西登山口駐車場-(1:00)-見透し台-(0:25)-十二ヶ岳山頂-(0:55)-中ノ岳-(1:00)-小野子山-(1:15)-中ノ岳鞍部-(0:40)-入道坊主登山口-(1:05)-西登山口
小野子三山は群馬県の渋川市と高山村にまたがる古い火山で、小野子山、中ノ岳と十二ヶ岳へと続く起伏の多い頂はガイドブックにも紹介されています。アプローチが悪いこともありあまり訪れる人が多い山ではないものの、十二ヶ岳の山頂からは360度の広い展望が得られることで知られています。
たどり着いた西登山口の大きな駐車場には車は一台も停まっていません。ここから林道の終点まで行けるはずですが、駐車場脇の看板には通行不能と書かれています。無理をせずここから林道終点まで歩いて行くことにしました。
林道終点からは針葉樹の暗い道を登って行きます。しばらく登ると道は葉を落とした雑木林の中を登るようになります。たどり着いた見透し台からはこれから登る十二ヶ岳の頂、その右には小野子山の頂も見えていました。
ここからはは明るい急な登りが始まります。しばらく急な登りに息を切らせると稜線にたどり着きました。明るくなった稜線を進み固定ロープが張られた露岩をひと登りすると十二ヶ岳の山頂にたどり着きました。
山頂は思いのほかたくさんの人で溢れています。12月12日、1200mの十二ヶ岳と言うことでしょうか。山頂からは360度の広い展望を楽しむことができます。正面には昨日登った榛名の山々。ギザギザと頭を持ちあげる頂は相馬岳や榛名富士など、左手には水沢山の頂も見付けることができます。右手に目を向けると青く霞んだ八ヶ岳、振り返ると武尊山や上越国境の山々が白い雪をかぶっていました。さらに右手に目をむけると赤城山の大きな山並が続いていました。
十二ヶ岳の山頂から、男坂の急な坂道を下って行きます。入道坊主の登山口から登ってくるのかたくさんの人が山頂を目指したいます。露岩が目立つ急坂は枯れ葉が厚く降り積もり、木の枝などを頼りに下って行きます。高低差は150mほどでしょうが気を抜けない急な下りです。
たどり着いた鞍部からは中ノ岳への登り返しが始まります。冬枯れの明るい登りに汗を流すと登山道上のコブのような中ノ岳にたどり着きました。
展望が望めないに山頂には山頂を示す標柱が建っていました。ここで昼食を楽しんだのち小野子山に向かうことにします。
雑木林の急坂を再び鞍部へと下って行きます。ここからは北斜面を登ることになるようで登山道には雪が張り付いています。
急な登りに汗を流しながらたどり着いた小野子山の山頂は木立に覆われたとことで、山頂標識の傍には三角点と宮標識がありました。しかし三角点は根元から抜け、ベンチの脇に横たわっていました。
山頂からは北側の視界が開け、白くたなびく雪雲の下に谷川岳の山々。東側も視界が開け青黒いシルエットとなった赤城山、その下には子持山の山頂がそびえています。
小野子山からの下りはアイゼンを付けて下ることにします。それほど雪は深くないものの、やはりアイゼンを付けると安心して下ることができます。
中ノ岳の登りに汗を流したのち、冬枯れの鞍部へ。ここからは十二ヶ岳の山頂を通らず入道坊主の登山口に下ることにします。
冬枯れの雑木林の中を下って行く道はやがて杉の林の中を下って行くようになります。振り返る梢の先には切り立った中ノ岳の岩壁がそびえています。稜線上の登山道には岩場は目立ちませんが、ここから見上げる稜線は見上げるような岩壁に覆われていました。
たどり着いた林道は入道坊主の登山口です。左手の道は小野村へと下って行く道です。我々は車を停めた西登山口まで歩くことにしました。林道は十二ヶ岳の山裾を巻くようにして登って行きます。振り返ると暮れ始めた空の下に冬枯れの赤茶けた稜線が横たわっていました。
歩行時間は6時間以上、ゆっくり歩いたこともありますが入道坊主の登山口から林道歩きをしたことも時間がかかった原因かもしれません。十二ヶ岳の山頂にたどり着くまでは知らなかったですが12月12日、十二ヶ岳と語呂をあわせ山頂を目指した人が多かったのには驚かされた山行でした。