坂戸山登山口駐車場13:55~坂戸城跡14:05一本杉14:25/30~主水郭分岐15:10~桃ノ木平15:15~坂戸山15:30/50~鳥坂神社16:45~坂戸山登山口駐車場16:50
坂戸山はカタクリの花が咲く所として知られています。上田長尾氏ゆかりの城としも知られ、長尾政景や上杉景勝の居城として歴史にその名を残しています。
登山口の駐車場は魚野川を渡った鳥坂神社の傍に数台、銭渕公園方面に少し入ったところに40~50台ほどが停まれる大きな駐車場があります。カタクリの時期になるとこの駐車場もたくさんの車で一杯になるのでしょう。
鳥坂神社からは城坂コースを登ることにします。しばらく登ると家臣屋敷跡の石柱、その先には坂戸城跡の石柱が建っていました。
長尾晴景は戦国時代の武将、天文9年(1540年)父長尾為景が隠居すると越後守護代に任ぜられました。
天文14年(1545年)黒滝城主黒田秀忠が反旗を翻したとき病弱であった長尾晴景に代わり、長尾景虎(のちの上杉謙信)が黒田氏の討伐を行いました。これにより長尾景虎の武名が高まり、晴景、虎景の兄弟争いに発展していきます。
このとき晴景の義兄であった坂戸城城主長尾政景は晴景方に付き坂戸城で刃を交えたと言います。越後守護職である上杉定実が和議の調停を行い晴景は隠居、代わって19歳の景虎が守護代、春日山城主となり家督を相続しました。景虎が歴史に舞台に登場する一幕がこの場で繰り広げられたようです。
ジグザグに登って行く道は一本杉にたどり着きます。ここからは急な山道が始まります。ジグザグを切りながら登って行く城坂コースは思いのほかの急坂です。
振り返ると六日町の街並み、その先には塩沢スキー場のゲレンデが見えていました。
小さな流れを越えさらに急坂を登って行きます。カタクリの軽い山と言う思い込みに反しかなり疲れる登りです。
坂戸山は地元の人の体力づくりの山のようで、軽装の人が山頂から下ってきます。一日に何度もこの山を登る人もいると言います。
やがて主水郭への道を左に分けると程なく桃乃木平にたどり着きます。かつては上屋敷があったところです。春にはカタクリが咲く所のようですが今はワラビの葉が一面に広がっているだけでした。
水場跡から雑木林の尾根道を登ると広瀬曲輪、さらにその上は実城と呼ばれる本丸跡です。小高い頂の上には富士権現の社が祀られていました。
640mの頂きながらこの山頂は広い展望を得ることが出来るところです。ジグザグにながれる魚野川とコシヒカリで知られる魚沼の街並み、降り返る大城、小城の稜線の先には金城山がそびえています。
坂戸山からは薬師尾根コースを下ることにします。山頂直下はかなりの急坂で良く整備された鉄の階段がありました。
高さが高い階段の下りはあまり歩き易くありません。しばらく下ると寺ヶ鼻コースの分岐ですが崩壊のため通行止となっていました。急な下りに気を付けながら下って行く登山道にはたくさんの観音様が祀られています。
聖観音や千手観音、足を立てた観音様は如意輪観音でしょうか。やがて勾配が緩くなってくると木の根が煩い下りになります。布などで保護されているのでしょうが滑りやすいようであまり歩き易い下りではありません。
一本杉へと向かう道を右に分けると御居間屋敷跡の分岐、この周辺が坂戸城の居城跡になるのでしょう。さらにしばらく下ると鳥坂神社の上にたどり着きました。周辺にはたくさんの石仏や庚申塚が祀られていました。
駐車場に戻ると車はすでに一台もありません。下りでもまだ山頂を目指す人も多かったようですがやはり地元の人が多いようであまり車を使っていないのかもしれません。