車山肩駐車場11:00~車山12:15/45~蝶々深山13:45/55~物見石14:20/30~沢渡分岐14:45~沢渡15:15~車山肩駐車場16:10
車山は霧ケ峰高原の最高峰で130万年から75万年前に活動した古い火山です。なだらかな高原状の地形は成層火山が浸食を受けたものとされています。緩やかに広がる草原には八島ヶ原湿原や車山湿原が形成され、本州最南端の高層湿原として天然記念物にも指定されていると言います。
たどり着いた車山肩の駐車場はニッコウキスゲを愛でに訪れる車で一杯でした。
車山山頂にそびえるレーダードームを眺めながら緩やかな登山道を登って行きます。登山道の周辺はニッコウキスゲのお花畑が広がり、イブキトラノオやウツボグサなど夏の花が目を楽しませてくれました。
車山のニッコウキスゲもまたニホンジカの食害でその数を減らしてきましたが、電気柵の設置により草原を黄色に染める花畑が回復したようです。自然を破壊するのも人でしょうが自然を守るのもまた人の努力ということなのでしょう。
緩やかに登って行く登山道は軽装のハイカーで賑わっています。駐車場に車を置いて山頂を往復する若者やお年寄りも多いようです。
振り返ると八島ヶ原湿原の先にはアンテナを頭に載せた王ヶ頭が見えています。青空の先には北アルプスや南アルプス、中央アルプスの山々も見えるはずですが巻き上がる夏雲にその姿を隠していました。
たどり着いた山頂には車山神社の社が祀られています。その脇には4本の御柱、諏訪近郊の神社で行われる小宮祭の一つで天空の御柱です。
御柱では勇壮な木落としがニュースなどでも有名ですが、ここの御柱は急な斜面を引き上げるもの。案内板にも「思いを一つにして曳いた大木はやがて頂に登りつめて神となる」と紹介されていました。
山頂からはリフトに沿った登山道を下って行きます。車山SKYPARKスキー場として整備されたところで、この時期はリフトを利用して山頂を訪れる人も多いようです。
良く整備されているものの滑りやすい登山道を下って行くと蝶々深山への分岐です。ここからはなだらかな草原の中を下って行く道が始まります。程なく現れた道標は殿城山、南の耳へと分かれる分岐、ネットなどで紹介されている山行記事では静かな展望コースが八島ヶ原湿原へと続いていると言います。
木道を緩やかに下って行く道は車山湿原へ、乾燥化が進んでいるようで高層湿原を彩る花にはお目にかかれないようです。登り返した岩の広場は蝶々深山です。名前の由来は蝶々に似た石があったこととネットなどに紹介されていましたが何処にそのような石があるのでしょうか。
小さく下った登山道を進むと沢渡分岐の道標です。さらに緩やかに八島ヶ原湿原へと続く道をたどると物見石にたどり着きました。目の前には八島ヶ原湿原、その先には鷲ヶ峰の頂が見えていました。
物見石からは沢渡へ向かいます。先ほどの分岐に戻り1792mの小さなピークへ、ここから草原を下って行くと沢渡にたどり着きました。八島ヶ原湿原へと向かう道の先は諏訪神社の境内となっていて御射山遺跡があるところと言います。
ヒュッテ・ジャヴェルの案内板を左に見ながら緩やかな登り返しに汗を流すことにします。強い日差しに夏雲が沸き上がっているようで遠くで雷の音が聞こえていました。
緩やかに登って行く道は車山の肩にたどり着きました。周辺はニッコウキスゲの咲くお花畑で、バスなどで訪れたツアー登山の団体も多いようです。
駐車場わきのチャプリンには高原牛乳とアイスクリームも幟が建っていました。満車であった駐車場もそろそろ閑散としていました。
この時期の車山はニッコウキスゲの咲き誇るところとして知られています。明るい高茎草原のお花畑にはイブキトラノオやウツボグサ、ミネウスユキソウ、ネバリノギランなどの花を見付けることが出来ました。