甲子山登山口10:45-(1h05m)-猿ヶ鼻11:50-(0h30m)-甲子峠分岐12:20-(0h20m)-甲子山山頂12:40/45-(0h15m)-甲子峠分岐13:00/15-(1h20m)-旅館大黒屋14:35
那須の主峰、三本槍ヶ岳から北へ連なる稜線には朝日岳(赤崩山)や大白森山、小白森山などの頂が連なっています。甲子山もそのような頂の一つで山頂からの遠望が良いことで知られています。朝夕の気温が低くなると紅葉前線は一気に東北を南下、そろそろ奥日光やいろは坂なども紅葉に包まれているようです。
たどり着いた旅館大黒屋近くの駐車スペースに車を停め山頂を目指すことにしました。紅葉の休日と言うこともあり我々のようなハイカーのほか、温泉を楽しもうとする行楽客の車も多いようです。
登山口にはQRコードを利用した登山届の案内板が建っています。携帯電話のメールにより地元の警察署に登山届を提出するものです。同じものは九州の久住山でも見かけました。山の世界にもITの技術は浸透し始めているようです。しかしAUの携帯電話は通話圏外でした。
紅葉の山肌をジグザグを切りながら登って行く登山道は四十八曲がりとか、赤や黄色に色付いた梢の先から大白森山の山肌が見え隠れしています。その山肌もまた赤や黄色の紅葉に包まれていました。
たどり着いた稜線は猿ヶ鼻と呼ばれるところです。ここからは緩やかな尾根道が続いています。軽いハイキングの山と言うこともありすでに多くのハイカーは山頂から下ってきているようで、これから山頂を目指す人は少ないようです。
明るい紅葉の稜線歩きは甲子峠の分岐にたどり着きました。ここで出会った数人のヘルメットを被ったパーティは沢登り、阿武隈川の南沢に沢登りのコースがあるようです。
分岐からは紅葉の中の急坂が始まります。それほどの傾斜はないものの滑りやすい岩場には固定ロープや鎖が張られていました。
たどり着いた山頂は視界が開けるところです。目の前には旭岳の急峻山頂、その左手には那須連山の盟主三本槍ヶ岳。しかし北から吹き付ける冷たい風が雲を巻き上げその山頂を包み隠していました。
寒い山頂で昼食を食べる気にはなれません。とりあえず甲子峠への分岐に戻って昼食にしました。
ここからは往路をたどり登山口に戻ることにします。「紅葉は下りに見たほうが綺麗だ・・」とは登りで出会った叔母さんが行っていた言葉です。確かに空の青さで紅葉が引き立つのか、その色もひときわ綺麗に見えるようです。
たどり着いた大黒屋ではまだ日帰り温泉に入浴できるようです。ここの一押しは河原に建てられた岩風呂です。長い階段を下って行くと川を渡る橋、岩風呂の大きな建物はその先にありました。
ここは混浴と言います。青森の酸ヶ湯や北海道などではまだ混浴の温泉も幾つかあるようですが都会に近い観光地では珍しいものです。でも脱衣所も分かれていないお風呂に女性が入るのは無理と言うもの。中年の叔母さんがのぞきに来ましたが隣の女風呂に戻って行きました。