関越道の渋川付近を北に走ると右手に赤城山、遠くには上越国境の長く連なる稜線が眺められます。左手に小さく頭を持ち上げる子持山は山頂直下に獅子岩というコブのような頂を持つ山で、変化に富んだコースは訪れるハイカーも多いと言います。
子持山は50万年前に活動が始まった古い火山で、長い噴火の末期、山頂部分が大爆発により吹き飛ばされ大きなカルデラが形成されえたと言います。その後の噴火により噴出した中央火口丘が現在の子持山、獅子岩(大黒岩)は古い火道の跡と言います。
6号橋の駐車場から林道を登って行くと7号橋です。右手の岩壁の下には子持神社の奥ノ院が祀られています。登山道を示す立派な案内板は子持神社のすぐ先にありました。
スギ林の中を登り始めるとすぐに屏風岩です。そそり立つようなは垂直な岩は火山活動により創り出されたものでしょう。
暗いスギ林の中に続く登山道は枯れた沢を渡り返しながら高度を上げていきます。途中、追い越して行った2人連れの若者は屏風岩を目指しているとか、腰にはカナビラなどをジャラジャラさせながらがて足早に登って行きました。やがて稜線が近づいてくると、スギの林から紅葉に包まれた雑木林の中を登るようになります。たどり着いた稜線は6号橋から登ってくる道を合わせたところで、右手には展望岩があります。
道端でひと息を入れたのち、枯れ葉を踏みしめながら稜線を登って行きます。左手に分かれる道は獅子岩へと登って行く道、右手の道は獅子岩を通らず山頂に向かう巻き道です。ここで道を左に、木の根を頼りに急な坂道を登って行くと獅子岩の基部にたどり着きました。目の前には紅葉に包まれた子持山の山肌が広がっています。晴れているものの気温が上がっているようで白く濁った空の下にはシルエットとなった榛名山、子持山の山頂周辺は紅葉の最盛期を越えているようで茶色の山肌が目立っていました。
獅子岩から山頂を目指します。小さな岩場を下ると先ほど別れた巻き道を合わせ明るい稜線を登って行きます。葉を落とした梢が目立ち始めるようになると大タルミから登ってくる道を合わせる柳木ヶ峰の分岐です。8号橋を通り大タルミから登ってくる人も多いようです。
明るい雑木林の稜線を登って行くと山頂直下の岩場です。固定ロープなども張られた急な坂道を登りつめると子持山の山頂にたどり着きました。山頂には十二山神が祀られ、一等三角点もあります。木立に覆われた山頂は東側が切り開かれ、眼下には関越自動車道、その右手には大きな山裾を広げる赤城山。左手には霞んだ上州武尊山なども見えているようですが白く濁った空の下、展望は今一つと言うところです。
山頂で出会った夫婦連れは地元の人のようで、この周辺の山は良く訪れているようです。話によると8号橋からの道は良く整備され歩きやすいとか。帰りは浅間をに登り返し7号橋へと下る予定ですしたが、大タルミから8号橋に下ることにしました。
山頂直下の急な岩場を下ると柳木ヶ峰、ここから道を右に折れ急な雑木林の斜面を下って行きます。登山道には枯れ葉が厚く降り積もり、結構滑りやすい道です。
大タルミで紅葉を眺めながら小休止です。ここからは沢に向かった雑木林のなだらかな路が続きます。緩やかに下って行く道はやがて8号橋へ。ここから車を停めた6号橋へは舗装された林道を下って行くだけです。