大峠9:10~雁ヶ腹摺山10:15/35~大樺ノ頭11:30/12:00~お弁当広場12:45/13:00~~長沢分岐13:20~1539m付近14:15/25~大峠15:20
先週末に発生した台風22号は足早に伊豆諸島付近を駆け抜けて行きました。今日は台風一過の晴天ですが北からの寒気が降りてくるようでこの秋一番の冷え込み、高い山では雪が降ると言います。週末のたび台風に見舞われるなど今年は雨の日が多いようです。
たどり着いた大峠の駐車場はすでに数台の車で一杯です。久しぶりの好天に紅葉を訪ねにきたハイカーの車も多いようです。
左手は黒岳へと登る登山口、右手は今回登る雁ヶ腹摺山の登山口です。登山道は葉を落とし始めた雑木林の中を登って行きます。小さな沢には木橋がかかっていますが崩壊しているところもありました。
やて北側に向きを変えた登山道は明るい雑木林の中をジグザクに登って行きます。神奈備石と紹介されている大岩を越えると山頂直下の草原です。右手には姥子山、金山峠へと続く道が分かれていました。
目の前が開ける山頂は旧500円札裏面の富士山撮影ポイントとか、三ツ峠の上に雪を被った富士山が見えるところですが雲の中からわずかにその山頂が見え隠れするだけでした。
山頂からは大樺ノ頭に向かいます。ここからはコメツガの林の中をたどる奥秩父の山を感じさせる道が始まります。その先は落葉松林の急坂、葉を落とした梢の先からは小金沢連嶺の稜線が見えています。
目の前の支尾根の先は黒岳の山頂、右手の先には大菩薩嶺の明るい山頂が見えていました。それから続く稜線は牛ノ寝姿の緩やかな長い下りのようです。
ここからはコメツガの稜線歩きです。小さな岩場のあるコブを越え僅かに登ると大樺ノ頭にたどり着きました。木立に覆われ展望のない山頂には三角点があります。右手に下って行く道は大峰、七保町へと下って行く道と言います。
山頂で昼食をしたのちシオジの群生地へと下って行くことにします。コメツガの林をたどる登山道には緑の苔が彼方此方に、赤い花が咲いているのは杉苔でしょうか。コメツガの林と緑色の苔はまさに奥秩父や北八ヶ岳の山旅を魅力の一つです。
ジグザグに稜線を下って行く道は雑木林の中を下るようになります。右手には落葉松の造林帯もありますが黄色く降り積もる落ち葉はすでに紅葉の最盛期を過ぎているようです。
しばらく下るとお弁当広場の分岐にたどり着きました。まっすぐ下る道は真木小金沢林道のシオジの森駐車場へと下って行く道、しかし深城ダム付近から続く林道は落石などから通行止めとなっているようです。
ここからは長沢分岐へと続く山肌の道を歩くことになります。ここはシオジの群生地、ブナの白い木肌、時々目に付くシラカバに交じりシオジの巨木、まっすぐに伸びた灰白色の木肌が特徴のようで沢沿いなどに自生している高木と言います。
黄色く色付いた紅葉に目を奪われながらゆるやかに山肌を登って行きます。しばらく登って行くと長沢分岐、右手から周遊観察路を登ってくる道を合わせるところです。
ここからは小さな沢を越えながら山肌を巻くように登って行く道が続きます。あまり人が入っていないようで登山道には厚く落ち葉が降り積もり、右手が沢に向かい崩れ落ちているところもあります。
紅葉の梢の先に横たわるのは牛ノ寝通りの長い稜線、その奥に続く稜線は飛竜山や雲取山など奥多摩の頂です。今この山域はまさに紅葉の衣に包まれる時期を迎えているようです。
やがて登山道は南側に向きを変えます。目の前は小金沢連嶺の稜線、稜線上は黒っぽいコメツガですがその下は色付いた広葉樹や落葉松の林が広がるところです。
ここからも小さな沢を回り込みながらの道が続いています。やがて沢の向こうに林道のガードレールが見え隠れすると大峠のゲート傍にたどり着きました。
この山域はまさに今が秋本番、台風や秋雨前線の長雨が終わるとすでに秋は駆け足でやってきているようでした。