大猿公園駐車場9:40~おおさる山の家9:45~登山口9:50~838m付近10:05/10~1090m付近11:05/15~1240m付近11:45/50~さねすり岩12:15~横引峰12:30/13:05~銚子の伽藍13:35/40~(おとぎの森への道さがし)~横引き尾根入口14:25/50~横引峰13:35~茶ノ木畑峠15:15/25~追分15:40~1155m付近15:55/16:05~大猿公園駐車場17:00
昨年、利平茶屋からアカヤシオが咲く岩っぽい尾根道を歩きましたが、今年は銚子の伽藍を眺めにツツジの咲く尾根道を歩くことにしました。
たどり着いた大猿川公園の駐車場には平日にもかかわらず数台の車が停まっています。遭難救助訓練ということで地元の消防の20人ほどの一行がザイルなどの装備を担ぎながら出発しようとしていました。
澳比古神社の赤い鳥居の脇から山道が始まります。その先には前橋市の林間研修施設というおおさる山乃家があります。林間学校やキャンプなどで利用されているのでしょうがこの時期はお休みのようです。
目立たない登山口の道標に導かれ笹に覆われた山道を登り始まます。ジグザグを切りながら稜線へと登って行く登山道にはそろそろ散り始めたヤマツツジ、今年の花の移ろいは2週間以上も早いようです。
木の階段を登って行くとツツジが峰南側の登山口から登ってくる道を合わせることになります。これから続く尾根道はツツジが峰通りと呼ばれヤマツツジやミツバツツジが咲き誇るところです。
稜線の左手、粕川に架かる不動大滝は落差50mの滝で冬には凍結した氷柱が見られると言うところです。付近には滝沢不動尊や忠治の岩屋などもありつつじの花を愛でに不動大滝とツツジが峰を周遊するハイキングコースも紹介されているようです。
ヤマツツジの咲く明るい登山道を緩やかに登って行きます。しばらく登ると駐車場で見かけた消防隊員が遭難救助訓練を行っていました。沢などに落ちた遭難者を担ぎ上げるための訓練なのか、救助隊のお世話になることのないようにしなければいけないものです。
緑のシャワーを浴びながら登る登山道は満開のヤマツツジに包まれています。途中には谷に向かって崩壊しているところもあり巻き道には固定ロープが張られていました。
ツツジのトンネルに目を奪われながら稜線を登って行くとミツバツツジが目立つようになります。開けた視界の先には荒山の稜線、それから続く稜線には銚子の伽藍の岩峰がそびえていました。
明るくなった稜線は徐々に傾斜を増していきます。左手には咲き始めたシロヤシオが、しばらくするとこの稜線もシロヤシオの花で彩られるようです。
見上げる大岩はさねすり岩、岩の割れ目を通りぎるところです。岩の傍には蜀山人の歌碑がありました。本名は大田南畝、江戸中期の下級武士で狂歌師や戯作者、また学者としても人気を博した文化人と言います。
横引き尾根を目指す明るい稜線は思いのほか急な登りです。追いついた初老の御一行は地元群馬の山仲間のようです。
地元だけあって赤城山を始めとして西上州などの山には詳しいようです。労山の古い歴史なども話していました。
たどり着いた横引き峰は芽吹き始めた稜線上のピークと言ったところです。木立の先からは頭にアンテナを乗せた地蔵岳が見えています。振り返る霞んだ稜線は丹沢から奥多摩、奥秩父へと連なる山々、濁った空に溶け込むようにそびえる富士山はここから135kmの先と言います。
さらにそれから続く頂きは赤岳から蓼科山へと続く八ヶ岳の頂、白く雪を被った稜線は木曽御嶽山の山並みです。展望を楽しみながら登山道の傍に腰を下ろしてお弁当にしました。
横引き峰からは銚子の伽藍に向かうことにします。まだ芽吹きの始まらない稜線にはアカヤシオも咲き残っています。
急な笹の斜面を下ると小沼から流れ下る粕川の源流、河原を下ると銚子の伽藍にたどり着きました。
ここは粕川の流れが暗い岩の裂け目から滝口へと流れ下るところ。ブッシュの先には滝口が見えるようですがザレていて近付かないないほうが良さそうでした。
銚子の伽藍からはおとぎの森を回り茶ノ木畑峠に向かうことにしました。ネットで調べたときにも藪漕ぎを強いられると書かれていましたがふみ跡さえも見当たりません。
GPSlogを頼りに小さな沢から斜面を登ってみましたが途中から鹿の足跡が見え隠れする獣道に、さらに赤テープを頼りに粕川沿いに進むと途中でテープも消えてしまいます。右手の笹尾根を100mほど登るとおとぎの森にたどり着くことが出来るのでしょうが大人しく横引き尾根を登り返すことにしました。
急坂を登ると昼食をした横引き峰、さらに進むと茶ノ木畑峠です。左に下って行く道はおとぎの森から長七郎山、小沼へと続く道です。
ここからは明るい小峰尾根の登山道が始まります。この尾根道もミツバツツジやヤマツツジのトンネルを下って行くところです。追分の分岐を右に進むと岳人岩、ミツバツツジやヤマツツジに目を奪われながら尾根道を下って行くとあまやどり岩がありました。
緩やかに下って行く道には崩壊個所や小さなアップダウンもあります。やがて登山道はヒノキ林の中を下って行くようになります。
ヒノキの幹には青いテープが巻かれています。熊や鹿の食害から木を守るためにテープを巻くと言う記事を見たことがありますが等間隔で輪を作ったテープは何の目的でしょうか、枝打ちの足場としては少し低すぎる気もします。
やがて瀬音が近づいてくると大猿の登山口は目の前です。幾つかジグザグを繰り返すと大猿川沿いの車道にたどり着きました。駐車場にはまだ数台の車が停まっていました。