赤城森林公園9:50~棚上十字路10:50/11:00~南尾根東屋11:35~荒山12:05/12:50~荒山高原13:35/14:40~棚上十字路14:50~赤城森林公園15:30
赤城山の外輪山の小さな頂の一つ荒山はアカヤシオをはじめミツバツツジ、ヤマツツジ、シロヤシオの咲く山としてこの時期はたくさんのハイカーで賑わうところです。アカヤシオはアカギツツジとも呼ばれ枝先に一輪花を付けることから上州ではヒトツバナとも呼ばれています。
たどり着いた赤城森林公園は若葉色の雑木林の中です。道端には赤いヤマツツジの花が咲き始めていました。
トイレと20台ほどの車が停まれる駐車場にもすでに数台の車が停まっていました。休日には一杯になると言う姫百合駐車場を避け森林公園側から登る計画でしたが、週末にはこの駐車場も混雑するのでしょう。
若葉色の雑木林の中を登り始める登山道にはヤマツツジが真っ赤な花を付けています。ジグザグを繰り返しながら登って行くと赤紫色のミツバツツジが咲き始めます。ここから荒山の山頂までは標高差でおよそ600m、高度が上げるにつれ、目を楽しませてくれるツツジもその種類を変えていきます。
登りが緩やかになると雲の間から鍋割山の稜線が見えてきました。雨は降らないようですが午前中は1000m付近に雲がかかっていることもありかなり湿度も上がっています。額からは汗が噴き出してきました。
ひと登りすると小さな東屋が建つ棚上十字路です。目の前には赤紫の花を付けたミツバツツジが咲いていました。この付近は視界開け花が咲くのも早いところのようです。
東屋で一息を入れたのち南尾根の東屋を目指して登って行きます。よく整備された登山道は関東ふれあいの道に指定されたところで荒山の案内板や道標などが整備されています。
すでに山頂から下ってくる人も何人か、平日と言いながら多くの人が山頂を目指しているようです。小さな沢を越えると登山道は小さな岩場を超えるようになります。登山道脇にはアカヤシオの花も咲き始めていました。
たどり着いた南尾根の東屋からは左手の尾根道を登って行きます。右手には赤城温泉へと下って行く道、関東ふれあいの道は荒山を通らす、小沼を超え覚満渕へと続いているようです。
岩っぽい道を登って行くと登山道脇にはアカヤシオ、露を含んだ淡いピンクの花はまさに今が満開の時期を迎えようとしています。さらにしばらく登るとひさし岩です。展望が良いところですが低い雲に包まれた空の下では小沼さえも見えていませんでした。
咲き誇るアカヤシオの花を愛でながら岩っぽい登山道を登って行きます。左手にはアズマシャクナゲが淡いピンクの花を付けていました。
さらにひと登りすると荒山の山頂です。木立に覆われた山頂もたくさんのアカヤシオの花に彩られています。地元、高崎の人と言う中年のハイカーは「今年のアカヤシオは当たり年、この後はシロヤシオも咲く・・」と自慢げに話していました。
晴れていれば木立の間から長七郎山や地蔵岳なども見えるのでしょうが展望は望むべくもありません。登山道脇に腰を下ろし真っ赤なアカヤシオの花を眺めながらお弁当にしました。
山頂からは荒山高原へと下って行くことにします。アカヤシオの花に見送られながら明るい雑木林の尾根道を下って行きます。しばらく下ると青空も顔をだし稜線の先にピンクの花灯りが見えていました。
サクラの花が山の斜面を彩るのは春の花景色ですが、アカヤシオの花が斜面を彩るのはあまり見かけません。西上州の岩場に咲くアカヤシオが有名でしょうが稜線をピンクに彩るアカヤシオもまた絵になる花景色の一つです。
緩やかに下って行く登山道は程なく荒山高原の分岐にたどり着きました。右手に分かれる道は姫百合駐車場へと下って行く道です。歩き足りないのかメンバーの何人かは鍋割山を往復することに、我々は草原に腰を下ろしコーヒータイムにしました。
鍋割山まではコースタイムで1時間半程度、空身だと1時間程度で往復できるはずです。展望も良かったようで山頂からは雪の北アルプスも見え隠れしていたと言います。
待つこと40分ほど、往復してきた仲間と一緒に森林公園を目指す下ることにしました。ここからはなだらかな下りの道です。棚上十字路を超えると先ほど登ってきた道を下って行くことになります。
青空が顔を出しているせいもあったかヤマツツジもより赤く蕾が膨らみ、数日後には登山道一面を真っ赤に彩ることでしょう。たどり着いた駐車場にはまだ数台の車が停まっていました。