毛無峠9:25-(1h40m)-御飯岳11:05/12:15-(0h55m)-毛無峠13:10-(1h15m)-土鍋山14:25/45-(0h40m)-破風岳15:25/35-(0h25m)-毛無峠16:00
四阿山の北に連なる山域は御飯火山群と呼ばれ110万年前に活動した古い火山です。最高峰の御飯岳はカルデラ火山で近くには破風岳、土鍋山、黒湯山などの頂があります。数年前まで登山道もなくササ藪を漕がなければ山頂にたどり着けなかった山ですが、毛無峠から笹が切り開かれ容易に山頂を踏むことが出来るようになりました。
万座温泉から狭い県道をたどると毛無峠です。広い駐車スペースにはすでにたくさんの車が停まっていました。
毛無峠からは小さな毛無山の山頂へ。ハイマツやガンコウラン、紅葉が終わったクロマメノキなどの砂礫の斜面を登って行きます。斜面には小串硫黄鉱山の錆びついた鉄塔が建っていました。
たどり着いた毛無山からは明るい笹原の斜面を下って行きます。途中で出会った2人連れの若者は伊豆の人とか、ピカリの部屋と言うホームページを持っていると言いていました。
鞍部からは笹原の急坂を登り返します。正面に破風岳、その左に土鍋山、破風岳の上に頭を上げる頂は根子岳と四阿山です。さらに右に目を移すと高妻山を中心とする北信五山、霞むスカイラインには白馬岳から五龍岳、鹿島槍の頂を見付けることが出来ます。針ノ木岳の先には槍の穂先と穂高の頂も霞んでいるようでした。
ここからはシラビソの林の中の暗い登りが始まります。木の根に足をとられながら登る登山道は緩やかに山頂を目指して登って行きます。小さなコブを越えながら急な斜面を登ると山頂の肩にたどり着きました。
山頂は笹が切り開かれた小さな広場です。目の前は一部木が切り開かれ毛無峠の上に破風山と土鍋山、その右には北アルプスの稜線が青いスカイラインとなって続いています。反対側も木の間から草津白根山や横手山、岩菅山などの頂を見付けることが出来ます。
山頂で食事を済ませたのち毛無峠へと下って行きます。目の前にはこれから登る破風岳の台形の頂、笹原の斜面にはジグザグを切りながら登山道が続いているのを見ることが出来ます。
たどり着いた毛無峠から破風岳へ。ジグザグを切りながら高度を上げて行きます。振り返ると御飯岳の山裾を始まりかけた紅葉が赤や黄色に染め上げていました。
登り詰めた稜線の分岐で道を左に。狩り払われたばかりの笹の登山道を緩やかに下って行きます。この登山道は乳山牧場を越え、溶岩台地先端の爆裂火口である五味池へと向かう道です。
途中で道を左に、道標には珍しくハングルでの案内も書かれていました。狩り払われた笹原を下り小さく登り返すと土鍋山の山頂直下です。山頂は小さな岩峰の上にあり、左手の岩場を巻くようにして登って行きます。あまり人が入っていないのか木の桟道は朽ち落ちていました。
土鍋山の山頂も笹原が広がるところです。岩峰の山頂からは視界が広がり目の前には破風岳、その先には大きく山裾を広げる御飯岳を見ることが出来ます。
土鍋山の三角点は山頂から縦走路をしばらく進んだ所にあります。ここから先は刈り払いもされていない踏み跡が浦倉山、四阿山へと続いていると言います。
土鍋岳からは破風岳へ戻ることにします。土鍋山の山頂で出会った初老の一行は何処かの山岳会なのか。今日この稜線で初めて人に会ったと言っていました。破風岳から先はあまり訪れる人は多くないのかもしれません。
土鍋山から緩やかに稜線を登り返すと破風岳の山頂です。この山頂もまた切り立った岩壁の上で目の前には斜めになった秋の日を浴びて、ひときわ鮮やかに紅葉が斜面を染めていました。10月初めの寒気で草津周辺の山では雪になったようです。このためか今年の紅葉は幾分茶色にくすんでいるものの、この週末あたりが紅葉のピークになるのでしょう。