三頭山は東京都と山梨県の県境の山で大岳山、御前山とともに奥多摩三山と呼ばれています。山麓が都民の森として整備されていることもあり、車を利用すると簡単にアプローチができる山です。このこともあって四季を通じてたくさんのハイカーでにぎわっている山です。
登山コースは都民の森を起点とし多くのサブコースが整備されているほか、奥多摩湖側や風張峠から山頂を目指すコースも開かれています。我々も最初にこの山を訪れた時は、奥多摩湖からイヨ山、ヌカザス山を経て三頭山の山頂を踏んだ記憶が残っています。今回は孫たちを連れての気軽なハイキング。都民の森から秋の気配が近づく尾根道をたどり山頂を目指すことにしました。
駐車場に車を停め森林館の傍から山頂を目指します。しばらく坂道を登った所にスポーツ歩道の入り口があります。登り始めてすぐ細かい雨が降ってきました。無理をしても仕方ないのでスポーツ歩道の入口で雨宿りです。
しばらくすると空も晴れ上がってきたので山頂を目指すことにしました。鞘口峠からは急な稜線の道を登り始めます。ドングリやクリ、キノコなどが登山道の傍に顔を出しています。やはり子供にとっては山登りよりドングリやクリ拾いのほうが面白いようです。ビニール袋を取り出しでドングリや栗などを拾いながら登山道を登っていきます。
都民の森の山と言うこともあって、幾つかのコースが山頂に向かって付けられています。しかし台風9号による崩壊のためムシカリ峠から三頭大滝までが通行止めとか。台風のつめ跡はこのようなところにも影響しているようです。登山道はブナの道と言われる急な坂道を登っていきます。途中には幾つかの脇道もあるようです。急な登りに息を切らせながらたどり着いた小さな頂が見晴らし小屋。目の前は広く開け御前山や大岳山など奥多摩の山々を一望することができます。
見晴らし小屋で展望を楽しんだのち三頭山の山頂へ向かうことにします。一度暗部に下ったのちブナの道をジグザグに登り返します。明るい尾根道に息を切らせながら登りつめた山頂は三頭山の東峰です。展望台のベンチに腰をおろして遅い昼食にしました。
昼食ののち一度小さく下って中央峰へと登り返します。中央峰は正面に杓子岳、晴れていれば富士山も見えると言いますが今日は白い雲の中にその姿を隠しています。振り返ると雲取山から鷹ノ巣山への長い稜線が青空の下に広がっていました。
中央峰からはブナの道を下っていきます。登りは息を切らせながら登った登山道も下りとなれば早いものです。1時間もかからぬうちにスポーツ歩道の入口にたどり着きました
秋の気配が近づき始めた三頭山にはあまり目立った花は見付けることができません。それでも森林公園の遊歩道やスポーツ歩道の周辺にはヤマトリカブトやセキヤノアキチョウジなど、秋の野山に咲く花を見付けることができます。