西沢渓谷駐車場9:20~二俣吊り橋10:10~三重の滝10:25~母胎渕上の河原11:10/12:10~滝の上展望台12:55/13:05~大展望台13:25/30~西沢渓谷山の神13:55~ネトリ広場14:15/25~西沢渓谷駐車場14:45
西沢渓谷は紅葉のビューポイントとして山梨の観光ガイドなどでも紹介されるところです。台風15号により西沢渓谷もまた通行止めなどのニュースが流れていましたが山梨周辺は台風の被害が大きくなかったようです。
今年の紅葉は気温が遅くまで高かったこともあり少し遅れているとか。と言うことで山の会の仲間と西沢渓谷を訪ねることにしました。
雁坂トンネルへと続く国道140号線の高架下に市営の駐車場があります。平日にも関わらず駐車場は山梨や習志野、富士山などナンバーの車で一杯です。滋賀からやってきた車もありました。
紅葉に包まれた林道の先に立派なトイレがあるネトリ広場、西沢渓谷の鳥観図などが掲げられた掲示板には増水時には渡渉することもあると言う写真とともにコースの注意が書かれています。観光気分で渓谷歩きをすると危ないと言うことなのでしょう。
今は休業している西沢山荘は甲武信ケ岳へと登って行く徳ちゃん新道の登山口です。大きなザックを背負った若者が休んでいました。話では大学の山岳部、甲武信ケ岳から金峰山を超え瑞牆山へと向かうと言います。なかなか元気の良いものです。
二俣吊り橋を渡ると登山道が始まります。ひと登りすると白い飛沫を上げながら流れる沢沿いの道が始まります。最初に現れたのが大久保の滝、鎖が張られた坂道を下って行くと三段の滝です。コバルトブルーの水が落ちる滝は観光ガイドなどにも紹介される滝です。
たくさんのハイカーが訪れることもあり良く整備された登山道には太めの鎖が張られています。しかし水際近くを歩く道は流れから1mほどしかなく、鎖が張られているものの増水時には少し危いかもしれません。
やがて貞泉の滝を超えるとナレイ広場で紹介されていた渡渉個所です。仮設の鉄板が渡されていましたが増水時には登山靴を脱がなければならないところのようでした。
母胎渕上の河原はお弁当に良いところです。滝の上展望台にもお弁当を食べることができるところがありますが混雑しているかもしれません。少し早いようですがこの広場でお昼にすることにしました。
今日のメニューは餃子鍋、〆はかきたまうどんです。始める前に甘いものを食べたのが悪かったのか少し甘めだったようでした。山の上では少し味が濃くても良いかもしれません。
食事の後は方丈橋に向かいます。途中には水の流れる小さな岩場、靴を濡らす程度ですがですが少し歩き難いところです。
カエル岩を超えると方丈橋です。登山道はここから急な坂道を登ることになります。程なく道は七ツ釜五段の滝の上部へ、白い水飛沫を上げるコバルトブルーの釜は西沢渓谷のハイライトです。日本の滝百選の一つにも選ばれた名瀑です。
やがて急な階段を登って行くと西沢渓谷終点のベンチです。この周辺はシャクナゲの群生地で春先にはピンクの花が群生するところと言います。
大きなテラスがある滝の上展望台からは紅葉の先に鶏冠山の岩峰がそびえています。山梨百名山にも数えられる岩山からは甲武信ケ岳へと縦走する登山道も整備されていますが、二子山の上級コースより厳しいところとか。核心の第3岩峰にはう回路があると言いますがかなり危険なコースのようです。
滝の上展望台にはトイレがあります。ここは黒金山への登山コースが分かれるところで、石楠花新道を経て奥仙丈岳、大弛峠へと続いていると言います。
ここからはトロッコ道をたどりネトリ広場に戻ります。ここは三富村と塩山を塩山を結ぶ三塩軌道と呼ばれる森林軌道跡で、昭和43年まで木材などの運搬に使われていたものと言います。全長は36km、登りは馬で2台のトロッコを引き上げ、下りは自然勾配を利用していたと言います。
途中にある「ひこいっちゃんころばし」と言う地名はブレーキ操作を誤った彦一さんが谷に落ちたと言う話によるものとか、かなり危険なところであったのでしょう。
大嶽山那賀都神社の社を超えしばらく下るとカワズ池、ここからは林道となった道がネトリ大橋まで続いています。たどり着いたナレイ広場の東屋で一休みしたのち車を停めた駐車場に戻りました。
例年では既に紅葉の終わりとなる時期にもかかわらず西沢渓谷は緑色と黄色のグラデーションに包まれています。これから先寒さが進むともう少しカエデの赤が目立つようになるのでしょうが全山が燃える赤に包まれると言うことはないのかも知れません。