大平牧場登山口-(1:20)-扇平-(1:25)-乾徳山-(1:00)-扇平-(1:00)-大平牧場登山口
乾徳山は恵林寺の開祖、夢窓国師が修業したと伝えられる山です。山頂周辺にはそそり立つ岩場を巡らせ、20mほどの一枚岩である天狗岩は乾徳山のシンボルとしてガイドブックなどでも紹介されています。
大平牧場から少し上がった林道に車を停め、大きな標柱が建つ登山口から雑木林の急坂を登り始めます。国師ヶ原へと続く道を左に分けると登山道は小尾根を登って行くようになります。左手に視界が開けるところもありますが曇り空の下では展望も期待できません。
小さな露岩帯は小屋沢ノ頭と呼ばれるところか。やがて登山道は扇平への巻き道です。1/25000地形図上の登山道は灌木に中を小さなコブへと登って行きます。薄いふみあともありますが登る人は少ないようです。三角点があるコブの上にはカヤトの原が広がっていました。
カヤトのふみあとを下ると扇平です。登山道のわきの大きな岩は月見岩。この付近からは富士山が見えると言うことですが巻き上がるガスの中、展望は期待できません。
扇平で一休みしたのち、山頂に向かって雑木林の登りが始まります。しばらく登ると急な登りには露岩も多くなってきます。
最初の岩場は大きな岩を巻くように登り岩の割れ目を通り抜けます。大きな岩の基部をトラバースするところには髭摺り岩の案内板がありました。2番目の岩場は5mほどの鎖場、適当なステップもあり鎖を頼りに岩場を登って行きます。
山頂直下にはこのコースのハイライトである天狗岩(杖棄岩とも言うようです)があります。20mほどの切り立った岩に鎖が1本、岩場には適当に割れ目があるものの最初の数メートルは鎖を頼りに登って行くことになります。
たどり着いた山頂は岩が積み重なる狭い山塊の上。しばらくすると雲の中から富士山が姿を見せてくれます。しかしそれもわずか一瞬、すぐに雲の中にその姿を隠してしまいました。
山頂からは往路をたどり大平牧場へ戻ることにします。ガイドブックでは原生林迂回新道をたどるのコースが紹介されていますがかなり荒れているようです。今回は往路をたどり登山口に戻りました。
帰りは牧丘の道の駅で買い物、ブドウなどを求めようと思いましたがあまり美味しそうなものがありません。仕方なく近くの日帰り温泉花かげで汗を流してから自宅に戻ることにしました。