車山肩駐車場9:40~車山10:30/35~1818m付近10:50/11:05~蝶々深山11:35~物見石12:00/25~公共トイレ13:00/05~鎌ヶ池キャンプ場跡13:15/20~(八島湿原)~沢渡14:00~車山肩駐車場14:35
九州では梅雨前線の集中豪雨、毎年のように繰り返される梅雨末期の激しい雨は今年も多くの被害をもたらしています。温暖化の影響なのでしょうが堤防など河川の改修のほかにも早期の避難などソフト的な対応も求められるところです。
梅雨の合間の山の会の山行は霧ヶ峰です。神奈川は降り続く梅雨空の中、笹子トンネルを超えると晴れ間も見えていましたが諏訪インターを降りると低い雲が稜線を包んでいました。
車山肩の駐車場には平日にもかかわらずたくさんの車が停まっていました。コロポックルヒュッテの脇からはニッコウキスゲが咲く斜面の登りです。道端にはハクサンフウロウやミネユキソウ、ネバリノギランなどを見付けることができます。
ガスに覆われた山頂は気象観測のレーダードームが建っています。東京周辺では千葉の柏市と静岡の牧之原それとこの山頂に設置され、降水短時間予報や降水ナウキャストに使用されていると言います。大楠山や赤城山、三ツ峠、高鈴山には国交省が設置したCバンドレーダー雨量観測所があります。こちらはダム管理や河川管理に使われているとか、技術的な問題や設置の経緯と言った問題はあるようでしょうが2重行政の匂いを感じるのは我々だけではないでしょうか。
山頂には車山神社があります。現地の案内板によるとここの御柱は天空の御柱と呼ばれリフトの中腹付近から山頂に向かい引き上げられるとか。木落と違いたくさんの人に引かれ急斜面を引き上げるのは大変なものでしょう。
山頂からは巻き上がるガスに覆われたスキー場のゲレンデを下って行きます。人工降雪機が設置された斜面をしばらく下ると蝶々深山への分岐です。
緩やかに登る笹の斜面の先は殿城山、南の耳の分岐です。さらに木道を進むと車山湿原への分岐になりました。
ここからもガスに覆われた笹原が続いています。小さく登り返した蝶々深山は小石に覆われた広場で山頂を示す道標が無ければ通り過ごしてしまいそうなところです。
やがてぬかるんだ笹原の道を僅かに登って行くと物見石です。岩肌には赤く物見石塩沢と書かれていました。近くには塩沢の地名は見当たりませんが何処なのでしょうか。
物見石からは八島湿原へと下って行きます。ダケカンバがまばらに生える草原の斜面をジグザグに下って行くと低い雲がら細かい雨が落ちてきました。
雑木林の中を下る道は増水した小川を渡り公共トイレの建つ広場へ、ここからは男女倉山(おめくらやま・別名ゼブラ山)へと登って行く道が分かれていました。
鹿除けの柵を超えると鎌ヶ沢キャンプ場跡です。分岐には米山正夫の山小舎の灯の歌碑が建っています。昭和の作詞作曲家で美空ひばりさんの歌を多く書いたことで知られているようです。
かつてここにはキャンプ場であったようですが今は夏草が茂っています。この山域のキャンプ場は少なくなり今は市営の霧ヶ峰キャンプ場の一つになったようです。
ここからは八島湿原沿いの砂利道歩きです。シモツケやミヤマカラマツなど思いのほか多くの花が咲いていました。
やがて御射山を右に分けると程なく沢渡です。駐車場からはヒュッテジャベルへと登って行く道が分かれていました。
細かい雨が降る中、車山の肩への登り返しが始まります。道標では1kmほど、標高差で350mと言ったところですが思いのほか疲れる登り返しでした。
たどり着いた車山の肩はニッコウキスゲのお花畑が広がるところです。しかしシトシトと降る雨の中、一面に広がる黄色い花も雨に濡れうつむき加減でした。
車山はこの時期ニッコウキスゲをはじめ夏山を彩るたくさんお花が咲くところです。
八島湿原をめぐる遊歩道にはシモツケ、イブキトラノオ、キバナノヤマオダマキ、ウツボグサなどなど思いのほか多くの花が咲いています。大きな白い花を付けるのはシシウド、傘のように花を広げるのはオオカサモチでしょうか。何れセリの仲間は見分けが付き難いものです。