陣に大名駕籠
相模原市緑区・壽堂に酒まんじゅう
壽堂に酒まんじゅう

広く解放された本陣の中には大名駕籠が展示されています。小原宿を利用していたのは参勤交代の信州諏訪藩、高遠藩、飯田藩の大名と甲府勤番の役人、それと身延山や富士山の参拝客などと言います。

ここから甲府へは与瀬宿、吉原、関野など、大月までは30km以上の歩程があるようです。近くにあった高札には往時の荷物駄賃、木賃銭が定めとして書かれていました。天正5年(1577年)、主人1人35文とされていますが今の価格ではいくら程になるのでしょう。

相模原市緑区・相模湖駅の駅前
相模湖駅の駅前
相模原市緑区・相模湖のカラーマンホール
相模湖のカラーマンホール
相模原市緑区・相模湖周辺のハイキングコース
相模湖周辺のハイキングコース
相模原市緑区・相模湖駅
相模湖駅

相模湖の駅前を折れると相模湖駅です。中央線もこの区間は単線運転、東京行きの電車は1時間に2本ほどです。30分ほどの待ち合わせで東京行きの電車がやってきました。

 

 コースGPSmap


 クリックするとGPSLogをダウンロードします。

 

 その他のコース・山行記録


TAG:甲州街道
 訪問者数 今月:26件
 Back