西沢駐車スペース10:20-(0:40)-登山口11:00-(0:45)-ブナ沢分岐11:45/55-(0:10)-菰釣山避難小屋12:05-(0:30)-菰釣山12:35/13:20-(1:10)-中ノ丸手前14:30/45-(0:45)-城ヶ尾山15:30/40-(0:35)-東沢登山口16:15-(0:45)-西沢駐車スペース17:00
菰釣山という珍しい名前に山は甲斐と相模の国境争いの時、山頂に菰を掲げたことから名付けられたと伝えられる山です。
まだシーズンが始まっていないようで閑散とした道志ノ森キャンプ場、その先の駐車スペースに車を停め山頂を目指すことにします。
西沢に沿った林道はまだ芽吹きも始まっていません。それでも明るい春の日を浴びる梢の先はキブシの黄色い花も見付けることができます。
緩やかに登っていく林道は小さな流れを越えると車止めのゲートです。さらにしばらく進むと登山口と書かれた標柱と朽ちかけた木の階段がありました。
暗い樹林帯をひと登りすると登山道はブナ沢を登って行くようになります。この道を利用している人は多いようで丸木橋なども整備されています。
やがて登山道は左手の枝沢を登って行くようになります。しばらく登ると沢には残雪が、雪は腐っているためアイゼンを付けることもないようですが春山気分を味わえる登りです。
源頭が近付いてくると雪渓も消え登山道はジグザグを切りながら稜線を目指して登って行きます。振り返ると梢の先に今倉山など道志の稜線がそびえていました。
たどり着いた稜線は東海自然歩道として整備されたハイキングコースです。ブナやミズナラなどの雑木林の尾根道も雪解けが遅かったのか蕾も膨らんでいません。
ひと登りすると菰釣山避難小屋です。新しい避難小屋には布団なども用意されていますが水場はブナ沢の源頭まで10分ほどとか、畦ヶ丸から菰釣山を越え平野へ縦走する避難小屋泊の山行記録がネット上に紹介されていますがブナの紅葉の時期には魅力的な山行のようです。
避難小屋から緩やかに登っていくと菰釣山の山頂です。正面は大きく開け山中湖の上に大きな裾野を広げる富士山、木立の先には御正体山や石割山、その先には南アルプスの稜線が霞んでいました。
山頂で展望を楽しんだのち城ヶ尾峠を通って落合橋に下ることにしました。明るい尾根道はブナ沢の分岐を超え緩やかに下っていきます。登り返したピークはブナ沢ノ頭、小さく下った鞍部から登り返したピークが中ノ丸です。思いのほか急な登り返しが続く稜線です。
広く開けた城ヶ尾山で最後の休憩を楽しんだのち城ヶ尾峠へ。ここからは落合橋を目指して下っていきます。しばらく下ると沢に向かい斜面が崩壊している箇所があります。途中までは固定ロープもありましたが少し嫌らしげなところでした。
広くなった尾根を下っていく登山道は杉林の中を下って行くようになります。やがて瀬音が近付いてくると東沢の林道にたどり着きました。ここから道志ノ森キャンプ場までは40分ほどの林道歩きです。
たどり着いた道志ノ森キャンプ場は閑散としています。それでもファミリーテントが1張、渓流釣りを楽しんでいる車も停まっていたようです。
時計はそろそろ5時、それでも長くなった日は稜線を明るく照らしています。これからは日没に急かれなくても良い山行の季節が始まりそうです。