大倉バス停9:00-(0h30m)-観音茶屋9:30/40-(0h20m)-見晴茶屋ベンチ10:00/10-(0h20m)-770m付近10:30/40-(1h20m)-1128mベンチ12:00/10-(0h35m)-花立山荘12:45/13:10-(0h45m)-塔ノ岳・尊仏山荘13:55(宿泊)
歩行時間:3h50m、歩行距離:5.7km、累積標高差:+1,211m、-49m
丹沢は比較的交通機関の便が良いものの、この時期は道路が凍結しているためヤビツ峠へのバスは蓑毛までしか運行されないことが多いようです。このため今回の山行も大倉バス停から塔ノ岳を目指すことにしました。
たどり着いた大倉バス停から杉木立の中を緩やかに登って行きます。まだ寒さのピークは過ぎていないようで道端にはシモバシラや融け残った雪も目立ちます。それでも道端のミツマタは黄色い花芽が膨らみ春の訪れが近いことを知らせてくれます。
観音茶屋のベンチで一休みしたのち再び杉林の中の登山道を登って行くと見晴小屋。霞んでいるものの丸く弧を描く湘南の海の先に江の島の島影も見えていました。
しばらく登ると明るい雑木林の中を登って行く赤土の尾根道になります。冬枯れの木立の先には大山から三ノ塔、烏尾山へと続く表尾根の稜線が雪を被っていました。
この付近から登山道には雪が目立ち始まます。雪は思いのほか固く締まり登りでも軽アイゼンを付けたほうが良さそうでした。
露岩の目立つ急坂に息を切らせながら木の階段を登って行きます。左手の木立の先には富士山が雲の中からその頭を出していました。登りも一段落したところは標高1128m、登山道の脇にはベンチが置かれています。ここで少し早いようですが昼食にしました。
登山道はふたたび露岩交じりの急坂を登って行きます。たどり着いた所は花立て山荘です。ヒノキ林の中から立派な角を持ったシカが現れます。かなり人慣れしているようで餌を強請って近付いてきました。
金冷やしから道を右に、雪の積もる稜線をひと登りすると塔ノ岳の山頂にたどり着きました。山頂には大きな山頂標識と尊仏山に因んで石碑などが祀られています。
まずは尊仏山荘で宿泊の手続きです。今夜はダイヤモンド富士と言うことあり平日にもかかわらず宿泊客も多いようです。若いカップルや職場のグループ、ダイヤモンド富士の写真を撮りに登っているカメラを持った男性など、真っ赤に燃えたストーブの脇で写真の自慢話も尽きないようです。
5時過ぎ、西の空の雲も取れ、夕日か富士山の山頂を目指して落ちて行きます。
気温は-8°ほど、それほど寒いわけではないもののカメラを構える手もカジカミそうです。やがて残照が辺りを包み始めると富士山の山肌に立ち登る雪煙が金色に輝き始めました。
塔ノ岳7:25-(0h50m)-新大日8:10/20-(0h45m)-行者ヶ岳1170mピーク9:05/20-(0h25m)-烏尾山9:45/10:00-(0h40m)-三ノ塔10:40/11:20-(1h20m)-富士見山荘跡12:40/13:00-(0h25m)-ヤビツ峠13:25
歩行時間:4h25m、歩行距離:7.3km、累積標高差:+367m、-1,085m
今日も好天に恵まれそうです。白みかけた早朝の空の下に富士山が浮かんでいます。しばらくすると大山の先の霞みの中から真っ赤な富士山が上り始めます。山の上で朝を迎えなければ見ることが出来ない景色です。
尊仏山荘の朝食はおでん、夕食のカレーとともにこの山小屋の定番と言います。下山は三ノ塔へ、小屋の人の話ではどちらもあまり雪も積もっていないと言います。
山頂標識に別れを告げ雪の尾根道を下ることにしました。雪は少しあるものの気にするほどの深さではありません。途中には両側が崩れ落ちた痩せた尾根もあります。丸太などで桟道が付けられていましたが崩壊が進むと崩れ落ちるのかも知れません。
新大日小屋の先はこのコースのハイライト、行者ヶ岳の岩場です。太い鎖が張られた岩場はおよそ20m、高度感はないものの岩場には雪が張り付いているため少し登りにくいところです。
烏尾山の山頂には工事のために設置された立派なトイレがあります。何処かのBlogでどこでもドアと書かれていましたが真っ白い雪の中にあるドアはまさにそのものです。でもしっかりと鍵がかけられていました。
ここから小さく下ると三ノ塔への登り返しが始まります。20分ほどの登りですが雪の張り付いた急斜面はなかなか疲れるものでした。
たどり着いた三ノ塔からは雪の表尾根の稜線を振り返ることが出来ます。その最後の頂の上には小さな尊仏山荘の山小屋も見えていました。
週末とあってヤビツ方面からはたくさんのハイカーが登ってきています。話を聞くとヤビツ峠までバスが登ってきていると言います。予定では三ノ塔から大倉へ下ろうと思っていましたがヤビツ峠へ下ることにしました。
三ノ塔からは雪の斜面を下って行きます。気温が上がっているようで重くなった雪の急坂はかなり滑ります。泥で歩きにくくなっているところもありました。
菩提峠に向かう林道を横切りようやくたどり着いた分岐は富士見小屋のあったところ。小屋はすでに廃止されているようで立派なトイレが建っています。ここからは舗装された車道を30分、たどり着いたヤビツ峠の駐車場にはたくさんの車が停まっています。ここから大山の山頂を目指したハイカーも多かったようでした。